2月12日(金)21時40分配信
宮崎氏が所属する自民党二階派の二階俊博総務会長や伊吹文明元衆院議長は「議員辞職の必要はない」とかばってきたが、宮崎氏は妻の金子恵美衆院議員 (37)から「政治家としてけじめをつけなさい」と言われ、辞職の意思を固めたという。参院選への影響を避けるために、首相官邸が辞職を促したという見方 もある。
自民党は、沖縄県宜野湾市長選、京都市長選、衆院北海道5区補選を参院選の「前哨戦」と位置づけてきた。宜野湾、京都両市長選では与党推薦の現職が勝利 し、北海道5区補選でも、自民党の立候補予定者が北海道に地盤を持つ地域政党「新党大地」から推薦を得るなど、着々と態勢固めを図っている。
しかし、京都3区はこれまで、自民党と民主党が激しく争ってきた選挙区。自民党が圧勝した2012年と14年の衆院選では宮崎氏が勝利したが、民主党の泉健太衆院議員との票差はそれぞれ約200票、約4500票だった。泉氏は比例代表で復活当選した。
それだけに自民党幹部は「二正面はきつい」と漏らし、「候補者の擁立は厳しい」(閣僚経験者)との声も上がる。首相は12日、後援者らとの会合で「女性票は減る」と語った。
一方、泉氏は12日、京都市内で記者団の取材に応じ、補選に「チャレンジする覚悟は持っている」と表明した。泉氏が立候補すれば、比例代表で民主党の次 点の北神圭朗元首相補佐官が繰り上げ当選となり、同党にとっては議席を「1増」させるチャンスになる。おおさか維新の会の松井一郎代表も12日、補選に候 補者を擁立する考えを示した。
自民党二階派の若手議員は「補選のことを考えずに辞職表明したとすれば、最初から最後まで本人のスタンドプレーだ」と批判。地元選出国会議員からは「どう考えても負け戦だ」と不安の声が上がっている。