渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

しまなみ海道 原付旅 (広島県⇔愛媛県)

2024年05月10日 | open

本州から尾道大橋(無料)を渡り、
向島(むかいしま)に上陸。
ここから原付専用有料道路。

行くぜ。
MCハチコマきょうは原付だ。
原付でなければ通れないとい
世にも不思議なロードの旅
へ。





有料区間最初の橋。

因島大橋手前。
実はこのしまなみ海道原付路
は、橋の区間よりも橋に上が
るまでの専用アプローチ区間
が面白い。狭いが原付自転車
歩行者専用路。
場所により、歩行者と車両は
別々な道が整備されている。
森の中をくねくねと走るのが
とんでもなく面白い。


因島大橋のみ、高速道路の下

を走る。あとの橋は高速の横
の専用道を高速道路と並走す
る。

本日の行程でも、高速道の橋
の上に四輪を停めて車から降
りて道路の真ん中で万歳して
写真撮影していた者が何人
いた。

それと、原付自転車専用道路
で30km/h速度制限を守らず、
バンバン飛ばして来る対抗
原付もかなり多かった。
車線も無視者が非常に多し。

特に釣り仕様のカブと、ソロ
ツーリング風の連中。
「事故多発」と看板があった
が、あまりに無謀運転での
事故多発が続くと、広島⇔
愛媛間の原付道路はこの先廃
止路線と
なるだろう。

こうした専用空中道路もかな
り面白かった。てくてくと
低速で走る。



最高。
原付バイクと自転車と歩行者

の為だけにこの道路が建築さ
れた。考えたらとてつもなく
凄い事、新時代の開明的なプ
ロジェクトだと思う。
そして、本州四国間を徒歩や

自転車や原付バイクで往復で
きる。素晴らしい。


何よりも橋と地上を結ぶ専用
アプローチスロープ
ロードが
一番面白かった。


この部分は歩行者と原付&
自転車の通り道を分けて敷
しているエリアも多く、
実に
楽しめた。

緑の森の中を走るのだ。くね
くねと。
場所により昼なお暗きのよう
な森の中を登り降りする。
しかも対向四輪車も一切ない。
橋の道よりもこれらのスロー
プこそが夢のロードのように
思えた。
これは実に爽快で二輪と一体
化して走る喜びを覚えた。
ロードの各コーナーは車体1

台分の幅で、しかもかなりの
タイトなコーナーが連続する。
特殊なロードだが、これまで
48年公道を二輪で走った中で
ベスト3に入る爽快ロードと
いえる。
他の四輪がいないというのは
いかにストレスが無いのかを
初体験した。
人も歩いている部分もあるの
で、絶対に制限速度を超えて
はならない。
しかし、それでも30km/hの
低速でもペタ寝かしコーナー
が連続するのでかなり楽しい。
それが各島にすべてある。

もう、最高なのだ。

最初の一つ目の尾道大橋を
渡った。あと六つ橋を渡る。
橋から橋までは各島内の一
般道を利用して島を横
断す
る形になる。


赤線が高速道。
黄線が原付サイクリング路。

因島(いんのしま)に上陸。
水軍=海賊の拠点。
瀬戸内海には因島水軍、来島
水軍等、中世には海賊が跋扈
した。海賊といっても略奪行
為をする倭寇や北欧のパイレ
ーツとは異なり、海洋の武力
統治者。総じて村上水軍と呼
ばれた。総領は武将だ。


因島大橋を因島から向島方面
を望む。宮崎から来ている人
がいた。お話した。「何cc?」
とは訊かずに(笑


スロープロードを下りて因島
大橋の下。この橋のみ原付は
高速道路の真下を走る。

「撮る人を撮る」(Z-YARD式)
の図。
午前中の早い時間、かなり
寒かったのでレインウエア
を着た。

因島から生口島(いくちじま)
へ。生口橋を渡った。
ここで、朝のコーヒーを飲む
ことにした。


店内外国人しかいない。
全員金髪系外国人。



宿泊もできるようだ。


めちゃくちゃ美味いコーヒー。
1杯500円。

しおまち商店街というレトロな
路地に入ってみる。


海の方角。


岡哲商店という精肉店が販売
しているコロッケが有名らし
い。かなり多くのテレビ番組
で紹介されているようだ。

コロッケは美味い。

これはハム玉。


ハム玉200円。コロッケのほう
がおすすめ。


生口橋。


次は大三島だ。


瀬戸田生口島をあとにする。
多々羅大橋を渡って生口島か
ら大三島(おおみしま)まで行く。
村上水軍の本拠地だ。
大三島は何度も訪れているので、
道路走破のみでスルー。
大三島橋を渡り伯方島(はかた
じま)へ。海水から作る伯方の
塩が有名。




伯方大島大橋。


橋そのものよりも、橋まで上り
下りするアプローチロードが
やはり面白い。独特の世界。

大島に上陸した。
亀老山(きろうさん)という山に
登った。絶景の山との事。
確かに見事なパノラマだった。



最後の来島(くるしま)海峡大橋。
なっげ~の。総延長4.1km。
三つの橋から成る。



亀老山頂上の公園。


カメさん。ウミガメですね。


海賊の本拠地。






渦潮。渦潮観光船もある。


絶景かな。
亀老山頂上 1 (愛媛県)

亀老山頂上 2 (愛媛県)

最後の来島海峡大橋を渡り、
四国今治に上陸。
行ってみたかった場所を探し
て行ってみた。


岬の突端行き止まり。


グーグルで見て断崖絶壁かと
思ったら、浜に
下りられる程
の高さだった。
3メートル位。
だから遊泳禁止の看板がある
のかと納得。愛媛県道161号
の起点という表示もあり。
なぜ遊泳禁止かというと、潮

流の流れが超速だから。
下手したら即沖に流される。
しかも鮫がうようよいる海域。
自由自在に海に入れたのは中

世の海賊衆のみだ。


岸から近い小島に社を発見。
グーグルストリートビュー
では見られない発見をした。
旅はこれがあるからやめられ
ない。しかも機動性の高い二
輪での道行き。いいぜ。


来島(くるしま)と岬の間にある
岩礁のような小島。厳島(いつ
くしま)神社というらしい。
これは、隠れたビュースポット
だと思いますよ。このドン突き
の行き止まりの場所。


今治市内方向に走り、昼食。




ノンアルでもサッポロがうま
かったという体験をした。
食事のほうは目当てのメニュー
が本日品切れとの事でこれにし
た。



店の前は瀬戸内海。


再び来島海峡を原付道路で渡り、
途中の馬島(うましま)に上陸し
てみることにした。思い付きで。

馬島は江戸時代に今治藩が
馬の放牧を行ない、この島
名になったという。
馬島インターチェンジは島
民と緊急車両しか使用でき
ない。
だが、原付、自転車、歩行
者のみが使えるエレベーター
があり、島外一般人は原付
もしくは自転車、徒歩のみ
で島内に入る事ができる。


だが、島民以外立ち入り禁止
地区だらけで、僅かな移動
しかできない事を現地で知
った。




渦潮。本日の潮の流れ8ノット。
時速14.8km/h。これはかなり
速い。


エレベーターで橋の上まで戻
り、瀬戸田の生口島をめざす。
これまた思い付きで、帰りは
海上を大幅ショートカットし
て沢港からフェリーで三原市
内の須波港に向かう事にした。


30km/h速度制限がある橋上と
スロープロード以外は快速走
行で生口島の沢港に到着。
これまた格別に面白かった。
各島の海岸線はワインディング
の連続だからだ。

沢港とフェリー。
生口(いくちじま)と三原市須波
港を結ぶ。途中三原市佐木島
に立ち寄る。


映画『彼のオートバイ.彼女の島』
でもこの瀬戸内海のフェリーが
使われた。

このフェリーのシーンは全く
「彼女の島」とは関係のない
航路の船で撮影されている。
原作での「彼女の島」は岡山
県の白石島だ。
1986年の角川映画では広島県
尾道市の岩子(いわし)島で
撮影された。
だがフェリーは伯方フェリーと
いう船で、現愛媛県今治市の
伯方島の北浦から現広島県尾道
市の生口(いくち)島の五本松
を結ぶ船だ。1999年の高速道路
しまなみ海道開通により廃止さ
れた。
撮影ではコオは旧北浦港にオー
トバイで上陸する。

我々は原付スクーターで三原に
上陸する(笑


目の前にいつも走っている
みはらしラインの山、秦の
山が見える。


須波港も見える。


三原の糸崎地区も見える。
 
出航。


尾道市生口島(いくち島)を出て、
途中、佐木島(広島県三原市)の
向田(むこうた)港に寄るが、佐
木島から三原市須波港は17分の
距離だ。目の前。

現在、三原駅前の三原港から
佐木島、小佐木島へ行くフェ
リー航路は廃止されている。
本土から佐木島へ行くには
尾道か三原の須波からの便
しかない。

写真を撮るのを忘れたが、佐木
島の向田(むこうた)港に接岸し
た時に驚いた。

港などではない。ただのフロー
ト桟橋を海に設置しただけで
「港」になっているのだ。
しかもすぐ横が砂浜と岩場。

桟橋の部分だけ深く浚渫され
ているようだ。


狭い三原港でさえ、いわゆる
入り江になっているのに、須
波や向田はそこに桟
橋がある
だけで「港」となっている。


小さいながらもこれが港湾だ。
私のイメージではこれが港。

これの超巨大な物が横浜港、
という印象がある。

だが、なんの事は無い。

上陸した三原市須波港も、海
に桟橋を設置しただけの「港」
だった。
桟橋だけ海に設置した場所を

港と呼ぶとは知らなかった。
2級船舶免許は持っているし、
も持っていたが、かなり知
が適当(笑

なんだこれ(笑
桟橋さえあって船が就航して
たらこんなのでも「港」なん
か~い。

須波港から三原市内までは

相方とバイクを乗り換えて
走って
みた。
ヤマハのNMAXかなり良い。
ブレーキめっちゃ利く。
昔のRZより利く(笑

友はベスパでスラロームし
たり、いろいろ挙動を試し
ていた。

トルクフルながらしなやか
なフレームのしなりが気に
入ったと言っていた。
サスが伝えるごつごつ感は
嫌いじゃない、とも。
奴は「見た目可愛いのに漢
気ある走りの二輪」とベスパ
LX125ieを評していた。
3バルブなのでグッと前進す

るトクルフルな加速感があ
り、またエンジンはよく回る。
音はビビビーンという音。
空冷なので、エンジンを切る
とキンキンカンキンとエンジ
ンが冷める金属音がする。

ヤマハNMAXは出来が良すぎ
る優等生のように思えた。
ハンドリングはベスパのよう
にヒラヒラパタパタ寝るので
はなく、粘るようにナチュラ
ルなヤマハハンドリング。
接地感を得やすい設計だ。
音はとても静かで並走する
ベスパがうるさく聴こえる。
とにかくブレーキが良い。
ただ、エンジンストップ機構
は、今となっては前時代機構
で、環境保全の為にはエンジン
停止と始動を繰り返すよりも
エンジンかけたままのほうが
大気環境汚染が少ないという
最新のデータが出ている。
そのうち信号エンジンストッ
プのシステムは消滅するだろ
う。
NMAXよりもベスパのほうが

低速トルクが出ており、ゼロ
発進から中速域まではベスパ
のほうが速かった。最高数値
はヤマハのほうが上。11PSと
12PSの違いも高速域では出る。
NMAXは中速から電気モータ
ーのような静かで鋭い加速を
見せる。振動も極小で、まる
で電気バイク。通勤通学では
使用者の負担は少ないだろう。

グリップはレーサーTZサイズ
の細めのグリップだ。ベスパ
は牛乳瓶(笑
ベスパのほうは乗り味と音が
かなり独特なものとなってい
て、端的に言うと前世代の2
ストベスパとさして個性には
変更がない。実に味がある。
よく走り、よく曲がる。
今治の岬の先の大ループ膝擦

りカーブでは、膝は擦らない
が2台で連なって快速コーナリ
ングのペタ寝かしでとても楽
しかった。登りと下りの上下
2往復半
走った。
スクーターでローリングして

どうする、というのはあるが、
単に道を間違えただけ(笑
いや、まじで。

三原市内のスタバでお茶して
解散。

発0750-着1730。
本日、極めて快適走行だった。
私はこれまでの人生でこの相
方と
走るのが一番違和感ない。
どちらが前を走ろうと、ビタリ
と後ろにつけて互いに走る。
全く何の不安もない。
それはたとえ原付スクーター
でも。
何乗っても、やはりエイトコマ
ンドゥはエイトコマンドゥだ。
通称ハチコマ。



てことで、20分ほど市内の旧
国道沿いカフェでお茶して散
会。

久しぶりの共走り、楽しかっ
よ。走りの内実もよかった。
走行距離は帰還路で船で海上
をショ
ートカットしたので、
全体距離は
200kmまでは行か
なかった。



帰宅してから丹念に車を洗っ
た。

フェリーに乗って、潮が絶対
に車体に当たってるからだ。

海を行く船に載せた車は洗わ
ないと塩害によ
りよくサビる。

久しぶりに実に良い走行外出

だった。
堪能した。


 

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