フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

Amherst revisitedその3:時間とともに変わったもの

2006-10-03 14:26:27 | NYC after 25 years
四半世紀ですからもちろん何も変わらないわけがありません。この写真はドイツ語初級の授業やヨーロッパ思想史の授業を受けたHarter Hall。

行ってみると、黄色いテープで周りが囲まれていて、リノベーションの最中でした。近づいてみると、やはり外壁はずいぶん古く疲れたように見えます。こっちだって膨らんだり弛んだりしているわけだから無理もないなあ、と何となく友人を見るようにしばらく佇んでいました。

このHarter Hallでは毎朝、フランス語科の学生たちのボランティアでエスプレッソとクロワッサンが売られていたものです。周囲のコーヒーとはちがう濃い味のエスプレッソの紙コップを持って、朝のドイツ語のクラスに参加していました。君はドイツ語を英語で聞きながら日本語でノートを取っていて大変だなあ、といつも戸惑った顔の先生が言っていましたっけ。

それにしても、建物はさすがに時間とともに変わっていく、古びていくわけですが、意外に残って使われていくものでもあります。樹木の時間ということをぼくは信じていて、忙しく動き回る人間も、じつは生命のあるものとしては樹木と同じように目に見えないくらいゆっくりと時間を使っているのだと思っています。ゆっくりと古びていくものたちもまた同じように時間を使っている気がします。


写真の左下には、遠くに22階建の学生寮が見えています。
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