私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

補おうとしている私

2010-01-04 | 雑観
数年前、自分より少しだけ年齢が上の女性ドクターの話を、継続して聞くことが出来る機会に恵まれていた。

淡々とした語りの中で、時折ぽろりと、とっても個人的な感覚で語られるとりとめのない事柄。
色白で個性的なドクターの飾らないつぶやきを、私は妙に印象的に感じ、心にとどめていたりしたのだが、そのドクターのあるつぶやきを最近ふいに思い出していた。

それは、たしか唐突に語られたのだが
「いつの間にか年を重ね、自分のエネルギーが落ちているなと感じることがあって、そんな時、思いがけずヒョウ柄のシャツを選んでいる自分に気がついたりする」といった内容の話だった。

要するに、減少していっているパワーを、明るい色、パワフルなデザインなどで補おうとしていらっしゃるということなのだが、大人しく話に聞き入ることなく、エネルギーが有り余っている様子の何名かの若者を見ていて感じられたことだったろうか。

最近、同じような感覚に、自分がとらわれていることに気づく。
私の場合は、ヒョウ柄のシャツではなく指輪あたりなのだが。

昨年の後半頃から、まったりメイクやブランド、ジャラジャラ貴金属が苦手な自分が、ゴールドやプラチナの指輪を物色していた。

何でそんな気分になったのか、自分でも不思議だったのだが、どうやら自身の気力・体力の衰えを誤魔化しようもなく、切実に感じ始めたからなのだ。

その衰えを、ツボが集中し、それぞれに古来から意味があるものとして伝えられてきた指に、貴金属を添わせることで補おうとしていた訳だ。
無意識にだったのだけれども。

そうした私を年明け三日間ではっきりと自覚した、寅年の始まりである。
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