なめくじの一生
ぼくは なめくじ
ぼくが歩くのを発見する人は
なぜか 困ったような
怒ったような
そんな目をする
キャベツ畑で生まれたぼくは
ある日
キャベツごと トラックで運ばれた
何が起きているのか分らず
気がついたらまな板の上
ぼくを見つけたママは
ぼくをそっときゃべつの端切れに乗せて
外に逃がした
隣の家のばあちゃんは
ボクを見るなり家に引っ込み
暫くすると白い塩を持って出てきた
逃げ切れずに尾っぽにかかった塩は
ボクのお尻を焼け付くように焦がす
神様から声をもらっていないから
声にならないうめき声を出して
ボクはただ 歩き続けた
ただ
なめくじというだけなのに
なめくじと生まれただけで
どうして人は ボクを嫌うのだろう
焼け付くようなコンクリート
生きるための場所を
ボクは間違えてしまったようだ・・
半分消えかけたお尻をひきずりながら
いつの間にか庭の中にいるボク
ただ 進むことしか出来ないボクを
小さな女の子が見つけた
また指差されて
にらまれて
あの子 ボクを石でつぶそうとするのかな・・
何日か前の塩が効いてきたようで
お腹も焼け付くように痛い
不思議そうに見てた女の子は
目を輝かせてこう言った
「なめくじさんの歩いた跡に
虹が出てる!!」
体液が溶けてコンクリ濡らす
お日様が照りつけて
虹になんか見えるわけないじゃん・・
でもなんでかな
ボクの目から
出るはずのない涙がいっぱい出てくる
出てくる
ボクの体まで溶かすくらいの
塩っからい涙が
あの女の子のたった一言が
死んでしまってもいいくらいの
喜びをボクに与えたんだ
そんな
初めて出来た友達を見上げながら
ボクの体はもう
無くなりかけている
「なんでしんじゃうの?」
とがめるような女の子の声とともに
頭の中で
優しい声がする
「帰っておいで・・・」
そうだった
ボクは
なめくじを経験したくて
なめくじに生まれただけだったのかな
まだわかんないんだけど
こんなに優しい声が呼んでるってことは
ボクは間違っていなかった
ボクをいじめてにらみつけた
もう思い出せない
沢山の人も
思い出も
みんな 間違っていなかった・・
遠ざかる景色の中に
一個だけ残ったフィルム
初めてできた友達の顔
また会おうね・・
こんど会うときは お互い
何になってるかな?
これでよかったんだ・・
夢のように軽い体を
いつの間にか生えた
自由自在の手で
ボクは
抱きしめた・・・
************
プロフィールにお店が書いてあります♪
是非遊びにきてね^^//
ぼくは なめくじ
ぼくが歩くのを発見する人は
なぜか 困ったような
怒ったような
そんな目をする
キャベツ畑で生まれたぼくは
ある日
キャベツごと トラックで運ばれた
何が起きているのか分らず
気がついたらまな板の上
ぼくを見つけたママは
ぼくをそっときゃべつの端切れに乗せて
外に逃がした
隣の家のばあちゃんは
ボクを見るなり家に引っ込み
暫くすると白い塩を持って出てきた
逃げ切れずに尾っぽにかかった塩は
ボクのお尻を焼け付くように焦がす
神様から声をもらっていないから
声にならないうめき声を出して
ボクはただ 歩き続けた
ただ
なめくじというだけなのに
なめくじと生まれただけで
どうして人は ボクを嫌うのだろう
焼け付くようなコンクリート
生きるための場所を
ボクは間違えてしまったようだ・・
半分消えかけたお尻をひきずりながら
いつの間にか庭の中にいるボク
ただ 進むことしか出来ないボクを
小さな女の子が見つけた
また指差されて
にらまれて
あの子 ボクを石でつぶそうとするのかな・・
何日か前の塩が効いてきたようで
お腹も焼け付くように痛い
不思議そうに見てた女の子は
目を輝かせてこう言った
「なめくじさんの歩いた跡に
虹が出てる!!」
体液が溶けてコンクリ濡らす
お日様が照りつけて
虹になんか見えるわけないじゃん・・
でもなんでかな
ボクの目から
出るはずのない涙がいっぱい出てくる
出てくる
ボクの体まで溶かすくらいの
塩っからい涙が
あの女の子のたった一言が
死んでしまってもいいくらいの
喜びをボクに与えたんだ
そんな
初めて出来た友達を見上げながら
ボクの体はもう
無くなりかけている
「なんでしんじゃうの?」
とがめるような女の子の声とともに
頭の中で
優しい声がする
「帰っておいで・・・」
そうだった
ボクは
なめくじを経験したくて
なめくじに生まれただけだったのかな
まだわかんないんだけど
こんなに優しい声が呼んでるってことは
ボクは間違っていなかった
ボクをいじめてにらみつけた
もう思い出せない
沢山の人も
思い出も
みんな 間違っていなかった・・
遠ざかる景色の中に
一個だけ残ったフィルム
初めてできた友達の顔
また会おうね・・
こんど会うときは お互い
何になってるかな?
これでよかったんだ・・
夢のように軽い体を
いつの間にか生えた
自由自在の手で
ボクは
抱きしめた・・・
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プロフィールにお店が書いてあります♪
是非遊びにきてね^^//