いつもごひいきにしていただいている近所の居酒屋のママさん。
にこやかで元気な笑い声がとてもチャーミングだ。
ママがお店を開くまでのお話を聞いてとても励まされたのでぜひ紹介したかった。
ママは昔から居酒屋を開きたくて42歳で調理師免許を取り飲食店で数年忙しく働いた。
だがすぐに開業とはいかなかった。
いろんな事があって夢は心に秘めたまま長岡の大和デパートに勤めた。
結局、定年までそこで働く。
ある日、買いためていた器が押し入れにぎっしり入っているのを見て、
またふつふつと情熱が湧きあがってきた。
「そうだ。わたしやっぱりお店やろう。
この器に日の目をみさせてあげなくちゃ、死んでも死にきれないわ」
ママは小千谷の人だ。
ところが誰も知り合いのいない十日町で居酒屋を開くことになった。
「たまたまこの物件の話があってさ~。
人がまだ住んでたから中も見ないで決めちゃった~。あはは」と明るく笑う。
そうして63歳の新米ママさんが誕生した。
ところがママは1滴もアルコールが飲めない。
だから水割りの作り方もよくわからない。
ボトルもいくらにしたらいいのかお客様に聞いて値段を付けた。
何もかもおおらかなのだ。
開店して今年で10年目になるという。
座右の銘は「思いの一念岩をも通す。何事も全力で」
お店の名前は、灯りの下で話に花が咲くように・・・という願いから
「灯花(とうか)」と名付けたそうです。
十日町市栄町 752-4073 17時から23時まで日曜定休です。