フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月12日(月) 晴れ

2017-06-13 01:52:24 | Weblog

9時、起床。

サラダと牛乳と紅茶のみの朝食。

トーストを抜いたのには理由がある。昼食を「喜楽亭」(=チキンカツ定食)で食べるつもりだからである。

午後、昼食を食べに出る。

下丸子で下車。蒲田から車椅子の人が乗っていて、下丸子で降りるとき、ホームに駅員が待機していなかったので、「あれっ?」と思ったら、電車とホームの間の隙間が小さくて高低差もなく一人で乗り降りができるよことに気付いた。いつも利用している京浜東北線はホームと電車の隙間が広いので橋渡しの鉄板をその都度準備する必要がある。どちらがいいかは明らかだろう。

改札口の天井にツバメが巣を作っている。ずっと昔からだ。他の駅では見かけない。昔はあったのかもしれないが、駅舎の改修工事などをきっかけに撤去されたのだろう。下丸子の駅員さんはずっとこのツバメの巣を守ってきた。

2週間前に来た時は親鳥が抱卵を始めて間もない頃だった。今日は親鳥の姿がない。駅員さんに聞いたら、先週末に雛がかえり、親鳥はいま餌をさがしに行っているのですとのことだった。雛の姿は下からは見えないが、ときどき高い声が聞こえる。

待つことしばし、親鳥が餌を運んできた。夫婦で行動しているようだ。

さあ、お食べ。

親鳥が再び餌をさがしに飛び去った後、一羽の雛鳥の顔がチラリと見えた。くちばしは黄色く、頭の毛は生えそろっていない。

元気に育って巣立つのだよ。

世間は上野動物園でパンダの赤ちゃんが生まれたというニュースでもちきりだが、下丸子駅周辺ではこちらが主役である。

その改札口を出てすぐ右の「喜楽亭」。 

入口の戸はまだ修理されていない。

「右側 路地の奥 入口有」の張り紙が張ってある。

こちらですね。普段はお店のご自宅の出入り口です。「こんにちは」と言って中に入る。

ご主人に「まだ治ってないんですね」と言ったら、「4社に見積もりを出してもらって、ようやく決めました。次にいらっしゃるときには直っていると思います」とのことだった。

いつものチキンカツ定食を注文。

出てくるまでの間、室内を見て回る。冷蔵庫のサイドに張りつけてある状差しは「リッツ」の箱で作ったものである。

寒暖計は24度を示している。

この就活シーズン、地方の国立大学の理系の大学院の学生が何人か下丸子に本社のある「キャノン」を受けに来て、ここで食事をしていくそうだが、みんなチキンカツ定食を注文するのだそうだ。「ネットで調べてきているんですかね?」とご主人。ネットでね・・・「食べログ」とか私のブログとかですかね(笑)。

たぶん一番の理由は表の看板に書いてあるメニューの中で一番安いからではなかろうか。

そんな話をしているところに若いカップルがあの「入口」から入ってきた。女性の方はこの店は初めてもようで、興味深そうに店内を眺めている。ふだん自分では決して入らない店でしょう。彼の方がよく来ているらしく、おススメのメニューを説明している。しばらくして彼はロース焼肉定食、彼女はチキンカツ定食を注文した。それを聞いてから私は店を出た。

帰宅して、書斎の机の引き出しの中の小銭ボックスの中を整理する。ここには財布に溜まった小銭(10円、5円、1円)を溜めておく場所である。そこから10円だけを取り出して、100円硬貨に両替して使おうというわけである。

しかし、思ったほどはなくて、1200円ほどだった(50円硬貨も数枚混じっていた)。これならコンビニでコピーなどをするときに使おう。

思わぬものが出てきた。大学院(文学研究科)の襟章。学生服の襟に付けるやつである。当時からすでに時代遅れの品で、一度も着用していないはずである。いまでも入学時に配布されているのだろうか。まさかね。

結婚指輪。プラチナ製で内側に「1983.12.3 StoT」と刻印されている。変型しているのは、放送大学のスタジオの扉に引っかけて(どうやって引っかけたのか覚えていない)、歪んでしまったためである。あのときは、一瞬、指がちぎれるかと思った。それ以来、私は結婚指輪を指にはめる習慣がない。

夕食はカツオのタタキ。

 ナツは最近は私の膝の上に長時間いることはなく(暑いのだろう)、私の背後の窓際の低い本棚の上に寝ている時間が増えた。

同僚の山田先生からいただいた『集団と組織の社会学』(世界思想社)の夢を見ているのかもしれない。

2時、就寝。