山に登りたい 

あの山にも、この山にも、もっともっと登りたい!

紅葉・大船山

2014-10-27 11:44:35 | 大分県の山
2014年 10月25日(土) 大船山 1786m

みんな、みんな、くじゅうの紅葉は素晴らしいと言う。
そして、この土日が一番の見頃だと。

これまで木々の紅葉は見ても、山そのものが燃える紅葉というのはまだ見たことがない。
是非、是非くじゅうの紅葉を見たい!!

朝3時45分に家をに出発。
暗い中を車が走りだすと、期待感にもうわくわくしてきます。

今日は大船山へ!!

途中玖珠インターで朝食&休憩をして、くじゅうへ向かいます。
駐車場が満杯であろう長者原や牧ノ戸を避けて、吉部からのスタートです。
帰りは北大船から、大戸越えに降り、吉部へ戻ります。
その帰りが…ちょっと…
初めてのコースで、いろいろ不安でした。

吉部に向かう途中、朝霧の中に現れた風景は幻想的です。




吉部の駐車場はまだ空いていましたが、後から後から車が入ってきていました。
さあ、6時45分スタートです。


登山口からは木の根っこガンギが続きます。


もう、お花は少なくなりました。
ツリフネソウ


シラネセンキュウ


落ち葉を踏みしめて歩くのは気持ちいい。


暮雨の滝が見えてきました。


登山口からちょうど1時間です。


美しい紅葉の中を深呼吸をしながら進みます。
空を見上げると黄葉の中に紅葉が…


もうすぐ、大船山林道との合流点があり、すぐその先に…

「見えたよ!!」
目の前がパッと開けたかと思うと、いきなり三俣山の端っこが目に飛び込んできました!


この瞬間がとても好きです。


静かな森歩きから坊がつるへ出ると、心が活発に踊り始めてスキップでもしたくなります。
ランランランッ♪♪
前を行く登山者もにぎやかです。


三俣山、大きいなあ!!


平治岳もくっきり!!


きれいだなあ!!


すきすきススキちゃん


この先、紅葉の美しさにもっともっと驚き、もっともっと感動するのですが、
平治岳裾野の斜面、点々と散らばる紅葉にうっとりでした。


テント場です。(ここで最初のコーヒータイム)


そしてすぐに大船山への分岐。


ここから段原までは私にとってはちょっときつい登りですが、うきうきして元気いっぱいなので、前を行く賑やかなお姉さまたちの団体を抜きたい気分です。

うっふっ!抜いちゃいました。

フクオウソウも後押ししてくれます。


あまりにあでやかな緋色の絨毯は踏みつけるに忍びない…


五合目で深呼吸。さすがにいい景色です。


ほっ!きれい!


小さな渋滞の中、段原に着き大船山を見上げた時は「すご~い!」と思わず声が出ます。


そして大船山山頂!
次々と記念写真を撮る人たちの合間を縫ってやっとパチリ!


段原をみると、雲の影が落ちて面白い


もう、どうしましょっ、て感じです。
こんな美しい山の紅葉を見るのは初めてです。


そうです!御池!御池の紅葉も見なくちゃ!(^^)!






たっぷりと山の紅葉を楽しんだ後は段原に戻り、お弁当タイム。
今日のおにぎりは、前の晩に娘ちゃんが握ってくれました。
「ザックの中で揺れるから、しっかり握っておいてね。」と言っておいたのですが、
なるほど、ぎゅうっと、しっかり、ぎっちりのおにぎりでした。
美味しかったよ。ありがとう。
ピクニック弁当のような派手さはないけど、山弁は手作りが一番!(ウィンナーに見えるのは細長いミニトマト)


休憩の後は北大船山に向かいます。1時45分到着。
ここで数人の方とおしゃべりしたり、写真を撮り合ったり。


振り返って大船山を眺めます。大きな山ですね~。


大船山と、北大船山。


大戸越まではやぶ漕ぎですが気持ちよく、進みました。


大戸越到着は1時45分。目の前には平治岳。
「平治岳に登る?」
「登りませんとも、登りまっせんっ!」

このカッコいい若武者は、平治岳をじーっと見つめてしばらく佇んでいたかと思うと、
急にダッシュで登り始めました。
平治岳中腹の賑やかな団体さんたちと、間をおいてのダッシュのようです。


リンドウ


さあ、帰ります。吉部まではどのくらい? 1時間40分くらい? 2時間もあれば帰れる?

とんでもありませんでした。

歩き始めは、
紅葉がきれい~~、空気がおいしい~~などと調子よかったのですが




なにしろ大船林道までが長いのです。
歩いても、歩いても、こんな感じ。


広々としたところに出ても、やっぱり森の中。
水が浸み出たような小さな川も渡りました。
紅のもみじが浮かんだ水面に、空も映りこんでとてもきれい。




みんなみんな美しいのですが、人にも会わず、なかなか林道に出ません。
少し不安になってきました。

やっと一組のご夫婦に会い、お互いに大丈夫ですよね~長いですね~とか言いながら、
一息ついては、お互いに「お先にどうぞ」と、前後して歩いた。
その方たちが言われるには、林道に出たらその先で吉部に降りる分岐があるから、それを見逃さないようにとのこと。
以前、分岐を見逃してしまい、ずーっと遠回りになったからと、話された。

よし、気をつけよう。

やっと林道に出ました。
道が広く、景色も広がるようでほっとしました。




ここから先、写真がないのです。
そのわけは… …

分岐、分岐、見逃すな、、、ときょろきょろしながら歩いて、
ん?ここがその分岐かな?
と、思う場所に男性が一人、腰をおろして休んでいらした。

「吉部へはここからですか?」
「うん、こっから下りるたい。こんまんま、まっすぐ林道行くと遠まわりやけん。」
「ありがとうございます。」

ほっ…。
ここだ、ここだ。
テープもたくさん巻いてあります。
間違いないね、と下りていきました。
鳴子川の川音を聞きながら進んでいいると、さっき休んでいた方が追い抜いて行かれました。

と、思うとその方が引き返してこられて
「道、間違えた。ここやない。戻って平らな所に出たがいい。」
さっさと、登り返していかれました。

えええー??!!
でもテープはその先にも続いています。
地図を取り出して確かめても、間違っていようはずはないのです。
でも、森の中はだんだん薄暗くなって、やはり他に人はいません。

どうする?
どうしようか?

ちょっと、先まで行ってみてくるから、ゆっくり下りてきて。
はあい、気をつけてね。

先まで行って、確かめてきた夫殿によると、テープはこの先もずっと続いているようです。
古いものですが、ロープもありました。
大丈夫!このまま進もう!
後戻りされた男性のことが気になりましたが、私たちは鳴子川を左に見ながら下っていきました。

このときの様子を写真に撮っておけばよかったと思うのです。
だって、不安な気持ちもありましたが、やはり美しかったのです。
川を覗き込んだり、空を見上げたりしながらも、歩くことに精いっぱいでカメラに手が伸びませんでした。

黙々と前を行く夫殿の背中に向かって
「だいじょーぶだよー! ちゃんとついていってるよー。」
「げんきだよー! こわくないよー。」
と声を掛けます。
しーんとした森に響くようです。
夫殿が、はたと立ち止まって振り返り、
ニヤリと笑います。
そしてさっさと歩き始めます。

また、私。
「ちゃんとテープあるねー。まちがってないよー。」
「イェイ、イェイ、イェーイ♪」
夫殿、振り返ってニヤリ。

そうやって、何度か声を掛けながら、
立ち止まることなく、
写真を撮る余裕もなく、
歩いて歩いて、なんとか橋まで出てきました。


ほっとしたのなんのって
駐車場に着いたのは4時45分。大戸越からは3時間もかかっていました。
休憩を含めての全行程は、10時間もかかりましたが、時間の長さより、初めてのコースに緊張しました。

駐車場に向かいながら、安心感からか、やたら笑ってしまいます。
そして、分岐でお別れしたあの男性も駐車場に戻ってこられました。
「いやあ、あなた達のでよかったやねー。やっぱり遠まわりした。」
とのこと。
いやはや、よかった、よかったです。

初めてのコースは不安で時間も多くかかってしまいました。

素晴らしいくじゅうの紅葉は心に残ります。
写真もあります。

不安な時間の写真はありませんが、安全第一という気持ちは、しっかり心に刻みたいと思いました。







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