上砂理佳のうぐいす日記

10/18まで京急百貨店上大岡店7階アートステーションにて、銅版画の特集展示をしてもらっています。お近くの方はぜひ★

トリノ雑感(2)

2006-02-28 | トリノ五輪
友人知人に「五輪ウツに陥ってる…」とボヤいたら大抵「どはは」と爆笑される。でもね。ソルトレイクから4年の思いが凝縮されてんだもの。当たり前さ。こっからまた4年か…と思うと気が遠くなる(でもこれがあっちゅう間に時間が経つ)。私の残された人生であと何回、五輪フィギュアが見られるのだろうか…って思っただけでもシワが増える。気分はおばあさんじゃとて。

女子フィギュアは静香ちゃんの金メダルで幕を閉じましたが、「若いお嬢さん」の台頭が楽しく頼もしかったです。フリーは流石に崩れてしまったけど、「健闘」という言葉がぴったり。
キミーちゃんやグルジアのエレナちゃん、エミリー・ヒューズ。私はキミー・マイズナーが特にお気に入り。エレナちゃんと並ぶ御推奨です。「シバの女王」がホントに好きなんですよ。個人的趣味(笑)。昨年は真央ちゃんの陰に隠れてか、やや伸び悩みの感があったのだけど、今年はグンと大人のスケーターになってるな~と、NHK杯でまずキミーちゃんに感心しました。音楽を体に入れて滑る事が出来る。振付を「こなしている」のではなく。ジャンプとのバランスもいいし、人の心を動かす演技が出来る人になると思います。細かい所の技術精度が上がったら、一気にトップに上がってくるのでは。あとはスタミナをつけることかな。爽やか~なキャラクターも好き。
ゲデバニシビリ嬢、フリーはミスが多かったけど「アルメニアン」でしたね~(余談ですが、アブトのSPは素晴しかった…最高だったわ)。
衣装もマッチしてるし、彼女の魅力を良く解ってるスタッフがPGを作ってる、という感じ。ジャンプが高く小気味いい。スピンもステップもいい。踊る踊る。何よりこのエキゾチチックな魅力・美貌をず~っと大事にして成長して欲しいわ。グルジアという国は経済的にも大変だと思うのですが、裕福なお家のお嬢さんなのかしらん。イメージが(前にも書いたけど)グルジア出身の大バレリーナ、ニーナ・アナニアシビリのちっちゃい頃ソックリ。
エミリーは派手に転んじゃいましたが、すっかりアナウンサーも大ファンになったのか。なんかご贔屓だったぞ(笑)。元気一杯で明るいスケーティングが今回、好印象でした。代役で出てきてここまでやるとは~アメリカってすごい。しかしどうしても、お姉さんのあの可憐な少女だった4年前を思い出してしまう。なぜアメリカ人は、思春期を過ぎると太るのか?皆、ハンで押したように太るのか?ポテトとコーラがいけないのか?じゃあ何故、サーシャ・コーエンの体型はずっと変わらないのか?
少女達の活躍とは対照的に、リアシェンコやセバスチャンや「お馴染みの人たち」ベテラン勢の点が思うように伸びないのは、なぜなんでしょうか。寂しいです。リアシェンコは良かったですよ。あの年齢で!功労賞を贈呈したいですよ。それに彼女は、毎年密度の濃い意欲的なプログラムを滑ってるので、これはスゴイ事かと。

女子の衣装が、全身タイツOK(=スカートでなくてもOK)になりましたが、これどーなんだ?皆、五輪イヤーだから気合はわかるんだけど。特にサラ・マイヤーの「ボレロ」は…。いや抜群のプロポーションだからよろしいんですけど。アレをもし静香ちゃんが着てたら、国民的大ブーイングだよ…。スルツカヤのSPのタイツ姿はカッコイイ。足元がブーツカットだし、キラキラの模様の中心部が胸にあるので、キリッとしてバランスが良いです。
全身タイツ、難しいね。私もチャコット(バレエ衣装専門店)の試着室でトライした経験がありますが…3秒で脱ぎました(笑)。「己を知れ」という事です。それ程までに見苦しい…ってオナカとお尻がね。TVで見て「美しいな~」と思える選手は、実際にはトンでもない美プロポーションなのだ、という事を思い知りましょう(女子の話から衣装の話に)★
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

トリノ雑感(1)

2006-02-28 | トリノ五輪
センパイのOさんと電話で五輪フィギュアのお話。
彼女は家にTVがあるのに、ずっと早朝ラジオでナマ中継を聞いていたそうな。そしたら荒川さんの次の村主さんの番になって、「ラジオ体操1、2!」が入り、中断されたらしい。
「オリンピックの時ぐらいラジオ体操休めばいいのにねえ!もう~」
…私もそう思う。NHKラジオよ。考えよう。1回くらい体操休んでもバチ当たらんって。
しかし、私はしっかりOさんからお叱りを受けた。
「荒川さんの金メダルは良かったけど、安藤さんの発言はいただけないわ。ずーっと、“五輪で4回転を跳べて楽しかった。良かった”でしょ。国のお金で行ってるんだからもう少し考えたらどうなのかしら。自覚が足りないわ。どうなってるの?」
Oさんはバレエ通だが、フィギュアスケートには詳しくない。私が「かくかくしかじか」と弁明しても、やはり一般の方々には傲慢発言に映るのかも。そうやねえ。すみません(なぜ私が謝るのか)。
良い演技が出来ず悔しい!と言って欲しいのが人情。でも人の感じ方は様々だし…。「国の代表なんだから、言葉に気をつけないといけないわよ」Oさんとしばらく談義。ごもっともでございます。はい。すみません(なぜ私が…)。

「五輪を楽しむ」って事に関しては、女子の解説者、佐藤有香さんがピシャリと言ってくれたけど、アレはまさしくツボでした。「溜飲が下がる」というヤツでした。今回、刈屋アナは名セリフが無かったけど(例:「栄光への架け橋だ!」)有香ちゃんのお陰で何かすっとした感じ。
「アハハ」と楽しむのではないのね…。そうだよな。うん。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

チョコレートの街よさようなら

2006-02-27 | トリノ五輪
閉会式はナマ中継見られず。無理だって。録画で見たい。静香ちゃんの肩車写真だけ見たわ。
なんだかんだ言ってトリノの街のイメージは「チョコレート」だった(NHKの影響強し)。ただひたすらに美味しそう。丁度、バレンタインとトリノ五輪がカブるというのも御愛嬌だったけど、私の記憶の中ではきっと永久に「チョコレート五輪」のイメージで残るわ。静香ちゃんの金メダルがね…あれも金の紙に包まれた特大チョコに見えて仕方ない…。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

美姫ちゃんの復調を祈る

2006-02-27 | トリノ五輪
ああ、トリノが行ってしまう…で、その前に書いておかなくては(いやそんな義務は無いけど)。3人娘(?)一番若い安藤さんの感想も。

美姫ちゃん、SPもFSもジャンプミスが続きましたが、今回は私のシロート目でも、コンディションそのものが良くなかったように見えました。勿論、大緊張もあるだろうけど、女子の公式練習レポをずっと読んでても不安いっぱい。4回転の確率はトリノ入りしてから2割くらいではなかったか。
フリーは、冒頭の転倒でかなりのダメージを受けてその後の演技に影響が…と思いました。やはり「4回転」って軽く言ってるけど大変な事。男子でもオープニングの大技で転倒したら「ガクーッ」って谷底へ落ちるくらいのショックらしい。それを考えたらこの頑張りはスゴイと思います。
回転不足気味とはいえ、軸はしっかり速く大きく「あともうちょっと」惜しいところでした。私は全日本ジュニアで、美姫ちゃんの成功した4回転をナマで見たのですが、本当に男子並みの(いや、それ以上)素晴しい大ジャンプでした。なんというかもう助走からオーラが違っていた(?)。だから今後はきっと成功すると思います。というか成功して欲しい。
今回も、SPで決めたステップからの3フリップなどは素晴しかった。やっぱり美姫ちゃんのジャンプは他の女子とは違う、ズバ抜けている。調子が悪い中でもあれだけ跳んでくるのだから。
変更後の「蝶々夫人」は明るく伸びやかで美しい~と思いました。でもツメ不足…1ヶ月ではやはり無理が。「世界」を作る段階まではいきませんでした。シーズン当初からこれで滑ってたら…と思わなくもないけど、誰が「マイ・ファニー~」を採用したのでしょうか。あれはやはりEX用という感じがする。来季も「蝶々夫人」続行だそうなので、密度を濃いものにしてぜひ完成させてほしいです。
衣装の件やら五輪前のマスコミの扱いやら…なんだか今の美姫ちゃんは、周囲の思惑に翻弄されて気の毒だと思う。少なくともそう見える。
美姫ちゃんは出てきた時、もっと素朴でシンプルな「スケートが大好きないち女の子」だったと思うんだけど、トリノ五輪用?のカリスマアイドルにまつり上げられて、今、自分がどこにいて何をしたいのか、解らなくなってるような気がします。なんだか今季はずっとそんな迷いを演技から感じっぱなしでした。
新しいコーチと環境ですぐに結果を出せ、という方が元々おかしい。ジェンキンスコーチも絶対「1年で結果は出ない」と思ってるはず。周囲のスタッフも万全のサポートをしてあげて欲しい(それは、ブランドコーチ、ブランド振付家、ブランド衣装、をあてがえばそれで良いという事でなく)。同じアイドル的な存在のイタリアのコストナーは、ジュニア時代からスタッフにがっちり守られて大事に大事に育てられてる感じがします(ランビエールもそんな印象が~)。
私は実は、美姫ちゃんと同期の太田由希奈さんみたいなスケーティング・個性が大好きなのです。芸術性が豊かで味わい深い。でも、美姫ちゃんのスポーティなジャンプもやはり好き。個性を生かしつつ、じっくり時間をかけて上っていってほしい…切に願います。
★(世界選手権にも出ることになったのかな?でもまず休養では…)
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

光と影

2006-02-26 | トリノ五輪
毎日新聞は確かにフィギュア記事の扱いが多いと思います。でもヘンなところも一杯。伊藤みどりちゃんの時も思ったけど、とにかく「勝てば官軍」やりすぎ。負ければ批判だらけ(か無視)。ここ数年「手のひら返し」が、ちょっとひどすぎるような気がします。

女子が始まる前の朝刊コラムに「現地トリノでは、24時間体制で記者が待機。安藤美姫選手が4回転を決めたら“それっ!”と号外を出します!」…景気づけの為に書いてるのかなー。4回転は素晴しい挑戦ではあるけれど、「号外」を出すってのはちょっと意味合いが違うぞ。結局数日後、号外の見出しは「荒川、金メダル!」と変わったわけですが。
毎日はシーズン初めから、美姫ちゃんの「メダルへの道」に大きく紙面を割いており、新コーチ、新振付、新生活…を連載して追っかけてました。アイドル的な書き方ではなかったけど「日本の期待は彼女しかいない!」的なイメージ付けではありました。今回、美姫ちゃんは順位上はふるわなかったけど、彼女には彼女のドラマがあったのだから、あれだけ密着した以上はきちんと着地させてほしい。良いことも悪いことも含めて、綿密に書かないと。無視と批判で終わる気なのだろうか。

勝った時は「精神的に成長した。怪我があっても耐えたのは素晴しい」で、負けた時は「精神的弱さを克服できず。怪我をするのは自己管理の甘さ」など、一夜にしてゴロッと執筆口調が変わるのですよ。人間って身勝手ではあるけど、毎度毎度このパターンは「芸がない」というものではないだろか。大手の新聞って、大衆を大きくイメージ操作するものなので、その責任は大きいと思うが。
前にも書きましたが、フィギュアスケートという競技は「一番速くゴールした人が勝ち」という明快さで順位が決まるわけではないし、どんな一流選手でも転倒する時はするので、もっと多角的にとらえて欲しい。あ、「女子フィギュア」だけ集中するのも止めてねー。競技は男子もペアもダンスもあるのですよ。

村主さんの涙は、メダルが獲れなかった悔しさなのかな…。インタビューはつらかった。隣で荒川さんが金メダルを獲って祝福されているのだから。見ていて胸を締め付けられるような気がしてしまいました。
静香ちゃんにだけ巨大なスポットライトが当たっているので、書きたい。章枝ちゃんも素晴しかったのだ、と。
今季はもう序盤の怪我で、五輪どころか全日本も出られないのでは…と危惧してました。でもきっちり、シーズン後半に合わせてくる。その仕上げっぷりにいたく感動してしまうのでした。
SPは特に「哀愁と情熱」のコントラストが素晴しく、踊りのキレが際立ちました。目線の使い方や首の表情や、長い長い間の研究(?)の蓄積を見るかのようでした。ソルトレイク五輪の時は、心はこもっているのだけど、それをお客さんに伝えようとしているのは解るのだけど、動きがまだひと回り小さいような気がしました。そこから1年1年、振付家のニコルと共に歩んできた成果が、あの短いSPに籠められているような。そんな気がしました。
フリーは、ちょっと彼女にしては8割?くらいの出来ではなかったかと。終盤のステップで盛り上げていく所が、どうしても大ちゃんのラフマニノフとカブるので、「強く!もっと強く!」と願ってしまうのでした。全日本の時のほうが後半のスピードがあったように思います。
でも、ドラマチックで美しいフリーでした。ラフマニノフのあの陰鬱~さと神経過敏的な繊細さ(ちょっと病的な)、ピアノの細かい音符のすみずみまで、章枝ちゃんの速いスピンに刻み込まれているかのようでした。紫のアフロディーテ的な?衣装もイメージに合ってるし(前の茶色の衣装も好き)…しかし章枝ちゃん、衣装持ちね。
上位3人のような「これが女王だ!」的な威厳というか、迫力は無いのかもしれない。でも私はこの、人の心の琴線に触れるかのような村主さんのスケートが好きです。タイプとしては荒川さんより好きなんですわ。
静香ちゃんが「気品と様式美のフォンティーン」だとしたら、章枝ちゃんは「繊細なリリシズムのマカロワ」…バレリーナに例えるとこうなるか(あ、時代が古い?)。いいの。私の勝手な解釈なの。しかし対照的な日本の二人ですよね。
章枝ちゃんには、世界選手権でぜひまたメダルを取ってほしい。願わくば一度、優勝して欲しい。
私は今季のプログラムには、彼女自身がテーマに掲げた「光と影」を充分に感じています。そして以前にTVで語っていた「私はピカソにはなれないけれど、クレーにはなれる」という言葉が、すごくすごく解る気がするのです。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

シナトラなジョニーを拝む

2006-02-26 | トリノ五輪
エキシビって空席目立ちまへんか(泣)。
イタリアのお客さんの嗜好ってどう考えても「氷」より「雪」だ。それともテレビアングルのせいかな。ソルトレイクに比べたらガラガラ。
イタリア君ことカレル・ゼレンカ。ブロンドがなびいて素敵でしたわ。でも「不在」と思ってたら、フリーに進めなかったんやね…。サフリ・デュオ、ヤグディン版に酷似してるんですが。それはマズイのでは。いやいや。
コストナーちゃんが華麗でした。プレッシャーから解放されて、ほっとしてるのかな?私は彼女の滑りがとても好きなので、ぜひ次回は頑張ってください!

ジョニーの「まい・うぇい」。
素敵な衣装。素敵な滑り。素敵な笑顔。素敵な振付。素敵なジャンプ。
素敵な♪まあ~~~~~~~~~~~いうえ~~~~~♪
五十嵐さんもベタ褒め(EXは全ての選手を讃えるもんだ)。
出来るんやんか…こんなに美しい滑りを…出来るんやんか。
なのにあのフリーはいったい。
いえ、試合じゃけんね。緊迫してるけんね。上手くいかない事もあるのだわ。
来季のフリーは「まい・うぇい」如何でしょう。
つうか、今の時期のEXがこれっちゅうことは、今年のCOIツアーもずっとコレかな。ジョニー、首がスッと長いから似合うよね。シナトラ衣装。肩のあたりが蜘蛛の巣っぽいけどキラキラが綺麗。

先ほど、BS1のほうで男子FSの再放送をやってくれてましたが、ジョニーの「Otonal」の衣装はやっぱあれ改訂版ですよね。「トリノ版」。
うちの母が「まあ!この子の衣装、ウロコみたいであかんでー」と、容赦なく言い放ちます。…ウロコ…増えたかなあ。増えたかも。そしてヒラヒラ部分に、今季のテーマカラー(の筈だった)、水あさぎ色がプラスされているかも。
何より、髪型が「04年N杯」バージョンに近かったわ。急に少年に(少女に?)戻ってしまった感じで驚いたわ。
いろいろあった五輪ですが、「シナトラなジョニー」を拝めただけでも有り難いとしなくては(世界選手権、どうするのかなー)。
コメント (6)
この記事をはてなブックマークに追加

流転の女王

2006-02-25 | トリノ五輪
帰宅してM新聞を開けたら、「モロゾフとキス」の静香ちゃん大アップの写真が。モロゾフは振付師兼コーチの方です。恋人ではありませんよ(笑)。すっかり、チームの一員におさまっとるがな。日本のお茶の間にモロゾフが浸透するなんて!
4年前の五輪、号泣するヤグディンの傍らにいた若いあんちゃんが、日本の金メダルに貢献しまくるとは…誰が思ったことでしょう。そして今、タラソワさんは何を思うのでしょう。

「トゥーランドット」は結局、4種類あることになりますよね。
01-02年の、佐藤久美子コーチバージョン(解説してた佐藤有香さんのお母上ですね)。私、実はこれ余り覚えてない。でも衣装が素敵で、体もシェイプされてて「静香ちゃん綺麗になったな~」と思った事は覚えてます。この年は調整が出遅れて、ソルトレイク五輪と世界選手権の女子2枠は、恩田さんと章枝ちゃんが出場。
翌02-03年、コーチをアメリカのキャラハン氏にスイッチ。長野金メダルのリピンスキーを育てた名コーチですよね。
たしか、SP「白鳥の湖」の振付依頼でモロゾフとのお付き合いが始まったと思いますが、この選択はナイスでした。ヤグの五輪優勝で急激に株の上がった(?)モロゾフに依頼が殺到してた頃ですが、この「白鳥」が大成功したので、翌年もお付き合い続行。FSは「タイタニック」でしたが、SPが衝撃的だった分、FSはやや印象が薄かった(私には)。でも確かユニバーシアードや冬季アジア大会など、4週連続出場とかやってのけてたはず。「ハードな下積み」感がありました。
03ー04年、フリーで「トゥーランドット」を再び。これが2つめ・モロゾフ振付バージョン。私は、いかにも東洋の美女的な静香ちゃんにぴったんこやんか~、と黒いタイトな衣装を見ながら思ってました。
この年は良い演技を続けながらも、GPシリーズでどうしてもコーエンに勝てない。SPが最初「シェルプールの雨傘」だったのですが、モロゾフにしては平凡な振付で、シーズン後半にもう一度「白鳥の湖」に戻すという賭け。でもここで戻して良かったと思います(「シェルプール…」では世界選手権のSP2位は取れなかった!絶対!)。
そしてもう世界選手権の直前に、コーチをキャラハン氏からタラソワさんへスイッチ。この賭けは…無謀にも思えますが、結果的に功を奏して、見事金メダル(ただ、キャラハン氏には失礼であったと思います)。
3つ目の「トゥーランドット」は、「振付のベースはモロゾフが作って、仕上げ・アレンジはタラソワさん」という事になりますが、このパターンは、まさにヤグディンの金メダルへの道…でしたよね。
やっぱり何だろね。ドラマチックでメリハリが凄いんですよ。タラソワさんのは。前半は激しく冷たいトゥーランドット姫が、中盤の転調するところからガラッと変わって、後半、愛に目覚めていく。この「スケーターが俳優になっちゃう」演劇性は、まさにタラソワ真骨頂でした。この年が旧採点法のラストの年になり、静香ちゃんは「最後の6.0=満点を貰った女王」になります。
この時のイナ・バウアーが、一直線ですごく長く、スパイラル、スピン、とたたみかけて行くところ。涙があふれます。最後の「やり切った!」という歓喜の表情が、私は忘れられません。
そして04-05年がスランプの年になり、今年は再スタートを切ってタラソワさんの指導に従ってきたわけですが、まさかそれを振り切って、またモロゾフに戻るとは!
でも…この4つめ「トゥーランドット・モロゾフ改訂版」、前項でも書きましたが、静かな情念と穏やかさに満ちていました。なんだろ。
プログラムが…ジャンプが…どうのこうの言う前に、静香ちゃんのスケート人生の紆余曲折、全てがここにあるような気がしたのかな。自分の頭の中で、今までの彼女の姿がぐるぐる~と駆け巡っていた。
なんだか「優しい」トゥーランドットでした。静香ちゃんのプログラムを見て、感動したりすごいって思う事はあっても、こういう優しい気持ちに浸れたことはなかった。だからすご~く不思議です。
コーチを変え、振付師を変え…まさしく「流転の女王」ではないでしょか。
言うのは簡単ですが、本当に長い長い道のりが、あの4分10秒に詰まってるんだなあ~と、見返しては感嘆してます(多分、五輪の最年長女王では?)。

エキシビション!
みんな何を滑るのかな?プルさんはバイオリニストつき?
コメント (3)
この記事をはてなブックマークに追加

SP後の3人

2006-02-24 | トリノ五輪
イリナとサーシャですが、転倒が響きましたよね…もし、この2人がパーフェクトだったら、最終順位は変わっていたのかも。でもこれが五輪。それが五輪。

SPが終わった段階で、3人がほぼ横一線に並んだこと。これで精神状態が微妙に狂ったのもしれません(うぐいす推測)。静香ちゃんは追う立場で、守るのはスルツカヤとコーエン。
スルツカヤがもし、SPで大きく他を点数的に引き離していたら、フリーに向けて気持ちの余裕が出来て伸び伸び滑れていたのでは。僅差だったため焦ったのではないでしょうか。絶対失敗できない、と。そしてPCSで「いつもの8点台」が出てなかった事も、動揺につながったのでは。
フリーは、出だしはスピードがあると思ったのですが、冒頭で昨年(世選)みたいに3ルッツー3ループで攻めてこなかったのが、まず驚き。次の3-2-2はまとめてたけど、フリップが2回転になり更に一番得意な3ループで転倒してしまったのが、また驚き。ストレートラインに入る前の音楽の切り替えのところも、何か噛み合ってなくて焦っているようでした。いつもなら「さあ!ステップよ!」って得意気にたたみかけていく場面だから。
思えば10月の東伏見で「なんて鮮やかなスルちゃん。はー!」と感心し、グランプリシリーズでは「誰も勝てない」圧倒的な勢い。とにかく「不動のPCS」でした。もはや、永久にプルさんとスルちゃんには勝てないのでは…と思わせるジャッジ評価でした(真央ちゃんがファイナルで勝利しましたが、あれは時差ボケによるスルツカヤの不調も大きかったと思います)。
だからね~。今回もフリーでは「強い強い」と思っていたのですよ…。なぜ転倒なのか、見た目にはわからんのですが…。本当に五輪はコワイですよ。
唯一の救いは、キス&クラで4年前みたいに悲愴な表情でなかったこと。今回は「あー、これじゃ点は出ないわねー」と苦笑しているかのようでした。2度、世界女王に輝いた事で、ある程度の満足感というかあきらめというか「五輪は運が無かったな」と気持ちを切り替える事が出来たのでしょうか。自病と闘いながら私は良くやったわ、という事でしょうか。
いずれにしろ、ちょっと気の毒でした…ちょっとどころではないかも。静香ちゃんの「昨年の惨敗からのリベンジ」は勿論嬉しいのですが、勝つ人がいれば負ける人がいる~。切ないわ。切ないよー。

サーシャは…アレクサンドラ・ポーリン・コーエン嬢ですが、もう、アップの6分で既に気が動転していたような。足の怪我とはホンマかな?だったらこれもツライです(うう…ここにきて)。静香ちゃんとぶつかりそうになってたし、明らかにおかしい感じでしたよね。
「ロミオ&ジュリエット」リンクに出ていく時、既にもう異常に固まっているし。不安だな~と思って息を詰めて見てました(でも信頼もしてました)。
もともとジャンプは低い人なのですが、やはり高さが…。でもまさかオープニングで転倒とは。続けてとは。その後、後半は固さが取れていったようですが、全米で見られたような「ひとつの物語世界」は紡ぎ出せてなかったような。サーキュラーもステップのシャープさに欠けていました。ほんともう、「あれ?あれ?あれ?」って感じでした。私は、作夜のSPの延長線上にある様なフリーを魅せてくれる、と思ってましたから。
コーエンも、もう終わった後はサバサバしてるような感じでしたね(元々、泣き崩れるようなタイプじゃないし)。金ではないけど、五輪初メダルで、それはそれでグーだったのでしょうか(?)

なんだかフリーのあの緊張感の中で、3人の女王が各自どんな心境だったのか、想像するだにおとろしい。誰かマンガで描いてくれ。こんな場面(あ、「ブリザードアクセル」?)。
結局、最も平常心を保てた静香ちゃんに軍配が上がった、という事になりますが、だからといってコーエンとスルちゃんが精神的に弱かった…とは言い難いですよ。そんなにアッサリ片付けられるもんとちゃうわ。2人とも強いのだから。じゃあなんだ。と、すかさず傍らの母が言い放ちました。
「オリンピックは“運”もあるでー。」

…そうね。切ないわ。日本優勝で嬉しいんだけど。二人の女王にも拍手を。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

シズカなるトゥーランドット

2006-02-24 | トリノ五輪
★静香ちゃん、金メダルおめでとう★
見ました。いやー。いやー。いやー。いやー。いやー。
私の「ホンネ」は実現し、荒川静香ちゃん優勝なさいました。いやー。
本当におめでとうございます。あの金のドーナッツに「8年の重み」をズッシリと感じました(にしてはシンプルなデザインだが)。
私が静香ちゃんに着目し始めたのが、長野五輪の国内選考会あたりからだったので「8年の重み」なの。その間、低迷あり優勝あり…本当に短いようで長いような。いや、なんか軽々しく言っちゃいかんですね。

今日のニューバージョン「トゥーランドット」は、04年ドルトムント世界選手権の時の「タラソワ総仕上げバージョン」のような、攻撃性とストーリー性は感じられませんでした。あの時はモロゾフが振付けて、結局、直前の土壇場でタラソワさんに駆け込み、バージョンアップしてもらって金メダルでしたよね。私はその時はそれがベストだと思いました。モロゾフ版は良く出来ていたけど、端正すぎて味がやや薄かったのです。「あともう一押し」をタラソワさんがやってくれました。それに見事にこたえた静香ちゃんも、凄かったのですが。
今回のトリノ版は、曲のつなぎを変えてますよね。使う素材と編集も違う。だから全く別の作品に思えました。
でもその分、膨らみが出たというか、バイオリンの音色が繊細でこの上なく美しく、静かに水上を滑っていくかのようでした。とにかく雄大です。これきっと、TVより会場で見るほうが10倍、迫力を感じられたのでしょうね。もともとスケールの大きさでは女子随一の持ち味の静香ちゃん。モロゾフもその辺りを上手く考えて作ってあって、無理に攻撃性を持たせるより、ゆったりと作品の「美しさ」を前面に押し出した。それが功を奏したのかな、と。ゆとりがある分、ジャンプも余裕が感じられました。無理に3-3でなくて正解。それに、なんといっても本場イタリアで「トゥーランドット」ですけんね。盛り上がります!
イナバウアー(すっかり有名になりました)から、3-2-2も成功、ここが後半のポイントでした。決まって嬉しかった!最後のストレートラインステップが、左右の大きなターンで、ググーッと盛り上がりましたね。

「攻撃のドルトムント」から「静かに燃えるトゥーランドット」に変わったか、と。「点数よりも“美しく”滑って終わりたい」という、静香ちゃんの最後の究極の願いが叶ったように思います。そしてあの衣装も良かったよね。
なんだか…いや、本当におめでとうございます。言葉がない!
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

あっぱれ!の女たち

2006-02-23 | トリノ五輪
…ってか、スゴかったですねえ。女子SP。男子で燃え尽きたはずの私でしたが、何度も女子SPを見返しちゃってます(目覚ましつけて起きたら、イドラ・ヘーゲルでした)。
日本女子のベテランさん二人は素晴しかった。気迫が。クオリティが。
静香ちゃん、ショパンをSPに据えて正解でしたね。この曲、2分半で終えるほうが丁度タイトで、ピシッと締まって見える。もうもう「トゥーランドット」が楽しみすぎますわ。TESが高く出てびっくりでした。
章枝ちゃん、なんと素晴しいステップとキレ。特に、中盤の2アクセルで「じゃーん」と情熱的なテンポに変わるところなんて、ゾクゾクします。やはり緩急のつけ方が上手い。最高の出来だと思います。
美姫ちゃんは、ちょっと固くなってた?ジャンプ前のスピードが余りなく心配してました。新衣装はちょっと…十字軍的というか、ジャンヌ・ダルク的というか「戦闘モード」なんですが。前のうす水色のほうがはるかに素敵だったのに。繊細ではかなく「戦メリ」にぴったりだったのにな~。でも、初の五輪であれだけ出来たらOKかな?それに、メダル争いを気にしないでいい第3グループで滑った方が、思い切って4回転に挑めるしね。かえって良かったのかもしれない。跳んでください!4回転!

日本勢も勿論良かった。しかしどうよ!「少女達」の炸裂っぷり(!)
うぐいす推奨のグルジアの美少女、ゲデバニシビリ。やってくれました!この人、アンドレイと同じコーチなのかな。でも今回はタラソワさんいないね。最終グループ…3-3も跳んできました(私は回りきってると思うけどなー。ぶー。いじわるー)。たった一人で国を背負ってやってくるなんて。パーフェクトなんて。どういう度胸よ。あのちっちゃい体でスゴイわ。
キミー・マイスナー。はあ。真央ちゃんより1年お姉さんだけあって、表現がやっぱ大人モードです。正直言って(これ、前に書いた?)あのクワンが、世界頂点へガーッと上がっていった時のような「ほとばしる勢い」を感じます。あのおぼこい表情の下には、トンでもない根性が居座っているのね。2番滑走でこの位置。3-3も果敢に攻めてきた。臆するところがないわ。すごい。
そしてエミリーちゃんですが、キミーよりは技術は劣ります。まだ荒っぽい。でも体重を絞ってきたせいかキレが良くなってる。何より、刈屋アナもブッとんでた(笑)あの迫力。どうよ。少々のミスでも強引に丸めこんでしまう。「どうだー!」「私を見ろー!」どうよ。あの舞台度胸。補欠で乗り込んできた選手とは思えまへん。お姉さんに似てないなあ、と思ってたけど、段々「性格そっくりやん…」と悟るようになってきました…おそろし。

少女達の気迫の演技を見てますと、さすがの女王スルツカヤが、やや平凡に思えた(!?)いや、いつものパーフェクトなスルちゃんだけど。スパイラルでやや足元がぐらついた以外は、8割くらいかな。緊張してましたね。でも、きっちりまとめる所は素晴しいです。
コーエンは最終滑走でもしっかり集中。エレメンツの精密度と演技力のバランスが素晴しい。一番「何度も見たくなる演技」です。新採点法にしっかと対応してるんだけど、旧採点法時代の良いエッセンスも残したまま、という理想的なプログラムでは。点がどうなるか、と思ったけど1位。嬉しそうでしたね。あっぱれの度胸です。

僅差で3人の女王が並びました。横一線。互角。これほど面白い展開があるでしょうか。正直言って、試合前はスルちゃんの独走かと思ってました。いや、すごいことになりましたね~。ゾクゾクします。うわっうわっ。
私の予想では、キミーちゃんくらいまではメダル争いに絡むと思います。若手はとにかく「失うものは何もない!」状態。3-3も持っている。キミーちゃんの全米のフリー見てたらソラ恐ろしかったので、ここは「一発」も…。若手のバクハツをベテラン勢がどう振り切るのか。そういう意味では「怖いもんなし」のエミリーのバクハツっぷりも必見です。もう5回転くらい跳んでくるんではないでしょうか(笑)。
コーエンから美姫ちゃんまでが11点差なので、私はドンデン返しも充分にのぞめると思う。でも、本音では「静香ちゃんに金メダルを!」かな。コーエンに初の優勝をあげたい気もするし。スルツカヤに有終の美を…とも思うし。コストナーとソコロワちゃんの転倒はちょっと予想外でしたが…(あ、「バクハツしそうな少女たち」に、コストナーと美姫ちゃんも入れたい)。

あっぱれオンナたち。どうよ。この強さ。肝の据わり方!
男たちよ…しっかりせえ。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

「でんすた」無念…だけど良かったよ

2006-02-21 | トリノ五輪
こないだの毎日新聞に、田村岳斗君の男子フリー解説が掲載されてましたが、「高橋選手の重複ジャンプのミス」に関しての説明は、おかしいな~と思ってました。専門家のヤマト君でもそう言うのかな?と。と、すかさずやまとくんのブログに、訂正補足が載ってました。やっぱ、新聞ってアテになんないね(笑)。
このブログ、大好きです。現役選手にもっとも近い位置にいる田村君だけあって目線が暖かい。一般の人にも解りやすいし。ホンマに良い先輩です。自分もサンザ苦労したもんね…やまとくん、あなたにスタミナさえあれば…いやいや。

アイスダンス、フリーも終わりました。ODで激しく腰を打ちつけたデュブリュイユ組は棄権。泣きたい。あの素敵なフリー…正直、メダル獲れるかも、と期待してました。最後の五輪であのようなことになって残念です。世界選手権は地元カナダ(来月)ですが、回復が間に合うのでしょうか?今から大声援が聞こえてきそうです。
なんだか、ODの大波乱のあとは意外とすんなりと(?)大きな変動もなく最終順位が決まりました。3位→嬉しい。4位→悔しい。うーん。これなんとかならんのかな。4位のフランス組と、3位のウクライナ組の差って言われても…。ショーエンフェルダーが「4位」の掲示板を見て、怒ったようにキス&クラを立ち去ったのが印象的でした。うーーーん。
個人的には、「どうにか五輪に間に合った」デンコワ&スタビスキーが好き。欧州を休んで正解?復調してくれて有り難いです。モダンダンスみたいな独特の味は、健在。スタビスキー踊りまくり!ああ、ODのスピンのミスさえなければ…もったいない。ところで、女子のエレーナ・ソコロワちゃんと、このスタビスキーは「親戚みたいに似ている」ともっぱらの噂です。確かめてみましょう。
コストマロフの「ずぼん」のルミナリエ紋様は、ひときわ映えましたね(東京的にはミレナリオだっけ?)。ナフカも女王様にふさわしい貫禄でした。でも、あと1年猶予があったら、ベルビン組が抜いていたかも…。それほど迫ってきてます。ロシア組も「…追いつかれなかった…セーフ」と、アメリカ組の猛追に戦々恐々だった事と思います。
渡辺&木戸組は、今までで一番素晴しいダンスでした。リフトやツイヅル、昔と比べて格段に上手くなってるのが解る。この調子であと2年くらい続けていけばもう、10位以内に入れるのでは?30歳を過ぎて競技生活を続行するのは大変でしょうが、ぜひ頑張って頂きたいです。二人への応援の声も嬉しかった。
私が今回、気に入ったナンバーは、ウィング&ロウの「タンゴ・バリエーション」(「コッペリア」でいく筈が変更したのか?)。これです!これぞ「タンゴ」っちゅうもんです!大人の、ブラックなセクシ~な味わいがムンムンで、流石はベテラン、と唸りました(これ見ちゃうと、やっぱ大ちゃんのタンゴは「若すぎる~」と痛切に感じるのだった)。
もう一組、イギリスのカー兄弟。注目してましたが、これフリーは「スコティッシュ・メドレー」というのですか。素晴しい。これぞ「ダンス」!パワフルで切れ味良く、決める所はバシッと決まりかつ緻密。姉弟のせいか、女性と男性の力量と音楽的感性がぴったんこと合ってる。そして斬新な振付。もーたまりません。この組にぜひ今後、上に上がって欲しい。なんだかデュシネイ兄妹を思い出しますね。
10~15位の選手(組)のほうが、メダル争いと無縁でいられるせいか、思い切った芸術性豊かなナンバーが多かったような気がします。無条件に楽しい。ロシアの若手の組の「ボレロ・フラメンコバージョン」も面白かったわ。実に創造的でした。ダンス全般の総括はまた後日かこかな(疲れた~)。
コメント (3)
この記事をはてなブックマークに追加

凍りつくOD

2006-02-21 | トリノ五輪
ここで「やっこらしょ」と目覚ましで起き上がり、アイスダンスのフリーを…と思いきや、ジャンプ団体をまだやってます(日本は今6位だが)。
男子でもう死にそうになったので、ダンスで休憩…と思ったら、とんでもない。一昨日のコンパルソリで、御贔屓のチャイトが転倒した時も「ひえー」でしたが(泣)、昨日のOD(オリジナルダンス)も「ひえー」「きゃー」「ぎゃっ」「とあー」の連続。心臓凍る…。
他の種目と比べたら、滅多に転倒しないアイスダンス。なのになんですか。ありゃ。
マッシモ・スカリ(伊)は相変わらずの(ジョニー似の)オトコマエなのに、悲しいODになってしまった。まさかあそこで転ぶとは。それにしても、女性のフェイエラには全然目が行かず、単体のスカリばっか堪能してしまう私。いいわあ。素敵やわあ。持って帰りたいわあ。
デュブリュイユ&ローソン(加)、最後が…痛かったでしょうね。フリーへの影響はどうなのか。あれは、女性の手が離れてしまったのかなあ?ショック、ショックです…。
ドロビアツコ&バナガス(リトアニア…って漢字でどう現すの?)、前回五輪5位で引退。そこから復帰してきたナイスカップル。マルガリータの粘着力のある美貌は、以前と全く変わらない?NHK杯で毎年のように来日してたので、日本にもファンが多いですよね。★長野の世界選手権での一連の事件は、正直言って後味が悪かったけど…。良く滑ってたのに、意外なところで何故に転倒。氷が悪いのか?
さて、コンパルソリで大喝采を浴びたフザール=ポリ&マルガリオ組。地元、1位発進…、これ以上無い至福の状況です。私は実はソルトレイクのあたり、余りこのカップル注目してなかった。でも改めてこう見ると、女性の表情がイキイキしていて、体のキレも良く、なんとも素晴しいねえ。「これぞダンスだ!」って感じです。…と堪能していたら、最後が(!)しばらく二人で睨みあってたじゃないですか。あれは「アンタが悪いのよ」「いや、お前だろ」っていう、怒りの睨みあいなのでしょうか…かなり見物ではありましたが。この二人は夫婦でなく他人同士ってことで、フリーに向けて精神的な影響ってどうなんでしょう。

御贔屓カップル、チャイト組は素晴しかった!スタート前のサフさんの顔がおかしくてたまらん(笑)。本当に「ダンス」が上手いなあ~。チャイトのあのフワフワのスカート(=ドナルドダックみたいなやつ)も好きなんよね。でも、挽回しても11位という位置はツライ。あとはベルビン&アゴスト組が、プレッシャーにめげず頑張っていたね。素晴しいテンションでした。しかし、ベルビンの美貌ってどうよ、いったい。上位グループでアメリカは、完全アウェイって感じなので、是非とも頑張ってほしいです。
怖かった…転倒怖かった…。フリーも転倒ありそな予感。。。

★02年長野の世界選手権で、ドロビアツコ&バナガスの組は、フリー演技でイスラエルのチャイト&サフノスキー組に逆転を許し、総合4位。メダルが取れませんでした。「この判定はおかしい、ドロビアツコ組の方が優れた演技をしたのに…」ということで、選手(今回も五輪に出ているプルガリアのデンコワ&スタビスキーなど多数)やコーチなどから署名運動が起こりました。「チャイト組が審判を買収してメダルを取った」という、真偽の定かでない噂が流れましたが、チャイト側は激怒。「我々はメダルに相応しい演技をした」と反論。ドロビアツコ組は「我々リトアニアは小国で損をしている。大国のような後ろ盾が無く、採点で不利をこうむっている」という意味の発言もしていたようですが…。結局、判定はくつがえる事なく、ドロビアツコ組は現役の最後の舞台を、笑顔で去ることが出来ませんでした。
私はこの事件は良~く覚えてますが、個人的にチャイト組の方が好きなので、忸怩たるものがありました。この時のフリー、ドロビアツコ組も情熱的な演技で良かったけど、ちょいと荒い+一本調子なPGに思えました。でもどちらが上でも別におかしくはなかった。微妙でした。判定に不服…なのはある程度、どの選手にもある事で、どうしてこの時、署名運動まで起こる程の騒動になったのか。よっぽどハラに据えかねる事が、以前からの蓄積であったのかなあと思いますが。でも、私的にはチャイト組が可哀相に思えました。実際、良い演技だったので。
今回、ドロビアツコ組とチャイト組は、4年ぶりに顔を合わせる事と思いますが、互いにどういう感情が渦巻いているのでしょうね・・・。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

ランビエールの「命賭けてます」

2006-02-20 | トリノ五輪
どんどん競技が進んで、もう女子のSP滑走順が出てる…。そして私はいーかげん、通常の仕事モードに戻らなきゃ。

銀メダルのランビエール、悔しいのかな。嬉しいのかな。
ソルトレイク五輪翌年の03年ワシントン世選で、17歳ながら最終グループで滑った時は、確かジャンプがボロボロで「4回転に挑もうとしたけど、全く歯が立たず」状態だったと記憶してます。でもスピンだけは★ほんっとうに★素晴しかった。あの時のフリーは、本人もう緊張でボロボロだったと思うけど、私には印象的でした。
その後、怪我・手術でGPシリーズに現れず、「あのスピン少年はどうしてるのだろう~」と思っていたら、04年欧州選手権でピョコッと現れた。
「げ、げんきー!?」と思わず凝視したら、また4回転に挑んでいる!(欧州では確かパンクしてしまってたが)あきらめてなかったんだ。ややややや。
おまけに「踊り」が素晴しく上手くなっている。振付のイメージも、彼の魅力を損なわないような「ヨーロッパの哀愁」的なもの。センス良い~と唸ってしまいました。この欧州選手権の演技自体の出来は悪かったけど、ランビエールの魅力再発見に私は驚愕。正直、15~6歳の頃は、芸術的センスは余り感じられなかったから。何だ?このいきなりの成長は何だ!?
その直後のドルトムント世界選手権で、最終グループ入り。この時18歳。そして、フリーで2度の4回転を跳んできた!この時は地元ドイツのステファン・リンデマンが、4回転は1度ながらも大歓声に助けられ、密度の濃い演技。ジャッジ1人差で銅メダルを獲りました。ランビは惜しくも4位(この時のリンデマンの嬉しそうな顔は一生忘れられません)。
でも「これは大変な事になったな~。おお~?おお~?」と思いました。この時点では、フランスのジュベールが「打倒プルシェンコ・若手筆頭」だったからです。実際、プルシェンコの不調もあり、若いジュベ(19歳)は、「俺が次期チャンピオン」というオーラでキラキラしてました。なんとなく、このままジュベールの天下になるかも…という雰囲気も匂っていたのですが、この欧州+世界選手権の連続活躍で、とにかく、ジュベより格下だったランビエール株はグッと上昇したのでした。来季はこれは…。

迎えた05年(04-05年)のシーズン。
ここから新採点法が正式実施となります。ランビはまたしてもGPシリーズに出てこない。怪我療養中と聞き、「こんなに故障が多くて大丈夫かなあ?」と不安モヤモヤ。余り期待しないまま、05年モスクワ世界選手権開幕。
ところがフタを開けてみると、ランビは予選トップ!なにーっ!?
いいとこまで行くとは思ってたけど、まさか1位でスタートとは。SPも1位。この時の世界選手権は、プルシェンコが病気+怪我でタイヘンなことに。SPも不本意な出来で、終了後、ついに棄権。
さあ、えらいことになった。玉座の王様がいなくなったので、新しい王様は誰だ?誰だ?男子のトップ選手達は、蜂の巣をつついたような騒ぎだったことでしょう。「もしかして王様になれるかも…ふっふっふ」と一番思っていたのは、実はジュベかも。SP2位と好位置につけ、充分に逆転可能。初優勝は目の前だ!
ところが男子最終グループは、やはり「もしかして優勝できるかも」の重圧が全員にかかったのか、ミス多発で大波乱に。ジュベールは冒頭の4回転が3回転になるミスから、ガタガタと総崩れになり6位に転落。ジェフは、転倒もありつつ美スピン+美ステップ+美芸術性を見せ、2位に浮上。思い切りのいい、若手バリバリなライサチェクが3位に。
ランビエールは、とにかく「4回転」に賭けていたと思います。私は昨年のファイナルの時、ナマであの4回転を見て確信しましたが(笑)、力強い「バンッ!」とした踏み切り。なんかこう「跳ぶ為の黄金の法則」みたいな独特のノリがあって、俺は死んでも4回転を跳ぶ!跳べる!…と世界中にアピールしているかのようでした。
この05年世選フリーで、他のジャンプは「○」「×」「○」「×」みたいな成功度だったのですが、お見事に2度跳んで来た4回転は強烈でした。特に後半になってから跳ぶ4回転は圧巻(後半はスタミナが落ちるので、大技を跳ぶのは極めて難しいとされる)。結局、この2度の4回転でランビは勝利をもぎ獲り、実にン年ぶりの「ロシア人以外の世界王者」が誕生したのでした。19歳だったので、立派なものでございます(この時の嬉しそうな顔も、わたしゃ一生忘れられません)。
ランビエールは、もともと得意だったスピンに加え、豊かな感受性あふれる踊り、個性的なステップ、振付、考えに考えられた「勝つ」ためのプログラム構成。ここに「せーのー!ばんっ!」と跳ぶ強い4回転があるのだから、やはりやはり優位に立つかなーと思います。
今回も、4-3-2を決めましたね。アザヤカ~に!ランビはきっと、あの3連続ジャンプに「命を賭けて」たのだと思います。それほどの気迫を感じたのでした。
あのボロボロだった03年のスピン少年、今、4-3-2を跳び、栄光の中にいる~(金ではないけど栄光だよね)。感慨深いです。泣いてしまいます。
国際ジャッジで解説者でもある日本スケート連盟の藤森さんが、「ランビエールは将来、絶対チャンピオンになりますよ。スケートがとにかく上手いから。」と、03年世選終了時に話しておられた事は、見事的中したのでした。ちゃん★
(でもそんなランビも、3アクセルが苦手…なんか可愛い^^;)
コメント (6)
この記事をはてなブックマークに追加

プルさんのおばけ点はなぜ出るか

2006-02-19 | トリノ五輪
先日、「男子の上位10人位は実力は横一線」と書きましたが、結局終わってみればプルシェンコ圧勝でした。やはり、17歳の頃から世界トップで滑っていた「経験力」が大舞台で生きたように思います。彼はなぜあんなに点数が「おばけ」?そのナゾを、プロトコルを見ながらひも解く私(シロートの推測)。

★エレメンツ(TES)=昔で言うところの技術点
強い秘密はココにあり。彼は「苦手なエレメンツがひとっつも無い!」これに尽きます。そう思わん?
・ステップ速い…速ければいいというもんでもないが、確かにナイフみたいにシャープ。バリエーション豊富。サーキュラーは、SPとFSで逆回りもOK。
・スピン…もともと体が柔らかいので、ドーナツでもビールマンでも出来ちゃう。高速でなくてもきっちり変形させるワザあり。
・ジャンプ確実…4回転をフリーに2度入れて、なおかつ4-3-3もやってきたおヒト。とにかく安定度抜群。回転とひきつけの速さと…どんなジャンプでも苦手なし。コンビネーションでループやフリップをつける等、もともと「ジャンプ跳びたい派」のヒトだから、一時は(ヤグ&プル時代)探究心も旺盛でした。最近、軸が曲がり気味なのが気になりますが、そして以前ほどのシャープさにやや欠けますが。でも、本番での4回転の確率がやはりズバ抜けてる(時々、なんでもない3回転でポカもあるけど、あれはご愛嬌?)。「俺はジャンプに自信がある」という精神的な裏付けが大きいか。

全ての要素がレベルの高いところで出来るので、ジャンプは無理やり盛りだくさんにせず、8割くらいにおさえてスタミナに余裕を持たせる→余裕があるので、成功率はグッと高くなる(PG前半の体力のあるうちに、ヘビーなジャンプを跳んでおく)→成功率が高いので、加点がたくさんつく→ジャンプ以外の要素のレベルを高くする(4種のスピンのうち、2つがレベル4、2つがレベル3。ステップはレベル4とレベル3)→スピンとステップはまず失敗しないので、ここでも加点を稼ぐ=ミスなく高得点!

…もともとプルシェンコの演技スタイルが、この新採点法に良くマッチングしてるのも有利ではなかろうか。女子のスルツカヤとタイプが似てるっちゅうか。ビールマンのポジションでスパイラル、とかプルさんも昔やってましたもんね。
もちろん天才プルシェンコと言えども、すご~い努力の積み重ねでここに至る、とは思いますが。でもでも、デビューした時からスゴかったので「あ~よく成長したな~」と思いづらい(笑)。ずずず~っとスゴイままで今に至る…なんだもの。
怪我したりで、確かに全盛期の勢いには欠けるかもしれないけど、やっぱり新採点法に合わせてスピンなんかも研究してきてる。そして「失敗の確率が少ない演技構成」にしてきてるのも、ポイント?
普段のトレーニングというか、体作りも相当しっかりしてるのだと思います。昨年の怪我・手術からここまできっちり持ってくるのはサスガです。

★コンポーネンツ(PCS)=昔でいうところの芸術点
これが「おばけ」なんだけど。うう~ん。
ヤグディンの「Winter」には、一体いくらのPCSが出るんだろうか…ぜひ見てみたいよ~。そうでないと、プルシェンコのPCS8点台ってのが、正しいのか正しくないのか解らないではないか(笑)。
この5項目、私はジェフとランビ、ジョニーとプルさん、どっこいどっこいだと思うのですよ。「スケート技術」が高いってのは解るんだけど、「音楽の表現」が今回なら8.43。ジェフ8.00。ランビ7.82。ジョニー7.61。その差って一体なんやねん(笑)。
コンポーネンツを出すのは、人間(ジャッジ)の主観だから、どうしても「芸術に点数はつけられない」ってところに行き着いてしまう。
プルさんの演技から、「勝つぞー!」「どうだー!」ってのは伝わるんですが、「曲想を表現する」ってのはどうだろ?高度なエレメンツを並べてるだけで、フィギュアの本当の素晴しいところとはちょっと違うと思う。全体の流れといいますか、ひとつの完結した世界がどうしても見えてこない。滑りと音楽が溶け合ったあの独特のフィギュアの味~が…感じられないのは私だけだろうか。
でもこの「プルさん・PCSの謎」を解いてくれるジャッジ(解説者)には、まだ巡り会えない。
それはまるで…「ルイ・ヴィトンのバッグは素晴しいんだよー!素晴しいと思えないアンタが間違ってんだよ!」と言われて、「でも私、ヴィトン嫌いなんだもん…」と力なく答えるかのような。
世間一般では「ルイ・ヴィトンはイイ。価値高し」ということになっている。では、同意できない私は間違っているのだろうか。そんな感じ。だからもう好みの問題なのね…。
でもせっかくこれだけの技術を持つ人なのだから、花の五輪の舞台で、斬新なセンセーショナルなPGを作ってきて欲しかった。今回のPGは、SP、フリーとも芸術的印象が弱いような気がしました。ソルトレイク五輪でフリー逆転を狙った「カルメン」とか、その前年度、世界王者になった時のPGのほうがはるかに気迫に満ちていたというか。

なんだかんだ言ってますが、ロシア2強時代にヤグディンを強くしてくれたのはプルシェンコ。彼の存在が無かったら、ヤグの数々の名演は生まれなかったかもしれない。モロゾフは「グラディエーター」を作らなかったかもしれない。ジュベールも成長しなかったのかもしれない(?)ランビは4回転を習得しなかったかもしれない(??)
そう思うと、男子シングルにカツを入れる男=プルシェンコの存在は、マコトにありがたいと言えますか。
(有明では、「肉襦袢」久しぶりに見たい)
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

ジョニーの戸惑い

2006-02-18 | トリノ五輪
新採点法になってから初めての五輪ですが、男子のトップはほぼ皆(プルさん以外)ミスが目立ちました。この前「今は過渡期だから致し方なし」と書きましたが、かなり悲しいは悲しいです。でもこれは、私のフィルター(目線)もいけないのね。
「今日のスピンは遅いな。これじゃレベル4取れないわ」とか「あ、最初でミスした分、どこで取り返すんだろう?」という視点で見てしまいがちで「プログラム=滑り」から受ける感動が後回しになってる。
ソルトレイクはそうじゃなかった。先に「感動」があった。ヤグディンの「仮面の男」も。本田君の「アランフェス」も。ストイコもトッドも。だからずっと泣きっぱなしでしたが、今回は「うう~ん」と唸ってばかりです。今後、この新採点法ずっと続くのかな…6月のISU総会で改正を望むなり。少なくとも、ザヤックルールはなんとかならんのか(女子のビールマンも)。

もう男子のTOP10くらいは皆、実力は横一線。大ちゃんもPCSが7点台定着してきたし、ジェフやランビ、ジョニーのPCSで、プルさんより高い点を出してるジャッジもゴロゴロいます。そして上位は皆、ステップやスピンで確実にレベル3は取る。なのであと明暗を分けるものは
・舞台度胸
・用意してきたエレメンツ構成がぬかりなし
・当日、冷静な試合巧者であること
これだと思います。今回、怪我の影響が懸念されたのはランビエールくらいなので(でもよく頑張ったねー)、コンディションは皆同じ。
フリーで実力を発揮できなかった選手は、やはり上の3要素が、上位陣に及ばなかったのだと思う。プルさんはやはり「ぬかりなし」でした。サスガです。一番苦労人(?)で経験値が豊富、ということもありますが。

ジョニーはSPが素晴しくて、まさしく「本領発揮」でした。これは私の「想定内」でしたが、80点出て2位とは…これは「想定外」(笑)。77点くらいで4位ぐらいにつけるかな、と思ってました。でもこれがかえって「戸惑い」の原因になったのかも。
金メダルは無理としても、スグ後ろにランビエールがいるので、「銀確実」とは言い難い。ランビは4回転2個持ってるから、たとえアクセルが抜けても、ジョニーを上回る点が出る可能性アリ…だとしたら、ジョニーは「不確実な4回転に賭けるか」「4回転なしで3回転をすべて完璧でおさめるか」。
4回転を持ってない人は、「3アクセル以下を絶対ミスれない」という逆プレッシャーがかかって、下位ならまだしも(ライサみたいに)、2位にいたら相当考えこむのではないか。どういう作戦でいくのか。

フリーの序盤、2回目のジャンプは、なぜ2アクセルなんか入れたのかなー。あそこを4回転にしようと思ってたけど、無理と感じて咄嗟に変更したのか。前半から2アクセルなんてまず入れないものね。男子は。そもそもジョニーは、4回転、今回はどうする気だったんでしょう?用意してたのか?
で、なぜ3回目ジャンプが基礎点の低いサルコウなのか。N杯の時の「Otonal」と比較してたら、ここはルッツのはず。このへんで「おかしいな~」と益々混乱する私。
スピンはいいけど、次の単独の3アクセルが、回転不足の上にオーバーターン。ここで「これは3回転と判定されたか?2回転か?どっちだ?」と微妙に気持ちが揺れたと思う。3回転なら、後半のジャンプで3-3をくっつける時、また「跳びすぎるとノーカウント」になってしまう(3回転は8回までしか跳べないし)。
どうする?と揺れた影響が出て、次のサーキュラーがいまいちに。もっと華麗なターンな筈が…。3ループ。これはOKでホッとするも、次のルッツは何もつけない。「ここで何かくっつけないとまずいよー。単調だよー」と唸る私。でも「最初にサルコウ跳んでしまったので、ここはルッツにしないとマズイ」と、予定変更ジャンプだったのではないでしょか。
プロトコル見たら、ジョニーは結局3回転を6個しか跳んでないので、ここで「3ルッツ+2トゥ」もしくは「3サルコゥ+2トゥ」を入れなきゃいかんのだけど、入らなくてさらに動揺。やっとフリップは入れましたが。
もうやはり、中盤の狂いあたりから「頭の中が大混乱」になっちゃったのだと思う。終盤の盛り上げのステップも、密度と気迫を欠いてしまった。それでも、観客はおおむね好意的だったので、有り難かったのですが。

全米フリーはカウントミスもあったけど、私は正直「Wonderland」のPGでジャンプのカウントさえ気をつければ、4回転を入れなくてもノーミス狙い、で大丈夫、と思っていたのでした。躍動感も出てきたし、スタミナもついてきた。調子は上向き。それに「SPで貯金」出来る人だから。逃げきれると。
でも「Otonal」に戻したでしょ。「あれあれあれー?」
戻すのなら、NHK杯時のフリーみたいな「完璧+α」のジャンプ構成でないと、勝てないよ…。それかスピン、ステップで上げてくるのか(限度がある)。「Otonal」は良いPGだけど、五輪でこの曲はちょっと地味に思えるのよ。新鮮味にも当然欠けるのだから、何かプラスアルファした新バージョンでないといけないよ…。と、あれこれ思っていたら、ズバリ「不安的中」になってしまいました。

でも「ジョニーらしさ」は見せてくれた。繊細で優美ではかなげな(でも、足元は良く滑ってるという)。私は本当に「五輪チャンピオンって難しいんだね~。おいそれとなれるもんちゃうんやね」と恐れ入った次第。
銀でもみどりちゃんは偉大だった。タラちゃんも。サラも。でも、女子に限っては「年少の天才少女が勢いで優勝する」という黄金のパターンも可能に思えるんだけど、男子にそれは当てはまりませんよね。16歳の新人男子が金メダルってないわ、ないわ、そりゃ。経験値が大きくモノを言うような。
ジョニーも、世界トップに躍り出て、まだ実質上2年半(?)くらいなので、今回の失敗が良い経験値になってくれたらいいなーと思います。なんか「いい子ちゃん」な言い方だけど。でも「重複ジャンプは2度まで」+「回転不足ととられるか否か」っていうルールは、混乱をきたしてますよね。全日本男子といい、今回の大ちゃんといい。ジョニーも明らかに「ジャンプへの戸惑い」が大きな要因だったと思う。バスに乗り遅れて…というのもわかりますが、それはある程度、想定しておかないといけないよね。アクシデントはつきもの。
(なんか、イタリアでせっせとお買物もしてたようで(笑)。またその成果も見せてほしいね。イタリアの靴はやっぱサイコーなのか!?)

スキー・モーグルの解説によれば、その日の天候による雪質の違いや、自分の前に滑った人によるコースの荒れ…などなど、「その時その場で、どういう作戦をたてるか」という選手本人の判断力が大きく明暗を分けるらしいです。+(プラス)実力ってことかいな。なるほどなあ。
フィギュアスケートにも、そういう「冷静な判断力」が大きく求められる時代になったということね。私はずっと、芸術的観点からフィギュアを見てきたけど、スポーツとしてそういう方向から楽しむと、また見る目が違ってくるなあ(男子モーグルがかなり面白かったので、感化されまくってます)。
「精神的な強さ」は必須要素とよく言われますが、それは「冷静でかしこい(試合運びが)」という事も含めてなのね。まあ今回は舞台が舞台なので、「冷静」がブっとんでも致し方ないんですが…。いろんな事を悟る私です。

うん。「強くて美しい」か。これだ!だんだんナットクしてきた…。
コメント (9)
この記事をはてなブックマークに追加