5月20日、国際刑事裁判所(ICC)は、パレスチナ自治区ガザへの支援物資の輸送を意図的に妨害し、市民らを飢餓状態にしたなどとして、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相の逮捕状を請求したと発表した。
また、ハマスの最高指導者・ハニヤ氏ら3人についても、昨年10月、イスラエルでの襲撃で民間人数百人を殺害したなどとして、逮捕状を請求した。
これに対し、イスラエルを支援せざるを得ないアメリカのバイデン大統領らが反発している。
ネタニヤフ首相は、「茶番であり、恥ずべき行為」で「歴史に残る暴挙だ」と反発。改めて、ハマスに勝利するまで戦い続けると宣言した。
ICCは、2023年3月にロシアのプーチン大統領に対しウクライナ侵攻を巡る戦争犯罪の疑いで逮捕状を出している。
これによって、プーチン氏はICCに加盟している国への渡航はできず、先に、ICC未加盟の中国訪問をするなど外国訪問は限られている。
今回のネタニヤフ氏に対する逮捕状発信も国際社会はICCの判断について反対する国は少ないのではないか。
アメリカのバイデン大統領や、ブリンケン国務長官などが遺憾の表明をしているが、立場上止むを得ないものと捉えられており、ICCは構わず方針変更はしないだろう。