フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

10月12日(金) 晴れ

2007-10-13 02:28:33 | Weblog
  9時半、起床。いかん、寝過ごした(寝たのが3時半だったからしょうがないか)。朝食抜きですぐに机に向かう。今日の4限の大学院の演習の準備である。終戦直後の数年間の清水の仕事の中から、二十世紀研究所編『社会主義社会の構造』(思索社、昭和23年)所収の「社会主義社会における社会と個人」を紹介する予定なのだが、レジュメが未完成なのである。大車輪でやって2時間半で仕上げる。それから昼食(ドライカレーの上に目玉焼き)をとり、1時に家を出る。
  大学に到着し、レジュメをコピーし、教員ロビーで一息入れてから、演習に臨む。清水がこの論文(公開講座で話したことを文章化したもの)でやろうとしたことはソビエトの芳しくない評判から社会主義のイメージを擁護することであった。清水が社会主義と決別するのは安保闘争の敗北の後、『中央公論』1962年12月号に発表した「新しい歴史観への出発」によってであるが、戦後の進歩的知識人の代表だった清水にとって、社会主義は一種の公理の如きものであった。ちなみに演習に出ている4人に社会主義のイメージを尋ねてみたところ、プラスのイメージを抱いている者は一人もいなかった。清水が苦労の末に手放したものを現代の学生たちは端から魅力的なものとは感じていないのである。
  5限は次の授業(6限の「社会と文化」の講義ノート作り。素材は頭の中にあるので、要は配列を決めるだけのことである。30分ほどでプロットは出来上がり、頭の中でシミュレーションをする。時間になって、355教室に入っていくと、なんだか室温が高いような気がする。学生に確認すると、私の気のせいではなく、彼らも高いと感じていることがわかったので、冷房を入れる。今日は「近代社会の二重構造と愛情至上主義」というテーマで話をした。授業の後、先週同様、「秀英」で夕食。注文したのも先週と同じムースーロー(木須肉)。疲れた身体に優しい味なのである。
  帰宅して、一風呂浴び、夕べ録画しておいたTVドラマ「医龍2」の初回を観る。2時間の拡大バージョンで、朝田龍太郎がいきなりオペ三連荘である。講義だって三連荘はきついのに(私は一日の授業の数は2つと決めている)、超難度のオペを3つ梯子するなんて人間技ではない。凄いけど、ここまでやるとちょっと食傷気味になる。でも、次回も観ますけどね。  
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