Il film del sogno

現実逃避の夢日記

イーダ/ドライブイン蒲生

2014-08-09 01:39:07 | 映画
8/7(木)晴れ
猛暑の中、埼玉県八潮まで出張る。絵に描いたような中小企業の2代目と商談。債務超過に何ら罪悪感のない経営者というのは性質が悪い。帰りはパートのおばさんに駅まで送ってもらって恐縮する。そのまま地下鉄を乗り継いで渋谷で途中下車。シアター・イメージ・フォーラムでポーランド映画と邦画を梯子鑑賞。しかしこの小屋にくる人種はお洒落な単身者が多い。両作とも都下単館。パヴェウ・パヴリコフスキ監督作品は初見。1960年代、自身のルーツをたどる若い修道女と叔母を描いたロードムービー。モノクロ・スタンダードの端正な映像に極力セリフを排した劇作。映画の魅力が光と影、構図と奥行きであることを堪能できる一品。静謐な画面には夾雑物が一切ない。民族的な出自と戦争の傷跡をバックボーンに、姪と叔母の見事な対比。サウンドトラック(クラッシックとジャズ)も絶妙。80分という短めの尺だが密度は濃い。終演後に深い深いため息が出た。年度ベストの一本。次いで観たのは知る人ぞ知る名カメラマンの初監督作品。純文学の原作(未読)に渋い役者を配した如何にも70年代邦画のテイスト。意図は解らぬではないが、長廻しは冗長に感じられた。ストーリーが地味な上、演出らしき形跡もなく、これは人に勧められない。高揚と落胆を背負って駅に向かう。
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