70年代、80年代に青春期、青年期をすごした人たちにとっては懐かしいキーワードの連続。
キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、ベルリンの壁崩壊、VAN、コムデギャルソン・・・。
しかし、そんなフレーズを懐かしんで、「あの頃は・・・」的にセンチメンタル、ノスタルジックな気分に浸っているだけの小説ではない。
ラストのセリフ「青春が終わり、人生は始まる」。
そこに、昔を大切に思い、未来も生きていこう、という前向きな気持ちが込められている、
そんなよい作品でした。
キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、ベルリンの壁崩壊、VAN、コムデギャルソン・・・。
しかし、そんなフレーズを懐かしんで、「あの頃は・・・」的にセンチメンタル、ノスタルジックな気分に浸っているだけの小説ではない。
ラストのセリフ「青春が終わり、人生は始まる」。
そこに、昔を大切に思い、未来も生きていこう、という前向きな気持ちが込められている、
そんなよい作品でした。
このころの青春小説の系譜はちょっと年代が違うだけで
劇的に渦中の雰囲気違うんですよ。
かろうじてわかりうるのは「草の花」武永邦彦
(戦後、青い山脈世代)
ちょっと背伸びして「されどわれらが日々」柴田翔
(安保真っ只中世代)
かなり物心つく「赤頭巾ちゃんきをつけて」庄司薫
(安保後)
奥田英朗は
昭和30年生まれの私と同時代の空気を歩んでいた
「僕って何」の三田誠広からちょっとおくれて歩んでいたほぼ同時代人。
単なるセンチメンタルな青春グラフィティではないよね。
事件らしい事件が起こるわけではないから
読む人によっては?と思うかもしれない。
それだからこそ最後の「人生が始まる。。。」という言葉の楔としての重みが途方もない。
同時代人にとっては誰もがかけそうで書いていなかった
一見何気ない軽妙な日常を精妙にスケッチしてくれた記念碑なんですよ~。
「草の花」は福永武彦さんですよね・・・?
ぜ~んぜん時代は違いますが、なぜか共感・・・とまではいかないけれど、好きです。
青春物語でも距離感が感じ取れるって大事かもですね~。。
それないと何、これ?ってなっちゃうから。
普遍的な部分と、時代背景の違いの読みわけみたいな。
「草の花」はようこさんのお勧めで読んだのですが、柴田翔に近い感じがしました。
今度読んでみます。
お勧めの書名はなんですか?
もはや戦後でない先駆けに育ち
自由に生きれることの途方もない重圧に
まっこうから直面した世代の話、って感じです。
そうですか、柴田さん寡作の人でしたからね~~。。
最近ペースダウン気味・・・。