『太陽の誘い』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B00005HN58&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
1950年代、スウェーデンの田舎で農場を営む40歳のオロフ(ロルフ・ラスゴード)は、10年前に母が他界してから荒れ放題の家をきりもりしてくれる家政婦を新聞広告で募集した。やがて応募してきたエレン(ヘレーナ・ベリストレム)は美人で聡明な上に家事も上手で、オロフはあっという間に彼女に夢中になる。だが彼が文盲なのをいいことに農産物の売上金をネコババしていたエリック(ユーハン・ヴィーデルベリ)はおもしろくない。やがてエリックはエレンの隠された過去を探りあてるのだが・・・。
地味で静かなだけの恋愛映画かと思ってたんだけど、意外にそうでもない。
辺鄙な土地に独り住まいで女性経験もなく、友人といえば10歳以上年下のアメリカ帰りのチャラチャラした若者しかいない孤独な農夫。およそ田舎暮らしなど似つかわしくないほど洗練された、どこか陰のある妙齢の美女。金目的だけとも思えない執着心で世間知らずの中年男につきまとう美青年。
この風変わりな3人の謎めいた三角関係の緊張感が、みていてなんとも心地よい。
女性と出会いたくて「若い女性」「写真同封」などと条件を付けて家政婦を募集するようなオロフは、無教養で控えめではあるが、純朴で人柄もよくなかなか魅力的な男性だ。エリックは、そんなオロフを独占し優位に立つことで、浮ついた自分の中の欠落感を埋めようとしているのかもしれない。端からエレンを煙たがるのが、はっきりとある種のやきもちにみえる。
エレンの過去は具体的には映画には描かれないが、最初から彼女が「何か」を求めて、あるいは「何か」から逃れてオロフのもとに来たらしいことは明白だ。彼女はオロフのところへ働きに来る前に、何らかの「答え」を既にもっていたのではないだろうか。
それはエリックの背景としても描かれる「アメリカ=近代化・富」の幻想の負の部分だ。エリックはその幻想を捨てられずにいるし、エレンは幻想より価値あるものをオロフに見出そうとしている。
ぐりは北欧映画ってそれほど観てないんだけど(てゆーかあんまし日本では公開されてないんでは?)、毎度観るたび風景の美しさと風の爽やかさに心奪われる。
この映画の舞台は夏なので夜が短い。オロフは毎日9時に時計のネジを巻いて寝るのだが、外はまだ完全に明るい。燦々とオレンジ色の夕陽が射し込むベッドで眠る人々。ロマンチックである。
ハリウッドでは美人/美男子の条件でもあるブロンド・ブルーアイズだけど、これはもともと北欧系の特徴なので、この映画の3人は3人とも見事な金髪で目が青い(笑)。ユーハン・ヴィーデルベリは役柄のために微妙に赤っぽくカラーリングしてるけど。そんな3人が淡い緑の田園とターコイズブルーの空の間にいると、まるで画面全体がやさしい筆使いでそっと描かれた水彩画のようでまぶしい。雨も霧もしっとりとやわらかい。まさにただみているだけでゆったりと心休まる風景。
監督もマイナーなこの映画、おそらく日本で公開されたのはユーハンが出ているからではないかと思う。
この人は父ボー・ヴィーデルベリの遺作『あこがれ美しく燃え』で20代で中学生役やってた人ですねー。友だちと銀座の映画館に観に行った帰り、言葉がみつからなくて「・・・すばらしかったねー」「・・・すばらしかった」「・・・すばらしかったよ」とゆーアホな会話をしたのを覚えてます。そのくらいキレイだった(笑)。典型的な北欧系美少年。『太陽の誘い』でも美しかったですよー。美しいだけじゃなくて芝居もうまいしすごく雰囲気のある人なので、もっと活躍してほしーんですけども。最近だと『オーシャンズ12』に端役で出てたそーですが未見です。
映画祭で上映された『クリスマス・オラトリオ』も傑作だったので(なにしろぐりはこの映画がきっかけでバッハの「クリスマス・オラトリオ」の演奏会にいったくらいだ)一般公開を期待してたんだけど、結局公開されなくて残念でした。あまりに気に入って2度もみたけど、また是非ともどっかで観てみたいです。
北欧映画、もっと日本でメジャーにならんかなー。
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1950年代、スウェーデンの田舎で農場を営む40歳のオロフ(ロルフ・ラスゴード)は、10年前に母が他界してから荒れ放題の家をきりもりしてくれる家政婦を新聞広告で募集した。やがて応募してきたエレン(ヘレーナ・ベリストレム)は美人で聡明な上に家事も上手で、オロフはあっという間に彼女に夢中になる。だが彼が文盲なのをいいことに農産物の売上金をネコババしていたエリック(ユーハン・ヴィーデルベリ)はおもしろくない。やがてエリックはエレンの隠された過去を探りあてるのだが・・・。
地味で静かなだけの恋愛映画かと思ってたんだけど、意外にそうでもない。
辺鄙な土地に独り住まいで女性経験もなく、友人といえば10歳以上年下のアメリカ帰りのチャラチャラした若者しかいない孤独な農夫。およそ田舎暮らしなど似つかわしくないほど洗練された、どこか陰のある妙齢の美女。金目的だけとも思えない執着心で世間知らずの中年男につきまとう美青年。
この風変わりな3人の謎めいた三角関係の緊張感が、みていてなんとも心地よい。
女性と出会いたくて「若い女性」「写真同封」などと条件を付けて家政婦を募集するようなオロフは、無教養で控えめではあるが、純朴で人柄もよくなかなか魅力的な男性だ。エリックは、そんなオロフを独占し優位に立つことで、浮ついた自分の中の欠落感を埋めようとしているのかもしれない。端からエレンを煙たがるのが、はっきりとある種のやきもちにみえる。
エレンの過去は具体的には映画には描かれないが、最初から彼女が「何か」を求めて、あるいは「何か」から逃れてオロフのもとに来たらしいことは明白だ。彼女はオロフのところへ働きに来る前に、何らかの「答え」を既にもっていたのではないだろうか。
それはエリックの背景としても描かれる「アメリカ=近代化・富」の幻想の負の部分だ。エリックはその幻想を捨てられずにいるし、エレンは幻想より価値あるものをオロフに見出そうとしている。
ぐりは北欧映画ってそれほど観てないんだけど(てゆーかあんまし日本では公開されてないんでは?)、毎度観るたび風景の美しさと風の爽やかさに心奪われる。
この映画の舞台は夏なので夜が短い。オロフは毎日9時に時計のネジを巻いて寝るのだが、外はまだ完全に明るい。燦々とオレンジ色の夕陽が射し込むベッドで眠る人々。ロマンチックである。
ハリウッドでは美人/美男子の条件でもあるブロンド・ブルーアイズだけど、これはもともと北欧系の特徴なので、この映画の3人は3人とも見事な金髪で目が青い(笑)。ユーハン・ヴィーデルベリは役柄のために微妙に赤っぽくカラーリングしてるけど。そんな3人が淡い緑の田園とターコイズブルーの空の間にいると、まるで画面全体がやさしい筆使いでそっと描かれた水彩画のようでまぶしい。雨も霧もしっとりとやわらかい。まさにただみているだけでゆったりと心休まる風景。
監督もマイナーなこの映画、おそらく日本で公開されたのはユーハンが出ているからではないかと思う。
この人は父ボー・ヴィーデルベリの遺作『あこがれ美しく燃え』で20代で中学生役やってた人ですねー。友だちと銀座の映画館に観に行った帰り、言葉がみつからなくて「・・・すばらしかったねー」「・・・すばらしかった」「・・・すばらしかったよ」とゆーアホな会話をしたのを覚えてます。そのくらいキレイだった(笑)。典型的な北欧系美少年。『太陽の誘い』でも美しかったですよー。美しいだけじゃなくて芝居もうまいしすごく雰囲気のある人なので、もっと活躍してほしーんですけども。最近だと『オーシャンズ12』に端役で出てたそーですが未見です。
映画祭で上映された『クリスマス・オラトリオ』も傑作だったので(なにしろぐりはこの映画がきっかけでバッハの「クリスマス・オラトリオ」の演奏会にいったくらいだ)一般公開を期待してたんだけど、結局公開されなくて残念でした。あまりに気に入って2度もみたけど、また是非ともどっかで観てみたいです。
北欧映画、もっと日本でメジャーにならんかなー。
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