静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

水俣病被害者の声を聴く会での蛮行   大臣の謝罪だけで官僚の態度は改まらない  幾らでもすげ替えのきく大臣ではなく管理職の懲戒処分を

2024-05-08 19:00:47 | 時評
 昨日から映像と音声をともなう報道がふえてきた本件。視聴者にも被害者側の怒りは充分伝ったとみえるが、本日夕刻、環境大臣が現地に赴き謝罪することで政府は幕引きを狙っている。
熊本への出発前、涙声になりながらお詫びを述べる大臣の名演技が流されたが、これが増々うさん臭さを広めてしまったようだ。

 それは「政府批判をする人だから幕引きだと攻撃するのだろう」ではなく、会合の運営を司どった官僚の態度が示す『公害訴訟打ち止め』『支持団体締め出し』の露骨な意図が天下に晒されたから、
政府はいい加減止めたいのだな、と誰にでもわかってしまうからだ。これほどわかりやすい茶番劇は近来なかった。団体あたり3分?話す途中でマイク音声を切る?これは、とんでもない侮辱でしかない。
 政府主催の他の懇談会や意見交換会などで、同じことはできるだろうか? 被害者を舐めきった許されざる蛮行ではないか?

 今回に限らないが、不祥事やミスが起きると大臣が謝罪して終わりとする習慣が日本では続く。然し、本当に責められるべきは誤った判断を下した職員・見逃した上司であり、その当事者が譴責されず
減給または配転、降格、解雇に至る例は少ない。 大臣がメディアの前で謝罪の言葉を口にして頭を下げたら、当事者は一件落着でフリーだ。・・何故なら、官僚に処分は及ばない慣習があるためだ。
 上司が謝れば当事者本人は表に出ず、生活も守られる無責任な仕組みを変えない限り『本当に罰せられるべき責任が誰も責任をとらずに許されるニッポン』がはびこるだけで、何もよくならない
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