渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う

ヤマハXSR700

2016年12月07日 | バイク・車



俺がXSR700に乗ったら、前を走る車のようにして
しまう
と思う。さらにもっとバックステップにして、
ハンドルもクリップオンにしてしまうかも。

それをこの車を作った開発総責任者に直に言ったら、
「まず、ノーマルで」と釘を刺された(笑
そりゃそうだ。納得した。
車はまずノーマルのテイストが基本だ。

しかし、以前、店で出てきたお新香に醤油をかけたら
「そりゃ野暮ってもんでしょ」と岡山県人言われた時
には物凄くカッチーンときた。
「そう?」ときくと「そりゃそうでしょ~」と例の如く
岡山常識が全国区であるかのような態度になった。
江戸者の食文化も知らずに分かったような面して上から
目線で偉そう大将ぶっこいて俺に忠告するその行為に
かなりムカついた。オシンコなんて言葉も吉野家ができる
前は知らなかったくせに。

驚いたのは、東京も広島も醤油は使うが、大坂は使わない
のか(んな訳ない)、家庭の食卓で醤油を所望したら、
「充分辛いよ」と大坂人に言われたことがあることだ。
大坂には「しょっぱい」という言葉も概念も存在しない。
辛いとも異なるしょっぱいという味に分類される味覚の
事もすべて「からい」と表現する。食い倒れの街は、味覚
が大雑把なようだ。
東京で言う「しょっぱい」は、味のことだけなく、「よろ
しくない」とか「やりきれない」という場合の口語でも
「しょっぱい」を使う。
「なんだかあの話はしょっぱい話みたいだよ」のように。
それと八百屋・魚屋のような「あい、奥さん安いよ、安いよ」
という時のダミ声のことも「しょっぱい声」と言ったりする。
その大坂人の家庭料理の時、醤油は常備しておらず、奥から
新しいパックを出して来てくれた。普段まったく醤油使わ
ないのだろうか。豆腐や納豆(もなぜか食べていた)や海苔
を醤油なしで食べているのだろうか。料理は美味しかったが、
醤油の一滴二滴垂らしの味の締めというものがやはり欲し
かったりもした。
そういえば、関西は刺身の際にムラサキ(一般のサラサラの
醤油)を使わない。刺身の時には刺身醤油なる得体の知れ
ないタマリ醤油の薄いような液体が出てくる。
まあ、それは地方文化だからいいだろう。そこに「おかしい
じゃないか」とアヤつける気は俺にはない。
だが、岡山人たちをはじめとする西日本人はそういう自分の
感覚を押しつけてのいちゃもんつけを平気でする。
推参なり。

関東にも偉そうにふんぞり返ることに快感を覚えるような
ドカンチのすっとこどっこいはいたりもするが、人口比率で
いくと圧倒的に西日本のほうが嫌な野郎が群生している。
東京はというと、残念ながらネイティブ江戸者ではそういうのは
見たことがない。世田谷や練馬や板橋や中野や杉並の在のほうは
江戸ではないのでいざしらず。
神奈川も江戸と武蔵で同国だが、神奈川県人は意外と性根が
悪い。イナカモンなのにザーマス気どりの一族のようなのが
神奈川県人だ。埼玉県人のほうが粗野で下品だが、仲間思いで
人情深い。
ただ、中心は首都東京だ。地方文化を馬鹿にするわけではないし
侮ったりするわけでもないが、文化産業生活様式全般の中心の
発信地は首都東京なのである。
将軍職消滅以降も天皇が入府し、江戸からトウケイ、トウケイ
から東京府、のちに東京都となっても、現在なお日本の中心地
は首都東京なのである。日本の標準語は東京の江戸旗本言葉を
基に作成された。これが現在の日本語だ。これは、揺るぎない
日本国の基準である。
日本の中心が東京であることは、てめえ中心で世の中を語りたい
地方のイナカモンがやっかみでどう語ろうが、否定などできない。
東京が日本の中核である。

楽器と合戦凧の町浜松に本拠地を置くヤマハが、イタリアの日本人
チームに開発を委ねたヤマハXSR700は、とろくさいソースまみれ
の練り物焼き風味ではなく、ピリッと一本締まった生醤油のテイスト
になっていると期待したい。
とろいバイクに乗る気はない。
とろくさいくせに押しつけがましいのは、人も車も大嫌いだからだ。

温故知新。For fastest YAMAHA's son.
元々生粋のRZ乗りが開発指揮を執ったヤマハXSR700。
彼はTZRが出てRZの人気が下降した時にも、古いRZのエンジン
を割って自分でレストアして完全再生させたRZを愛情深く長く
乗り続けていた。そんな男が作った車がXSR700だ。
どんなマシンに仕上がっているのか今から楽しみだ。
ただ、マシンが吐くのは俺のような毒ではなく、クリアなモーター
エキゾーストの咆哮であることだけは確かだろう。
車には開発者の人間性が現れる。開発した男はとても心が澄んだ
人だった。ピュアスポーツ。これも古くからのヤマハの言葉だ。

(貞本義行『18Rの鷹』)



2016 Yamaha XSR700 bike review



XSR700のシルエットはRZからかなり受け継いだ構成部分もあるが、
全体のイメージはこれがベースにあったと、開発責任者が私に教えて
くれた。ドイツ軍マシンとして名作映画に登場した英国の名車。この
シルエットはただこれだけでとても完成されている。
「絵になる」とは、こういう車のことだろう。


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