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三木武夫に学ぶ政治の定石Ⅴ

2013年02月17日 | 歴史
 三木さんはずっと野党でしたが、国民民主党と農民協同党が合併し、離合集散後、改進党、吉田内閣末期の野党第一党になります。
ここで幹事長の座を離しません。
大麻唯男(戦前からの党人政治家で、翼賛政治の時、東条最側近で暗躍した人物)と40代の三木さんはまともに野党第一党の幹事長として常に戦いを繰り広げました。
三木さんの下にいた若い頃の中曽根康弘はその時の三木さんのあまりのえげつない戦いぶりに「あんな酷い人について行けない」と逃げ出してしまいました。
具体的に何をやったのかは定かではありません。
大麻さんに対抗するため同じ民政党系の松村健三(公職復帰した後、日中記者協定を結んできた人物)を看板に立てて、
自分は幹事長として実権を握り、野党の中の主導権を渡しません。日本はサンフランシスコ講和条約で独立を回復します。
社会党はもちろん反対です。安保条約も反対です。でもサ条約の対応を巡って社会党左右分裂します。
では野党第一党の改進党はどうするのでしょうか。与党吉田自由党だけで講和をやるのでしょうか。
この時、表に出てくるのが改進党幹事長三木さんです。三木さんは「協力してやる。国会を開け、野党に対して説明せよ、そうすれば全権団に参加してやる」
「そんな時間が無い?、じゃあ吉田茂を引きずり出せ」、
吉田さん土下座して「協力お願いします」、
三木さん「いやいや、日本のためです、総理頭を上げてください」と浪花節。
これで吉田さんは一党の意思でサ条約を結んだのでは無く、野党第一党の協力も得て、国際社会に対してほぼ挙国一致を演出することができました。
「万が一政権交代したからといってこの意思は変わりませんよ」と世界に示せたのです。
三木さんは国益を賭けた話でも徹底的に政争の具にしてしまいます。しかも水際で一歩止めるのです。
吉田茂という70超えるおじいさんに土下座させてさっと引きます。これが昭和26年のことです。昭和27年4月28日にサ条約発効、公職追放の人々が帰ってきます。
鳩山一郎がここで登場します。ここから戸川伊佐武の小説吉田学校は官僚派対党人派の対決として描いていきます。
しかしこれはフィクションで、どちらにも官僚と党人が入り交じっているのが実態でした。吉田さんに対抗した改進党総裁重光葵、戦前は外務省のエースです。
しかし小説では党人派の扱いをされています。実は単純に吉田派対鳩山派という構図なのです。
この対立の深刻な点は占領期利得者対占領期怨念派(公職追放)の対決なのです。
三木さんは占領期においしい思いをしながら怨念派と一緒になっているというのも面白い所です。

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