正さん日記

世の中思いにつれて

危機はらむイランの反政府デモ再燃

2009-12-28 11:23:15 | 世界
 27日、イランで国教イスラム教シーハ派の最大宗教行事アシュラが行われたが、その中、首都テヘランで反政府デモが起こり、治安当局と衝突した。
 イスラム革命体制を批判してきた宗教指導者モンタゼリ師が20日死去したが、師の死去に触発されて改革派のデモが起こり体制派と対立、改革派のウエブサイトは支持者4人が死亡したと伝えた。
 モンタリゼ師は、かって初代最高指導者ホメイニ師の後継者とされたが、失脚、その後民主化に逆行するイスラム革命体制を批判してきた。晩年はアフマディネジャド政権をたびたび批判する声明を発表、今年6月に大統領選挙で敗れたムサビ元首相ら改革派のバックボーン的存在になっていた。
 
 今回のデモは、大統領選挙を機にアフマディネジャド政権への不満を爆発させた若者層に加え、モンタリゼ師を支持する敬虔な人達が加わり全国に広がった。
 26日にはテヘラン北部でも数百人規模のデモがあり、公然と最高指導者ハメネイ師を中傷したが、今までタブーとされていた最高指導者への批判が日常茶飯事になっているようだ。
 これに対して、保守強硬派も故ホメイニ師が住んだテヘラン北部の宗教施設で改革派のハタミ元大統領が演説中、保守強硬派の志願兵バンジと見られる一団が乱入演説を妨害した。
 中東で反米を露わにし、核開発でも国連の制裁処置を受けているイスラム国家イランは、統一のシンボルとも言える宗教指導体制の緩みが生じている。一時、鎮静化していた保守派と改革派との抗争が再燃する気配を見せていることは、イラクに不安が残り、アフガニスタン情勢も厳しさを増し、イランと同じ核保有国イスラエルと一発触発の危機が続いている中で、中東情勢が再び危うさを帯びてきた。「関連:8月4日
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