『画魂 愛の旅路』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000A6K892&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
コレ今ちょうどインターネットTVで無料で観られるのだが(〜12月末)、ぐりのうちのPCはこのサイトが対応していないMacである。以前にCS放送でオンエアされたときに録画したDVDを送ってくれた友人がいたので、今回はそれで最終話まで観れた。ありがとうGさん。
さすがに全30話は長かった。正直ちょっと疲れました(笑)。でもいいドラマです。さすが關錦鵬(スタンリー・クァン)作品だけのことはある。完成度は非常に高い。脚本もよく出来てるし、キャストも美術も豪華。どこといって手抜きしたような部分がみえない。これだけリッチな連続ドラマがつくれる中国ってスゴイかも。
ぐりはとりあえずこの作品すごく好きです。
※以下ネタバレらしき部分を含みますが、一度映画化された物語でもあるので伏せ字にはしてません。
この物語は前にも書いたように中国人女流画家・潘玉良(李嘉欣ミシェル・リー)の伝記ということになっているが、ドラマ自体は玉良とその夫・潘贊化(胡軍フー・ジュン)ふたりの物語として描かれています。最初のシーンに登場するのは贊化だし、ドラマの半分に贊化が出ずっぱりでヒロイン玉良がいないパートも多い。
というのは、物語の視点がヒロイン自身の人格を形成したのは夫である潘贊化ということになっていて、物語全体のテーマがふたりの愛情の変遷(まさに“旅路”)という感情面に絞ってあるから。観ていてときどきストーリーの重さに息苦しさのようなものを感じるのはそのせいだ。
だがその息苦しさこそが、もしかしたら中国画壇に名を遺したヒロインが生涯ひきずっていた息苦しさなのかもしれない。
彼女の人生は夫に出会ったことでスタートし、彼の手によって切り拓かれ、花開いた。全力で人を愛するということはそれほど幸せなことだが、ただ幸せなだけでは済まないのが人生なのだろう。夫によってこの世に生みだされたという過去を捨ててあくまでドライには生きるのは言葉でいうほど簡単なことではないかもしれないけど、それにしてもあまりにも重すぎる軛(くびき)ではないだろうか。
その軛を、彼女は自ら夫の姓を名乗ることで生涯背負い続けたのだ(中国は夫婦別姓)。この物語は彼女がその名を選択するまでの道程を丁寧に描いている。
潘玉良の半生は一度鞏俐(コン・リー)主演で映画化されて『画魂 愛 いつまで?焉xというタイトルで日本でも公開されているのだが、このドラマは映画とはストーリーもテーマもまるっきり違う。てゆーか違いすぎて?Cにとられるくらいなんですけど。なんで?どっちがより史実に近いのか?
コレ実は原作のような伝記があるらしいけど、残念ながら邦訳は出てないようです(出てたらめちゃ読んでみたいのでご存知の方おられたらご教授下さい)。ちなみに潘玉良の簡単な略歴はこちら。
このドラマでは彼女がまだ三宝という名の妓楼の下女だった時代から、上海の美術学校の教授を辞めて再びパリに旅立つまでの20年ほどが描かれていて、その間に彼女と夫の身に起きた大小さまざまなエピソードがゆったりしたテンポで語られます。国内での放送当時はテンポが緩すぎて不評だったみたいだけど、全体を通して観るとそのストーリー展開にほとんどムダがなく、ひとつひとつのエピソードが互いに密接に結びついているのがよくわかります。むしろ日本の中国侵略などの歴史的な出来事やヒロインと画壇との確執など物語の綾に必要のない要素はあっさり省略されていて、旧社会の伝統的な観念と新時代の理想主義とが混在する社会背景もうまくストーリーにとけこませてある。ストーリーの中の時間経過がもうひとつ希薄に感じるのはこのせいだろう。
台詞も無茶苦茶多いけど、ぜんぜんそれが説明的になっていない不思議。ぐりは贊化の正妻・賢珍([赤阝]岩)の台詞が重くていろいろ考えちゃいました。良妻賢母のいうことって重いです。逆に晩年の玉良のナレーションはくどかった。あんまり上手くないし(爆)。
まぁだからツッコミどころが一切ないかっつーとそんなこともないんだけど(またしても昭和歌謡っぽい音楽とか、カメラワークに異常に鏡使い過ぎとか)、でも映画であれだけ反発を感じたのに同じ物語でも語り方が違えばこんなに違うものなのか、ドラマにはそういう印象を全然受けなかったです。というか映画という短い映像に収めるにはムリがあるほど濃い物語だったのかも。
李嘉欣はムチャクチャ頑張ってました。
ぐりは彼女の出演作は『天使の涙』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』『異邦人?スち』しか観てないけど(あと『漂流街』>笑)、結構彼女好きです。なんでもっと活躍しないのか?とかねがね思ってたけど、これ観て?艪ェ解けました。
美人すぎるのだ。もうね、圧倒的なんですわ。なにをどうやってもどこにも溶けこめない美貌。どういう表情しててもとにかく神のよーに美しい。それとハーフだからか全部のパーツがでっかい(笑)。派手。だからこのドラマの中ではどっちかというと破滅的な大財閥令嬢・夏夢櫻(奥米・伊能静)役の方が似合ってるような気がする。
それはそれとしてすごい熱演だったです。どこまでも純粋で聡明でしなやかに強いヒロイン像をきっちり演じきってましたよ。全然‘花瓶女優’なんかではない。全編吹替えなのがとても残念。しかも声似てないし。部分的に本人の声のままのところもあって、確かに結構訛ってる気はするけども。ぐりは彼女のドスの利いた地声も好きです。
胡軍はヤバいです。ヤバいくらい文学青年くずれのぼんくら(爆)が似合ってます。關錦鵬作品での「主人公のパトロンで最終的には零落するセレブ」役は胡軍の専売特許なのか(笑)。
にしてもこの役の人物造形はつらすぎる。潘贊化は家柄も財産も教養も人格も、人に必要なものの全てを兼ね備えているにも関わらず、他人に欺かれ、裏切られ、時代に置き去りにされていく。それだけに世の中の厳しさ・冷たさが彼の転落を通して描かれているようにも感じる。
そしてこの人も大熱演。溜息がでるくらいなりきってます。ホントに芝居上手いですね。この人。スゴイ。とくに酔っ払ってるシーンなんかナイスな大虎っぷり(笑)。
張叔平(ウィリアム・チョン)の造形デザインがまたおーそろしーほどキマってます。作中いろんな衣装着てるけど、どれもこれもステキ♪あとこのドラマTVだからかまったくラブシーンとかそういうエロ要素がないんだけど(ラブストーリーなのにキスもなし。ハグ&ほっぺキスまで)、やっぱしナニやっててもフェロモンむんむんっす(笑)。
伊能静も上手かったです。
彼女の役はヒロインの人生に大きな影響を与えた親友であり最愛の夫との不仲に悩む放蕩姫という、かなりテンションの高いキャラクター。酔ってふざけたり暴れたり夫婦で大喧嘩したり、とにかくキッツイ芝居ばっかりです。なのに観ていてまるでムリがない。ただただ可哀想。一生使いきれないほどお金はあるのに、溺愛してくれる両親もいるのに、やろうと思えばなんだって出来るのに、夫に裏切られるだけで人がここまで荒むという、ちょっと凡人には想像しにくい状況をうまく再現しきってました。
劉燁(リウ・イエ)はぶっちゃけぐり的には今回イマイチかも。
てゆーのが。このドラマ世間的には監督は關錦鵬とゆーことにはなってるけど、実際には他にもふたりクレジットされてて、部分的にチラホラ演出がおかしなところがある。明らかに關錦鵬スタイルじゃないとこがある。そこのパートの劉燁はイケてない。集中してないな、というのがバレている。てゆーかふつーそんな芝居NGやろ、みたいなテイクが使われちゃってます(涙)。それ以外のシーンは相変わらず天才的に上手いのに。
でもまあ「泣かないで」とかいいつつ自分がぼろぼろ泣いてたりするとこはかわいい(笑)。またしても「ヒロインに惚れぬいてるのになかなかふりむいてもらえない親友」役が可哀想なくらいハマってます。キャラクターとしては馬剣鈴(『小さな中国のお針子』)や小烈(『恋の風景』)に似?トるけど、芸術家役でもあるので『琥珀』の高轅に通じるとこもあり。
この田守信というキャラクターがときどきものすごくご都合主義的にストーリーに利用されてるパートも目立つ。どう考えてもそこにキミがおるのはおかしいやろ?なパートでのこのこ登場する田守信。なーぜー。イヤまあいれば便利なんだけどさ。でもさ。
あとこのドラマには2年後の關錦鵬作品『長恨歌』にも出てる女優が2人出?トました(奥米の母=王琦瑶の母、パリの玉良のアパートの大家=李主任の前カノ)。『藍宇』のプロデューサー兼‘大寧’役だった張永寧(チャン・ヨンニン)氏も奥米の父親役で出ててビックリ。最初ちょっと気づかなかったよ(笑)。
ぐり自身が美術系の学校出身なのもあって、このドラマに描かれている美術学校の雰囲気や芸術論にはかなり共感するところがあったです。そういう少しこみいった表現しにくい部分をあえて簡略化して概念的にしてしまわないつくり方がとっても誠実だなと思いました。かといって玉良自身の絵や彼女の画家活動など具体的な部分はうまくボカしてあって、そこらへんのバランスのとり方はなかなか巧みです。
ホントにいいドラマだと思います。長いし重いしレンタルは途中までだし、ネットで観るのもどーかなー?と躊躇してるそこのアナタ。大丈夫、観て損するよーな作品ではないです。ネットでのオンエアは年内までですよ〜。
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コレ今ちょうどインターネットTVで無料で観られるのだが(〜12月末)、ぐりのうちのPCはこのサイトが対応していないMacである。以前にCS放送でオンエアされたときに録画したDVDを送ってくれた友人がいたので、今回はそれで最終話まで観れた。ありがとうGさん。
さすがに全30話は長かった。正直ちょっと疲れました(笑)。でもいいドラマです。さすが關錦鵬(スタンリー・クァン)作品だけのことはある。完成度は非常に高い。脚本もよく出来てるし、キャストも美術も豪華。どこといって手抜きしたような部分がみえない。これだけリッチな連続ドラマがつくれる中国ってスゴイかも。
ぐりはとりあえずこの作品すごく好きです。
※以下ネタバレらしき部分を含みますが、一度映画化された物語でもあるので伏せ字にはしてません。
この物語は前にも書いたように中国人女流画家・潘玉良(李嘉欣ミシェル・リー)の伝記ということになっているが、ドラマ自体は玉良とその夫・潘贊化(胡軍フー・ジュン)ふたりの物語として描かれています。最初のシーンに登場するのは贊化だし、ドラマの半分に贊化が出ずっぱりでヒロイン玉良がいないパートも多い。
というのは、物語の視点がヒロイン自身の人格を形成したのは夫である潘贊化ということになっていて、物語全体のテーマがふたりの愛情の変遷(まさに“旅路”)という感情面に絞ってあるから。観ていてときどきストーリーの重さに息苦しさのようなものを感じるのはそのせいだ。
だがその息苦しさこそが、もしかしたら中国画壇に名を遺したヒロインが生涯ひきずっていた息苦しさなのかもしれない。
彼女の人生は夫に出会ったことでスタートし、彼の手によって切り拓かれ、花開いた。全力で人を愛するということはそれほど幸せなことだが、ただ幸せなだけでは済まないのが人生なのだろう。夫によってこの世に生みだされたという過去を捨ててあくまでドライには生きるのは言葉でいうほど簡単なことではないかもしれないけど、それにしてもあまりにも重すぎる軛(くびき)ではないだろうか。
その軛を、彼女は自ら夫の姓を名乗ることで生涯背負い続けたのだ(中国は夫婦別姓)。この物語は彼女がその名を選択するまでの道程を丁寧に描いている。
潘玉良の半生は一度鞏俐(コン・リー)主演で映画化されて『画魂 愛 いつまで?焉xというタイトルで日本でも公開されているのだが、このドラマは映画とはストーリーもテーマもまるっきり違う。てゆーか違いすぎて?Cにとられるくらいなんですけど。なんで?どっちがより史実に近いのか?
コレ実は原作のような伝記があるらしいけど、残念ながら邦訳は出てないようです(出てたらめちゃ読んでみたいのでご存知の方おられたらご教授下さい)。ちなみに潘玉良の簡単な略歴はこちら。
このドラマでは彼女がまだ三宝という名の妓楼の下女だった時代から、上海の美術学校の教授を辞めて再びパリに旅立つまでの20年ほどが描かれていて、その間に彼女と夫の身に起きた大小さまざまなエピソードがゆったりしたテンポで語られます。国内での放送当時はテンポが緩すぎて不評だったみたいだけど、全体を通して観るとそのストーリー展開にほとんどムダがなく、ひとつひとつのエピソードが互いに密接に結びついているのがよくわかります。むしろ日本の中国侵略などの歴史的な出来事やヒロインと画壇との確執など物語の綾に必要のない要素はあっさり省略されていて、旧社会の伝統的な観念と新時代の理想主義とが混在する社会背景もうまくストーリーにとけこませてある。ストーリーの中の時間経過がもうひとつ希薄に感じるのはこのせいだろう。
台詞も無茶苦茶多いけど、ぜんぜんそれが説明的になっていない不思議。ぐりは贊化の正妻・賢珍([赤阝]岩)の台詞が重くていろいろ考えちゃいました。良妻賢母のいうことって重いです。逆に晩年の玉良のナレーションはくどかった。あんまり上手くないし(爆)。
まぁだからツッコミどころが一切ないかっつーとそんなこともないんだけど(またしても昭和歌謡っぽい音楽とか、カメラワークに異常に鏡使い過ぎとか)、でも映画であれだけ反発を感じたのに同じ物語でも語り方が違えばこんなに違うものなのか、ドラマにはそういう印象を全然受けなかったです。というか映画という短い映像に収めるにはムリがあるほど濃い物語だったのかも。
李嘉欣はムチャクチャ頑張ってました。
ぐりは彼女の出演作は『天使の涙』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』『異邦人?スち』しか観てないけど(あと『漂流街』>笑)、結構彼女好きです。なんでもっと活躍しないのか?とかねがね思ってたけど、これ観て?艪ェ解けました。
美人すぎるのだ。もうね、圧倒的なんですわ。なにをどうやってもどこにも溶けこめない美貌。どういう表情しててもとにかく神のよーに美しい。それとハーフだからか全部のパーツがでっかい(笑)。派手。だからこのドラマの中ではどっちかというと破滅的な大財閥令嬢・夏夢櫻(奥米・伊能静)役の方が似合ってるような気がする。
それはそれとしてすごい熱演だったです。どこまでも純粋で聡明でしなやかに強いヒロイン像をきっちり演じきってましたよ。全然‘花瓶女優’なんかではない。全編吹替えなのがとても残念。しかも声似てないし。部分的に本人の声のままのところもあって、確かに結構訛ってる気はするけども。ぐりは彼女のドスの利いた地声も好きです。
胡軍はヤバいです。ヤバいくらい文学青年くずれのぼんくら(爆)が似合ってます。關錦鵬作品での「主人公のパトロンで最終的には零落するセレブ」役は胡軍の専売特許なのか(笑)。
にしてもこの役の人物造形はつらすぎる。潘贊化は家柄も財産も教養も人格も、人に必要なものの全てを兼ね備えているにも関わらず、他人に欺かれ、裏切られ、時代に置き去りにされていく。それだけに世の中の厳しさ・冷たさが彼の転落を通して描かれているようにも感じる。
そしてこの人も大熱演。溜息がでるくらいなりきってます。ホントに芝居上手いですね。この人。スゴイ。とくに酔っ払ってるシーンなんかナイスな大虎っぷり(笑)。
張叔平(ウィリアム・チョン)の造形デザインがまたおーそろしーほどキマってます。作中いろんな衣装着てるけど、どれもこれもステキ♪あとこのドラマTVだからかまったくラブシーンとかそういうエロ要素がないんだけど(ラブストーリーなのにキスもなし。ハグ&ほっぺキスまで)、やっぱしナニやっててもフェロモンむんむんっす(笑)。
伊能静も上手かったです。
彼女の役はヒロインの人生に大きな影響を与えた親友であり最愛の夫との不仲に悩む放蕩姫という、かなりテンションの高いキャラクター。酔ってふざけたり暴れたり夫婦で大喧嘩したり、とにかくキッツイ芝居ばっかりです。なのに観ていてまるでムリがない。ただただ可哀想。一生使いきれないほどお金はあるのに、溺愛してくれる両親もいるのに、やろうと思えばなんだって出来るのに、夫に裏切られるだけで人がここまで荒むという、ちょっと凡人には想像しにくい状況をうまく再現しきってました。
劉燁(リウ・イエ)はぶっちゃけぐり的には今回イマイチかも。
てゆーのが。このドラマ世間的には監督は關錦鵬とゆーことにはなってるけど、実際には他にもふたりクレジットされてて、部分的にチラホラ演出がおかしなところがある。明らかに關錦鵬スタイルじゃないとこがある。そこのパートの劉燁はイケてない。集中してないな、というのがバレている。てゆーかふつーそんな芝居NGやろ、みたいなテイクが使われちゃってます(涙)。それ以外のシーンは相変わらず天才的に上手いのに。
でもまあ「泣かないで」とかいいつつ自分がぼろぼろ泣いてたりするとこはかわいい(笑)。またしても「ヒロインに惚れぬいてるのになかなかふりむいてもらえない親友」役が可哀想なくらいハマってます。キャラクターとしては馬剣鈴(『小さな中国のお針子』)や小烈(『恋の風景』)に似?トるけど、芸術家役でもあるので『琥珀』の高轅に通じるとこもあり。
この田守信というキャラクターがときどきものすごくご都合主義的にストーリーに利用されてるパートも目立つ。どう考えてもそこにキミがおるのはおかしいやろ?なパートでのこのこ登場する田守信。なーぜー。イヤまあいれば便利なんだけどさ。でもさ。
あとこのドラマには2年後の關錦鵬作品『長恨歌』にも出てる女優が2人出?トました(奥米の母=王琦瑶の母、パリの玉良のアパートの大家=李主任の前カノ)。『藍宇』のプロデューサー兼‘大寧’役だった張永寧(チャン・ヨンニン)氏も奥米の父親役で出ててビックリ。最初ちょっと気づかなかったよ(笑)。
ぐり自身が美術系の学校出身なのもあって、このドラマに描かれている美術学校の雰囲気や芸術論にはかなり共感するところがあったです。そういう少しこみいった表現しにくい部分をあえて簡略化して概念的にしてしまわないつくり方がとっても誠実だなと思いました。かといって玉良自身の絵や彼女の画家活動など具体的な部分はうまくボカしてあって、そこらへんのバランスのとり方はなかなか巧みです。
ホントにいいドラマだと思います。長いし重いしレンタルは途中までだし、ネットで観るのもどーかなー?と躊躇してるそこのアナタ。大丈夫、観て損するよーな作品ではないです。ネットでのオンエアは年内までですよ〜。