山野草の花見が好きな私たちとしては、以前よく行っていたように、高くない山登りをして花を見に行きたいのだが、今年は、COVID-19 感染症拡大の騒ぎで、外出するのもはばかられた。
3密を避けて、いくら自然の中へといっても、皆が同じようなところに殺到してしまうようなことも、ある種こっけいな話題となったりした。
まあ、それにしても、外出はつつしもうという雰囲気になったし、夏以降もなかなか出かける気にはならなかった。
でも、本当は、以前のようにお出かけして山野草等の花見をもっとしたかったのだが、仕方がない。
高くない山に登って、山野草等の花見を楽しんでいる。
そんな本を、図書館で見つけた。
それが、「みなみらんぼうの花の50名山」(みなみらんぼう著;メディアファクトリー)。
初版が2009年8月21日発行の本だから、少し古いけれども。
圧倒的に関東を中心にしているが、北海道から九州までの山登りと出会った花たちのことを、1コラムにつき1つの山、1つの花を題材にして4ページで書いている。
新潟県の山でも、角田山、坂戸山、守門岳、浅草岳の4つの山について書かれてある。
たしかに、角田山のミスミソウ(雪割草)、坂戸山のカタクリは、県内では有名だ。
50の山について、らんぼうさん自身が登ったときの思い出を、花のことを交えて1コラム4ページで書いているから、気楽に読める。
扱っている山は、2日がかりとか何時間もかけて苦労して登るものではない。
日帰りできるような山が選ばれている。
コラムの終わりには、毎回そこへの行き方や登山の上り下りに要する時間も載っているのが参考になる。
ただ、残念なのは、花のカットはあるけれども、それに色がついていないことだ。
巻頭にカラーページでも設けて、表紙のように想像しやすいように、色がついているカットが入っていたりするとよかったのにな、と思った。
50の山々について読んでいるうちに、自分でも山に行きたくなった。
来年以降、何の心配もせずに、山登りして花見をしたいなあ。