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≪ 今朝の3題 ≫  東京15区での対立候補への妨害行為   JR東日本カスハラ対応報道の不備   黒田前日銀総裁に叙勲?

2024-04-29 08:21:05 | 時評
◆ 東京15区での対立候補への妨害行為
  本件は報道されたので概要を読者もご存じだろう。ここで問われるべき核心は「北海道警察が故安倍首相演説中の一般人による野次を検挙したこと」との違いである。
  まず今回の「つばさの党」の根本良輔候補陣営による威圧的行動は、単に批判的言辞を投げる(野次)とは異なり、①拡声器を用いて相手候補の演説を物理的に妨害したり宣伝カーの運転を妨げた。
  しかも、②根本良輔候補は選挙活動を開始した瞬間から一般私人ではなく「公人」になっているの、で一般私人の(野次)とは法的位置づけが変わるのでは?と警視庁も考えるだろう。
   ⇒ 根本良輔候補はインタヴューに対し『言論の自由』を持ち出して自己弁護したが、これは①②に照らすと詭弁になる、と私は思う。
※ 専修大学法学部の内藤光博教授(憲法)はこうした論法について次の通り述べる。
 「ヤジは表現行為であり、表現の自由による手厚い保障が求められる。だが、一般人のヤジと公人でもある候補者の行為を同列に扱うことは不適切です」← その通り、と同感だ。

◇ JR東日本カスハラ対応および報道の不備

  今回は「カスハラ行為」を具体的に言葉で定義し<クレーム>と峻別した点において前進である。ただ、残念なのは今回の方針が<罰則を伴う規則)にまでせず、悪質なケースは民事&刑事告訴する>
  に留まり、効果が疑問に思われる点だ。抑制・警告の目的からすれば、相手は「対応しません」でひるみ慎む精神構造の持ち主ではないので効き目は薄いであろう。告訴するというならば、
  当然ながら具体的証拠を確保することになる。ではJR東日本の構内、窓口で監視カメラ&録音装置を常時完備し告訴するのか? そこを少なくとも報道では触れないので、効果に?がつく。
   考えると、これは何もJRに限らず、一般商業施設店舗でも同じ規制や法的対応が必要であり、SNS拡散でうっ憤晴らしを楽しむ世の傾向を抑制するためにも大事な方向ではないだろうか?
  ともかく、具体的な措置でなく、単なる警告文では性善説の過ちを繰り返すだけだ。SNS拡散を武器として楽しむj輩には無意味だから、もういい加減、お人よしはやめよう


▼ 黒田前日銀総裁に叙勲?
  4/24日付【政治家・安倍晋三の評価】でも触れたが、政府・財務省からは独立した機構である筈の日本銀行総裁に黒田氏を任命したのは安倍元首相。その恩義に感じたのか、彼は忠犬となり、
  現在の停滞の礎を作り続けた本人だ。「内閣法制局長任命権」「内閣人事局創設」に代表される安倍首相当時の人事支配がこんにちの議会政治弱体化の原因であり、黒田氏は其のシンボルでもある。
   それが何故、叙勲の対象になる? 今回は大いなる疑問がつくので、叙勲制度そのものへの疑念を深めるだけだろう。
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