上砂理佳のうぐいす日記

「夏への扉」展では暑い中、たくさんの方にお越しいただき誠にありがとうございました!★

ジョン・カリーのアイスショー

2005-01-21 | フィギュア昔話
Golden Skateのジョニー記事にあった「ジョン・カリー」という人のお話です。

このお方は英国選手で、1976年インスブルック五輪の金メダリストです。私はその時の演技はサスガに見てません(無理だよ…)。どんな人かというとこんな人です。
なんじゃわからん、とお思いでしょうが、ポーズから察してなんとな~く解ってください(笑)。
男子フィギュアはそれまでどちらかというと、ダイナミックなジャンプが主流だったのに、この人の出現によって初めて「クラシックバレエ的要素」が持ち込まれた、という事で歴史に残る名選手となりました(関連記事はWFSにもあります)。

私は動画サイトで彼の演技を見た事があるのですが(今は削除されてるみたいな?)、確かに確かに…クラシック!美しい!端正で気品にあふれています。
「ジョニー的」と言われればそうかな…エッジがどうのこうの、という事は良く解りませんが、当時としては画期的だったのでしょう。流れるように優美です。
五輪のフリーの点数をあるサイトで見てみたら、技術点・芸術点あわせて、5.8が4つ、あと14個が全て5.9!スゴイ。今のオール満点みたいなもんだったのでしょうね。

私は大昔に、このカリーさんがプロデュースしたアイスショーを、日本のTVで見ました。
海外のショーを日本で放映したのか?いや、観客の反応からして、記憶ではどうも日本で開催されてたのだと思います。昔はアイスショー、結構民放TVでオンエアされてたんですよ。いい時代だったな~(--;)。
これがなんとも芸術的で独創的かつ美しくて、モダンバレエを氷の上でやってるみたいな…「こんなスケートがあるなんて!」衝撃でした。
かつてアルベールビル五輪の開会式で、フィギュアスケートのマスゲーム的なショーがありましたよね。ああいう感じです。まさに「アイス・スペクタル・ショー」です。
ジャンプとか跳ばなくても、ポジションの変わった美しいスピンをえんえんいつまでも回り続けてたり、独創的な動き、ステップ。
1人で踊ったり4人で踊ったり、シングルとペアとダンスをミックスさせたかのようなムーブメント。音楽もクラシックが主でした。
カリーさんご本人は滑っていたのか記憶が無い?引退後だいぶ経っててもう30過ぎてた筈だから、企画だけだったのかも。しかし、「バレエの要素をフィギュアに翻訳する」という意味で、これ程までに素晴しいアイスショーを私は今だかつて見た事がありません。このカリーさんの芸術的センスはやはり、卓越したものがあったのだと思います。
スターズ・オン・アイスなんかはエンターテイメントで楽しいんだけど、「芸術」とはちょっと違うと思う。アメリカではそういうのは難しいのかな。最近、めっきりクラシックのショーが減りましたよね。POPSかR&Bばかり。寂しいな~;

上記のカリーさん記事に「…彼は“銀盤のヌレエフ”と称された」という表現がありますが、これはバレエ界の「帝王」ルドルフ・ヌレエフの事です。
またこの人の話をすると長くなる…ので割愛しますが、彼は旧ソ連から若くして亡命し、欧州・米国で一躍スーパースターとなり名を馳せました。
「風雲児」「世紀のダンサー」だったワケです。
そのヌレエフに例えられてる…という事からして、このカリーさんの演技スタイルが実に画期的だった事が伺えます(まあ、私のシロート推測ですが)。

「ジョン・カリーを彷彿とさせる」=「高度なクラシックバレエ的魅力を備えている」という事だと思うのよね。褒め(まく)られているのよね。
ああジョニー、ここまで出世したのね(笑)。
ってひとり悦に入る私。いーの。見当はずれでも(笑)。

*私の表現力の拙さと記憶の曖昧さのお陰で、カリーさんショーの魅力を充分伝えられず…すみません(泣)。
コメント (4)
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