渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

アメリカのお笑いホームドラマ

2013年06月26日 | 映画・ドラマ・コミック

Full House Moments - Danny Hustles Jesse at Pool


アメリカのドラマから。
めちゃくちゃ笑った。
完ぺきに映画『ハスラー』と『ハスラー2』のパロディである。
ハスラーとは、調子こいている相手に対して下手を装って勝負に引きずり
込んで、
賭け金をアップして巻きあげるゴト師のことをいう。ハスラーとは
英語では
ビリヤードプレーヤーのことではない。詐欺師のことだ。
ハッスルというのは頑張ることではなく、隠語では詐欺をかますことを指す。

日本語で誤用している「ハスラー」にあたる英単語は「プール・シャーク」と言う。
このドラマのこのシーンが面白いのは、設定や台詞やショットまでもが
映画『ハスラー』『ハスラー2』に出てきたものを再現しているところだ。
そして、「ミネソタ・ファッツ(ミネソタのデブ)」と言う代わりに「ミネソタ・スキニー
(ミネソタのやせっぽち)」
と言っている。
劇中、観客が笑っているのは、当然『ハスラー』と『ハスラー2』をほとんどの
人が観ているからだ。
ビリヤード・スカラーシップ(撞球奨学生)経歴の撞球師にハスラーかまされて
勝てる訳がない(苦笑


作品としては、映画『ハスラー』が特に良い。濃いよ、とても。
残念ながら公開の年は『ウエストサイドストーリー』にオスカーを持って行かれ
たが、映画としても名作と呼べるだろう。

日本人でも玉撞く人で『道頓堀川』は観ていなくても、『ハスラー』は観たこと
ない人いない・・・・てか、沢山いるか(笑
申し訳ないが、観てない人はこのホーム・ドラマのパロの面白さは解らない。
日本では巌流島の決闘のパロをドリフあたりがやったら誰でも理解できる
だろう。それと同じで、こうした米国でポピュラーなお笑いは向うでは普通に通じる。
そして、日本人の映画ファンや撞球師の中でもいろんな映画を観る人には
通じる。
「マサオ。玉撞きはバクチや。バクチや言うた筈やぞ。どけ。どかんかい。」ってね。

『道頓堀川』は映画としても、原作を逸脱し過ぎている点からも、作品性としては
失敗かもしれないが、あれはあれであんなロクデナシな話はない、というところで
あれも映画としてアリだと私は思う。
15年生きて死んだうちの犬は「小太郎」という名前にしていた。『道頓堀川』に
出てきた犬の名だ。見た目もよく似ていた。
映画『道頓堀川』に憧れて、生まれて初めて道頓堀に行った時、それらしき
ビリヤード場はなかった。
後年DVDを買って観てみたら、あの映画の屋内シーンはすべて調布のセットだった
と知って、愕然とした記憶がある。
映画『ハスラー』については、80年代末期に何百回と観たので、ほとんど台詞を
覚えている(笑
だが、俺だけがマニィのではない。俺の玉撞き仲間もまた店のマスターもそうだった。
だから、店に入った時は相棒がまず「クワィエット。」と呟く。そして俺が「ヤァ。ライク 
ア チャーチ。チャーチ オブ ザ グッド ハスラー」と言う。
さらにマスターの所に行き、「エニー テーボー?」と訊くようにしていた。
マスターはすかさず「エニー テーボー。」と答える。そこで俺が「ノー バー?」と
訊く。するとマスターは「ノー バー、ノー ピンボールマシーンズ、ノー ボゥリング
アレィズ、ジャスト プール。ナッティング エルス。ディス イズ エイムス、ミスター。」
と答えるのである。
そして俺は相方に「ディス イズ エイムス ミスター。」と呟くのである。
そこから夜が始まる(苦笑

まあ、話がマニィ(マニアックな)内容ですまん。
解る人にしか解らない。
まあ、『ハスラー2』の原題は『ザ カラー オブ マニィ』というくらいでして。



くわえ煙草は現在は厳禁だが、1980年代初期あたりまではアメリカでは平気でやってた。
エフレン・レイアスでさえ、くわえ煙草で試合をやったりしていた。


今は全世界的にくわえ煙草は禁止ですから、夜露死苦。
てか、プール(ポケット)ではやってたけど、キャロム(ビリヤード)では
禁止だったんだけどね、大昔から。
プール業界はバクチの世界だったので、行儀が悪かった。


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NHK 『酔いどれ小藤次』 ~ロケ地~

2013年06月22日 | 映画・ドラマ・コミック



NHK BSプレミアムで放送中の『よいどれ小藤次』のセットがしっかりしているので、
ロケ先はどこだろうと思っていたら、NHKが独自に保有する大規模オープンセット
施設だった。一般にも公開されている。

NHKワープステーション江戸

これはすごい。すごすぎる。サイトを見ているだけでも楽しめる。
人気民放ドラマだった『仁 -JIN-』もここで撮影されたようだ。


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NHKドラマ 『酔いどれ小藤次』 ~研ぎ師田村慧~

2013年06月21日 | 映画・ドラマ・コミック


研ぎ師 田村慧 氏

本日夜20時からNHK BS 3チャンネルの時代劇『酔いどれ小藤次』に
刀工小林康宏専属研ぎ師でもあった
田村慧氏が監修した研ぎのシーンが
出る。
主演の竹中直人さんは何度も鎌倉に刃物の研ぎ方を習いにきたそうだ。

先ほど刀工小林康宏師から私の携帯に連絡があった。
番組表が公表されただけなのに、鎌倉の骨董屋さんだかのサイトに
それが紹介されているのをネットで見たとのことで、すでに刀の研ぎの
依頼が2件来たとのことだ。

「まだ放送前なのに、インターネットってすごいね」
康宏師は言っていた。

先生、メールのやり方覚えたかな?(^^)

お時間のある方は、NHK BSの時代劇をどうぞ。
放送作品の殺陣師は車邦秀先生です。

番組スタッフのブログ

酔いどれ小藤次 公式サイト

 


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侍ファイトの効果音 ~映画~

2013年06月17日 | 映画・ドラマ・コミック



映画における武闘シーンで効果音は有効な演出だが、無知から
来るリアリティに欠けた出鱈目な効果音をつけている場合が実に
多い。
特に米国映画で日本刀を鞘から抜刀する際に「シャーッ、シャリン」
という音がする。
これは大きな間違いなのだが、戦時中の軍刀の金属鞘から抜刀
した時のイメージが強いために、江戸期の日本刀も
すべて鞘から
刀身を抜く時にはあのような金属がこすれ合う
音がするとアメリカ人
は思いこんでいるのかもしれない。

知らないということは恐ろしい。
日本人もアメリカ映画や出鱈目な邦画を見ただけだと、日本刀を鞘
から抜刀するときにはシャリーンという音がすると思っている人も増え
て行くのかもしれない。実際には音はしない。音をさせるのは下手
(げて)でありヘタっぺな者だ。それであってもシャリーンという音は
しない。シューッという朴(ほう)の木を金属でこする音である。それが
空洞の鞘の中で響くからこもった音がする。
また、銃声に関しては、
日本人は銃器の発射音が爆竹に似た乾いた
高い破裂音
だと知らない人が多い。一度、国内のある街でパンという
射撃
音がしたので私はすぐに伏せた。しかし、周りは誰も伏せずに
怪訝
そうに私を見ていた。だが、行動がおかしいのは周囲の平和ボケ
の連中のほうである。実際に実包射撃の音だった。
射撃音がしたのにボケッと突っ立ったままで、跳弾その他流れ弾に
当たらなかったのが幸いだっただけだ。
銃声は機種によって明確に音が異なるのだが、その差まで把握する
必要はないにせよ、射撃音がどんなものかは平和な日本国内に住む
日本人でも知っておく必要がある。


映画における効果音でひどいのは、作品のプロットからして
下作といえる『ラストサムライ』がある。
この木刀のぶつかり合う音を聴いてほしい。
映画『ラストサムライ』(←埋め込み無効のためクリックでyoutubeへ)

これは木刀が弾き合う音ではなく、材木がぶつかる音である。
本物の樫や琵琶や黒檀やスヌケの木刀がぶつかり合う音を
製作者は知らないのだろう。
これは家内と一緒に観て、家内でさえ「これひどいね。私でさえ
木刀の音は知っている」と言っていた。

音響効果については、こちらがかなりリアルである。
振り下ろした時の音も本物の木刀の風切り音のようだし、ぶつかり
合う音も樫木刀独特の音のような音(本物を使うことはほとんどない)
を効果音として入れている。

映画『雨あがる』


ただし、実に惜しいのが、大刀の下げ緒さばきに関する時代
考証で、江戸期の武士にはありえなかった現代前垂らし右横
結束の大刀下げ緒さばきでの武士が登場している。この下げ
緒さばきの方法は幕藩体制時代には存在しなかった。


「多少リアルでそれをデフォルメして最大限に増幅させた音」と
しては、この作品が音声に関しては成功している。
映画『座頭市』(北野たけし版)


CGで後被せの飛沫血潮が少しリアリティに欠けるが、音声演出と
してはデフォルメ具合がよくできている。

だが、この映画の最大最悪の部分は、たけし自身があまりにひどい
演技と演出で、作品自体がウルトラ爆発超駄作であったことだ。
「キタノブルー」などと海外でもてやはされているブルー色調に
感光するフィルムも、実は初めて使用したのは角川春樹だ。
それは『汚れた英雄』において初めて使われた。
さらに『私をスキーに連れてって』においては、やはり『汚れた英雄』
と共にオープニングのシーンからブルー感光フィルムの色の冴えを
前面に押し出していた。「キタノブルー」などというのはたけしのオリジナル
では全くないので、ブルー感光を以て北野映画をもてはやすのは実に
珍妙で的外れなことである。
いずれにせよ、ビデオもDVDもなかった高校時代に年間200本くらい
映画を見ていた私にとって、北野『座頭市』は、生まれて初めて「上映
途中で
外に出た」映画となった。あまりにひどいしつまらなすぎて耐え
きれな
かったのだ。フロアで一服してから気合いを入れて再度劇場に
戻った。

観るのに気合いを入れて観ないとならない映画というのは、その時点で
終わっているように思える。


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居合斬りでブルースなビリヤード

2013年06月07日 | 映画・ドラマ・コミック

世の中、居合剣士でミュージシャンで撞球師という人は探せばいるようだ。

居合斬りブルース 和服の袖にハーモニカ!(外部リンク ブログ)

この人とこんなプールホールで心ゆくまで球を撞いてみたい。
ただし、俺は麻雀の待ちと同じで、かなりエグい球筋だからなぁ(苦笑
麻雀では裏筋さえ通らなかったりする。捨て牌に迷彩を施し、カンチャン、ペンチャン、
ヒッカケ、単騎なんでもありだ。
でも、それが勝負の世界の王道だ。Jazzやブルーズやシャンソン、そして撞球も健康
優良児や脚光を浴びて表街道のサクセスストーリーを歩む優等生には似合わない。
健康的なJazzやブルーズほど気持ち悪い物はないぜ(笑)。
国営放送あたりが朝陽の中でラジオ体操のように「さあ、皆さん一緒にJazzで健康を」
なんてやりだしたら頭痛くなるよ。
ロックバンドのロッカーが体制側から表彰されて喜んでるなんてのも、愚の骨頂だ。
武術での武闘だって、本当はそうだよ。綺麗事と真剣勝負は別物だ。
「この勝負に負けたら最愛の女を失う」くらいの真剣勝負してみると解るよ。
でも、勝負に勝っても、そんなロクデナシからは女はやがて去っていくのだけどね(苦笑


くわえタバコは今は禁止だが、1961年当時のシカゴではごく普通だった。
プールテーブルは台の外周のレールが真っ平なので、そこに飲みかけのグラスを
置いたり、
吸いかけのタバコを火を外向きにして置いたりした。
今はすべて禁止だ。ラシャが焦げたら文字通りの台無しだから。
くわえタバコもいけないよ。
そして、人が撞いているときには、座ってそれを黙ってじっと見ているのがルールだ。
だけど、自分に弱い奴に限って目を逸らす。
座って相手のプレーを見るというのは、ヤクザな1960年代のシカゴにおいても守ら
れていた仁義だったことが映画『ハスラー』からうかがい知れる。

朝陽の中で、マイ・バディのタップ交換終了。


Will you cut that sunshine out?
という台詞が「ハスラー」にあったな。ミネソタ・ファッツの台詞だ。


映画『ハスラー』は最高だったぜ。


あの映画の忘れられないテーマこれだ。
「人は皆、負けた時の言い訳を探している。それは負け犬(looser)だからだ」
最初から負けた時の言い訳を探すのは誰にだってできる。
でもそれは、撞球師という勝負の世界の住人とは関係のないことだ。
この教訓は、撞球の世界だけではなく、すべての世界に通じる。

おお、そうだ。
遠方の剣友に『ハスラー』の二枚組DVDを渡さねば。


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傷天

2013年06月02日 | 映画・ドラマ・コミック



わが青春の『傷だらけの天使』。
すべてにおいて最高だ。

歴史的名作と呼ばれる傷天のオープニング。

何度も削除されまくりなので、すぐに削除されるだろうが、動画は一応 ここ

youtubeにはトリビュートとして、ほぼ再現でカバーした動画がアップされている。
TRIBUTE TO 傷天


フルコピではないが、かなり雰囲気を捉えていて、なかなかやる。
別ウインドで開いて、音の同期で再生させて両者を並べて比較して観ると
かなり面白い。

カバーの人、バンドマンぽいね。
しかし、よくぞ似たような部屋に住んでたもんだ(笑)。
オリジナルでは代々木駅前の建物の屋上のペントハウスだった。
崩れそうな建物だが、現在も廃墟同然で残っている。(聖地巡礼 代々木会館

実は、傷天オープニングには、隠れた名演として知る人ぞ知るコピーバージョン
ある。
それは、AVのきららかおりバージョンだ(『リアル きららかおり』)。
ワンショットの長回しで傷天のオープニングシーンを決めている。
音楽も、著作権に触れないように少しずつオリジナルから音階をずらしたそれっぽい
新曲を
新たに作って収録してBGMに流している。
バブルはじけた直後とはいえ、まだバブル余波があった92年頃は、いろいろ世の中
金はまだ回っていた。凝ってるよ。製作者、絶対に俺と同じ世代だろうなぁ(笑

秀逸なきららかおりバージョンの傷天OPデータを私は持っているが、当然、アップ
ロードして公開などはしない(笑)

体制や権力にささやかな抵抗を試みつつもそれらに潰されて消されていく主人公たち。
『傷だらけの天使』は1974年のドラマだ。
現在は、こういうドラマは絶対に流行らないだろうし、スポンサーがつかないだろうね。
本当に、芯からつまらない時代となった。
このドラマ作品の最終回で死んだアキラをドラム缶の中に入れて夢の島に捨てに行く
オサムのシーンで、71年の三里塚第一次強制代執行で権力の圧倒的な暴力に
体を張って抵抗する農民たち(少年行動隊の子どもから老人決死隊の老人まで)の
映像(小川プロ映画の映像ではない)が何度もカット割りでサブリミナルのように挿入
されていた。それはこの作品のオープニング映像でのカット割り込み技法のように。
アキラの死体を入れたドラム缶を積んだリヤカーを引くオサムの台詞は
「アキラ・・・。出てけってよ。・・・出てけってよ」
だった。
この最ラストシーンの意味など、今のご時世には理解できる人間は50才以上の
年寄りばかりではなかろうか。今の若い連中は、ステレオタイプの物事の見方しか
できないから。人間の抵抗や権力の弾圧の社会現象や一般的な世の中の事象を
「サヨ、ウヨ」でしか語れないし、そもそも本質を理解できない。知能というか社会的
判断能力が低すぎる。
昔の日活や大映の映画を観ていると、21才でなんて大人なのだろう、と思ってしまう。
だが、最近はネットの発達により、知の能力が低いいい年したおっさん達も普段書き
なれない文章などというのをブログなるもので作文として書いて、そのステレオ脳ぶりを
開陳している。若いもんには負けていない。
共通しているのは、論旨以前に「てにをは」「句読点」「文節、段落」等々が出鱈目で、
日本語(=国語)作成能力が著しく低いことだ。日本語もまともに書けないのに、物事の
意も理も解らないまま、ニッポンニッポンと言いたがる。尤も、文章もおぼつかないと
いうことは、そもそも読解力が常人に悖るのだろうから、必然的に歴史の精査を文献
資料等から考察して読み取ることなどもできずに、その脊髄反応性によってプロパガンダ
やフレームアップに乗せられやすいのだろう。権力を掌中に収める人間たちにとっては
「扱いやすい」人民といえる。
なんだか、浅いよなぁ・・・。幕末のこの国の時局が勤皇-佐幕という一括りでは語れ
なかったように、もっと深い人々の置かれた立場や思念があるのに。今でも。
右か左かだけで、社会現象語れるわけないだろに(苦笑

オマケ。最高の人斬り以蔵。
人斬り以蔵は・・・やっぱ、ショーケン! 1/2


人斬り以蔵は・・・やっぱ、ショーケン! 2/2


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