まりっぺのお気楽読書

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スペイン王フェリペ2世妃 マリア

2009-04-27 00:11:41 | スペイン王妃・王女
またの名を“ブラッディ・メアリー”
フェリペ2世妃 マリア・デ・イングラテーラ


1516~1558/在位 (イングランド女王)1553~1558
          (スペイン王妃)1556~1558

フェリペ2世の再婚相手マリアとは、イングランド女王メアリー1世のことです。
イングランド王妃のところでもご紹介しているので、結婚にいたるまでの経緯を
さっくりご紹介します。

マリアの祖母とフェリペ2世の曾祖母はイサベル1世です。
       
マリアは37歳で女王に即位すると、結婚して嫡子を生み
義妹エリザベス(後の1世)への王位継承を阻止しようと考えました。
そこで、またいとこにあたるデヴォン伯エドワード・コートニーに近づきます。
デヴォン伯本人も周囲も、女王はデヴォン伯と結婚するものだと考えていました。

ところが、カルロス1世が王子フェリペとの縁談をもちかけると
女王はさっさとデヴォン伯を遠ざけて、フェリペとの結婚を承諾します。
なんでもカルロス1世はマリアに、フェリペの全身の肖像画を送ったそうで
その肖像画を見た女王は即恋に落ちてしまったらしいですよ!
国内の「スペインの属国になってしまう」という反対もなんのその、
マリアはこの結婚を押し進めました。

1554年、初めて顔を合わせてから2日後にふたりは結婚しました。
マリア38歳、フェリペ27歳の姉さん女房夫婦でした。
フェリペはマリアの貫禄や威厳は賞賛しましたが
「女としては…みれないな 」てなことを周囲に漏らしています。

結局後継ぎは生まれないまま、しぶしぶエリザベスへの王位継承に署名したマリアは
1558年、卵巣腫瘍で亡くなりました。
マリアは2回ほど想像妊娠事件をおこしていますが、実は病に罹っていたのでしょうか?

ちなみにフェリペ2世はマリアの死後すぐにエリザベス1世に求婚しますが断られました。
無敵艦隊をイングランドに差し向けたのはその腹いせ?ってことはないと思いますけど。

イングランド王位継承者第だった幼い頃のマリアには、各国王家から求婚が相次ぎ
フェリペの父カルロス1世も婚約までこぎつけたのですが
母キャサリン(カルロス1世の叔母でもあります)がヘンリー8世に離婚されたことや
それによってマリアの王位継承権が剥奪されたことで求婚がガクンと減りました。
その結果37歳で初婚ということになってしまったのですが…

当時のお姫様たちは、人柄ではなくて肩書きや立場で急に手のひらを返す求婚者を見て
どう思ったのでしょうね? 仕方がないとあきらめたのかしら?
女王になったら見てらっしゃい!と執念に燃えたのかしら?
贅沢に暮らせても自由に恋愛ができないというのは…かなり不幸ですよね。

(参考文献 西川和子氏『世界の王宮とヒロイン(マドリッド王宮)』
      森譲氏『英国王室史話』 wikipedia英語版)

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