練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『人間失格』 太宰治

2005-11-06 | 読書
ひとつき位前なのだが、テレビで豊川悦司が太宰治を演じるドラマをやっていて、それを観たら久しぶりに『人間失格』が読みたくなった。

この本は今まで生きてきて、10代、20代、30代、40代とそれぞれの年代に少なくとも1回は読んでいるはずなのだが、年をとるにつれてちょっとずつこの作品に対する印象が変わってきている。

10代のころ。読んだことは読んだが、どんな感想を持ったかもちょっと思い出せない。多分、あまり印象に残らない本で、宿題か何かでしかたなく読んだのだろう。

20代のころ。暗いな、とは思ったけれど、大学の友人の可愛くておしゃれですごく女の子らしい女の子が「これ、とっても暗くてついて行けないわ~。読んでて気分が悪くなっちゃった・・・」と言っているのを聞いて、私はそこまで違和感は感じないけどな、と思っていた。

30代のころ。太宰って正直な人なんだなぁ、なんか分かる気がする、と思いながら読んでいた。

今回読み直して、太宰の気持ちが手にとるように良く分かる、というほどでもないが、なんだかすごく人間的なものを感じたり、自分との共通点を見出したりして、正直言ってかなり感動した。
もうほとんど遺書のような扱いを受けている作品だが、たしかにこれを書いてすっかり安心して、気が楽になって、やるべきことはすべてやった、というような雰囲気が感じられる。
戦時中には良書というものしか書くことが許されず、それはとりもなおさず太宰の幼い頃からの「良い子のように自分を演じる」という生き方にも似ていて、本当の自分はこんなものです、もう無理をするのは疲れました、そんな太宰のつぶやきが聞こえてきそうである。

トヨエツの演じる太宰は、なんだかしらないけどいっつも女が近くによってくる、色男の文学者、という雰囲気はよく出ていたけれど、トヨエツ自体がカッコよすぎて安定感がありすぎてなににも動じない、という雰囲気なので、気が弱くて精神的に不安定ですごく泣き虫だったんじゃないかな、という太宰の一面はあんまり感じられなかった。

江戸川スーパーオペラ 『魔笛』(のようなもの)

2005-11-05 | ピアノ・音楽
知り合いの美人打楽器奏者のJさんがティンパニを叩く、というので東京の西のはじから東のはじまで行ってきた。

第7回 江戸川スーパーオペラ 『魔笛』(のようなもの)

2005年11月4日(金)14:00開演
タワーホール船堀 5F 小ホール

第1部 オペラ落語    ウーロン亭ちゃ太郎

第2部 『魔笛』(のようなもの)  モーツァルト作曲
  指揮     江上孝則
  台本・演出  ウーロン亭ちゃ太郎
  
  パパゲーノ  押川浩士
  モーじいさん ウーロン亭ちゃ太郎
  モームス   江上規子
  名犬アッシー 笠松哲朗
  
  オーケストラ エルデ・オペラ管弦楽団
  合唱     江戸川スーパーオペラ合唱団

とにかく楽しかった。第1部のオペラ落語。オペラと落語?どんなものなのかな?といまいち想像もつかず釈然としない思いで行ったのだが、読んで字のごとく高座にて落語形式でちゃんと歌も歌ってオペラをひとりで演じてしまう、という奇想天外な演芸だった。
オペラも落語も生で観たことのない私には衝撃的。「風邪をひいているので・・・」と何度も断っていたちゃ太郎さんだったが、素敵な歌声。
印象的だったのは「落語は想像力がないと楽しめない演芸です」というお言葉。そういえば声色なんかを変えていろんな役をひとりで演じていて笑いをとっているのだからすごいし、タイミングよく笑う常連のお客さんなんかはかなりセンスがよいのかも、と思ったりもした。

第2部の『魔笛』(のようなもの)。
(のようなもの)というのがポイントだ。要は『魔笛』のパロディで、脚本などちゃ太郎さんが書いて面白おかしいオペラに仕上げているのだが、日本語の分かりやすい歌詞、分かりやすい内容に作ってあるのがすごくよかった。今回は学校のある時間なので私だけで観に来てしまったが、これは絶対子どもも連れてきて見せてあげたかった。
以前、学校の音楽鑑賞で本場のオペラを観に行く、という機会があって、娘はすごく楽しみに出かけていったのだが、演目は多分子どもにも分かりやすいものということで「ヘンゼルとグレーテル」だったにもかかわらず、原語(ドイツ語?)で演じられていたため、字幕と舞台と両方見るのにくたびれて「全くわけが分からなくてつまらなかった」と言って帰ってきたのだ。
ちゃ太郎さんの『魔笛』(のようなもの)を観たらきっと娘も喜んで「楽しかった!」と言ってくれただろうなぁ、と思ってしまった。

今回は平日の昼、ということで客席を見渡す限り妙齢のご婦人、紳士がほとんどだったが、次回(はあるのかな?)は土日の公演なんかがあると嬉しいなぁ・・・。

レッスン記録(10/30の分)

2005-11-03 | ピアノ・音楽
『テクニック』
リズム変えは先生にのせられてかなり速いスピードで弾いてみたが、なんとか指も動いていた。
先生が「クラシックだけじゃなくてロックとか色々なジャンルの音楽を聴いてたっていう感じ。リズム感がいいです」と言って下さって、これはかなり嬉しかった。
その流れで今来日しているクイーンの話になったのだが、先生は中学、高校時代にかなりクイーンなどを聴いていたらしく、「コンサート、行きたいですね~」とおっしゃっていた。そういえば、ボーカルは今誰がとっているのだろう?

『ツェルニー30番 4番』
すごく弾きにくかった。
音が取りにくいのと、指の場所が悪いのか白鍵を弾くときに黒鍵にミスタッチしてしまう箇所が多い。
でも、右手と左手のバランスなどポイントがつかめているので、ということで一応○をいただいた。

『プレリュード 4番』 ショパン
左手の和音が移り変わってゆくのが綺麗な曲なので、まず全ての和音を綺麗に揃った音で弾けるように練習するとのこと。その際、ペダルは和音の変わり目で踏み変え、あまりすばやく踏みかえるというよりはゆっくりと前の音の余韻を感じながら踏みかえる。
そして左手がきちんと安定して弾けるようになったら、徐々に小さくボリュームを落として右手をのせてゆく、とのこと。