落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

Fix You

2008年11月11日 | movie
『ヤング@ハート』

マサチューセッツ州ノーサンプトンを本拠地とするコーラス隊・ヤング@ハートの平均年齢は80歳。全米はおろかヨーロッパでもツアーが催されるほど大人気の彼らのレパートリーはポリス、ラモーンズ、ジミ・ヘンドリックス、デヴィッド・ボウイ、トーキング・ヘッズ、ボブ・ディラン、ソニック・ユース、コールドプレイなどなど、つまり要するにロックである。
6週間後にコンサートを控えた彼らに密着したドキュメンタリー。

「子どもと動物には勝てない」とは広告界でいい習わされたセオリーだが、子どもにも動物にも負けない魅力を持つのが老人である。
大人である義務が終わって、だんだん子どもに戻っていく過程にある老人の魅力はこれまでにもさまざまなドキュメンタリーに描かれて来たが(『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』『ミリキタニの猫』『サルサとチャンプルー』)、この映画に登場する老人たちはまったく一般のごくふつうの庶民。コーラスを趣味とする純粋にただの市井の人々である。
だからそれを思うと指揮者ボブ・シルマンの苦労がぐっと重く感じられる。どんなに人気のご老人たちでも、素の人柄と持って生まれた(そして残された)声以外に特殊な能力などない。歌詞を覚えるのすらひと苦労だし、覚えたところで歌いこなせるまでの道もまた平坦にはいかない。想像するだに投げ出したくなるほど練習はハードだ。
それでも彼らが挫けず諦めないのは、歌がどれほど人を励まし、心をあたため、魂を輝かせてくれるかを、彼ら自身が深く深く理解しているからなのだろう。彼らの情熱は、音楽への愛と、残りの生をできるかぎり明るく燃やしつくしたいというプライドに支えられている。

題材は確かに非常におもしろいし、ぐりもコンサートに行ってみたいとは思ったけど、映画としてはうーん?どーかな?まあ観てソンはないんだけど・・・。6週間の取材じゃ足りなかったね?ってのが正直なところかな?内容が薄いわりに冗長な印象がちょっと残念。
ヤング@ハート、日本公演はないかなー?あったら是非とも拝聴したいものですが。彼らのパフォーマンスってたぶん、CDじゃ半分も楽しめないと思うんだよね。ライブで聴きたいです。可能であれば。

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