ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

高齢化の進む住宅街

2024-08-27 17:55:26 | 生き方
数年前まで、町内会のわが家の組は、9軒で成り立っていた。
回覧板を回すにも、どんなに長くてもおよそ5日間もあれば、回り切っていた。
手ごろで(?)ちょうどいい規模だなあと思っていた。
ここはもともと農地、つまり田んぼだった。
それが埋め立てられて、住宅地になった。
それでも、わが家のある場所は、造成されたのは他よりも遅かった。
袋小路を挟んで、向かい合って3軒ずつの住宅。
そして、わが家のある片側では、かつてのあぜ道を挟んでやはり3軒が建っている。
それで9軒が建っている。
町内会の組長の仕事も、9年に1度やればいい、という周り順だった。
そうやって、30年余り仲良くやってきた。

ところが、近年、事情が変わった。
・高齢化に伴い、Aさん宅ではご主人が亡くなり、その奥様が独り暮らしを続けていたが、老齢化して娘の住む県外の老人施設へと移っていった。
・Bさん宅のご夫婦は、町内会でも重職にあった方だったが、実家が空いてしまったとの理由で、ここの家を売り、引っ越していってしまった。
・Cさん宅のご主人は、80代後半になっても元気にしていて、側溝掃除では重い側溝のふたを自力で持ち上げたり、冬の降雪時には朝早くから雪かきをしたりしていた方だったが、2年前に亡くなられた。
その奥様も、その1年後、後を追うように逝ってしまった。
・Dさん宅は、高齢夫婦となって回覧板を回すもの大儀だからという理由で、町内会費は払うが回覧板はいらない、と言うようになり、付き合いが減った。
現在、町内のこの組は、半減に近い5軒となり、それでやりくりするようになっている。
回覧板が回ってくるのも早くなって、2日もあれば十分だ。
組長の仕事が回るのも、数年ですぐに来る。
先日の町内祭りの巡行で町内を歩いて回ってみると、かつては住宅が建っていた土地なのに、今や雑草が生い茂ったり、「売地」の看板が立っていたりしているのが目立った。
みんな、若いときには、家を建てるということを夢に見て働き、住宅ローンを払って、がんばって建てた家だっただろうになあ…と思う。
そして、子どもたちを育て、その子どもたちが巣立っていき、戻って来ない…。
みんなどこの家もそんな事情なのだろうなあ…。
きっと、こんな地域は今の日本ならきっと各地に見られていることだろう。

この住宅街、そしてわが家も例外ではないなあ…。
そう考えると、この家にたまった過去の遺物や不要なものを、体が動くうちに片付けないと、と思う。
「終活」にもっと身を入れなくてはいけないな、と考えるこの頃でもある。
なんかせつないなあ…。
コメント (2)
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