ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「弱者」を戦力に(上)

2018年01月09日 11時28分21秒 | 障害者の自立

 “わけあり人材”よ、本気を出せ-。これからの日本は障害、親の介護、子育て、闘病などの「わけ」がありながら働く人が増える。すると、企業はこうした人たちが仕事を続け、力を発揮する仕組みをつくっておかないと、次々と人材を失う危機に直面する。障害者雇用は福祉のみの問題でなく、企業の生き残り戦略でもある。障害がある人が欠かせない戦力となっている会社を訪ねた。

 「社長のいす」は、長さ二メートル少々のベッドだった。脇には打ち合わせ用のテーブルが。頭上には20インチのパソコンモニターが下向きに設置されている。来意を告げると、寝台の主は言った。

 「ええ。私が仙拓社長の佐藤仙務(ひさむ)です」。介助者が渡してくれた名刺には、「寝たきり社長」のニックネームの通り、片手を枕のようにして横になる佐藤さんのイラストがあしらわれていた。

 仙拓は愛知県東海市にあるホームページ制作、名刺デザイン、オリジナルのスマートフォンカバーの製作などを手掛ける株式会社だ。同県知多市におく社長の執務室といえど、アパートの一室。佐藤さんは現在二十六歳で社員六人を束ねる。佐藤さんを含めて七人のうち五人が重度障害者だ。

 佐藤さんは生後十カ月で「脊髄性筋萎縮症」と診断された。筋肉が動かせない病だ。ほとんど寝たきり。動かせるのは両手の親指を左右に一センチほど。改良を加えたマウスの上に右手をのせ、寝台の上のモニターを見上げながらパソコンを操作する。キーボードが使えないので、文字入力もマウスだ。最新の視線入力を使うこともある。

 会社を立ち上げたのは十九歳の時。県立港特別支援学校を卒業したが、自分に合う仕事はなかった。仕事で求められる知識や能力は十分にあっても、通勤やトイレを含む職場環境などがハードルとなった。「確かに身体的なハンディはある。でも、仕事の面で劣ると感じたことはない」。悔しかった。

 ひらめいたのはその時だ。「それなら僕らで会社を立ち上げよう」。デザインの才能がありながら、同じ病気で悩む先輩に声をかけた。「じゃあ、営業とか手続きは頼むね」。先輩も乗り気。資金も自分たちで工面した。会社の名前は自分と先輩から一字ずつ取って「仙拓」とした。

 そのとき、意味を調べて驚いた。「仙」には「誰も知らない世界」との意味があった。図らずも社名は「誰も知らない世界を切り拓(ひら)く」という意味になった。

 佐藤さんは言う。「僕ら障害がある人も、ない人も、一緒に新しい世界を切り拓いていこうという意味だと思ったのです」と。

 佐藤さんの夢は、仙拓を上場企業にすることだ。障害者が大半で、社長も障害者。「上場できたら、社会的インパクトは大きい。障害者は使えないという見方が一気に変わる」。税制上で有利なNPOではなく、株式会社にしたことが決意を裏付ける。

 ところで、他の社員が出てくる気配はない。社長と介助者がいるのみ。「皆さん、在宅で仕事をしてますので」。スタッフは、西は大阪、東は埼玉まで各地にいるという。まずは会社に行くことが仕事だと刷り込まれた身には興味津々だ。佐藤さんから紹介してもらい訪ねることになった。

  昨年は障害がある人の暮らしを「いのちの響き」として追ってきました。今年は「ともに」として、障害がある人の暮らしや取り巻く社会について考えていきます。「『弱者』を戦力に」(中)は十五日掲載です。

 <さとう・ひさむ> 1991年生まれ、愛知県出身。92年、脊髄性筋萎縮症と診断される。現在、株式会社仙拓代表取締役社長。2017年11月、サッカーFC岐阜元社長で筋萎縮性側索硬化症と闘う恩田聖敬氏との対談集「2人の障がい者社長が語る 絶望への処方箋」(左右社)を出版。

写真

頭上のモニターを見ながら、各地のスタッフに指示を飛ばす佐藤仙務社長

2018年1月8日   中日新聞


KLM、機内エンターテイメントで視覚障害者向けに音声描写サービス開始

2018年01月09日 11時18分28秒 | 障害者の自立

KLMオランダ航空は2018年1月2日(火)から、視覚に障害のある搭乗者向けに、機内エンターテイメントの映画で音声描写サービスを開始しました。777または787で運航される大陸間路線で提供されるサービスで、これにより、視覚に障害のある方もフライト中に映画を楽しむことができます。

搭乗者に記憶に残る体験を提供したいというKLMの熱意を反映したもので、音声描写が提供される最初の映画は、「ホーム・アゲイン」「キングスマン: ゴールデン・サークル」「レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー」となっています。なお、今後数カ月間で、音声描写で楽しめる映画をさらに追加する方針です。

音声描写では、会話の間やキャラクター、顔の表情や場所、ストーリー展開など全ての視覚要素をナレーターが表現します。詳しくは、KLMオランダ航空のウェブサイトを参照ください。

視覚障がい者向けオーディオ提供 イメージ

期日: 2018/01/02から
 
FlyTeam    2018/01/08

 


私たちの金メダル物語 チェアスキー用具開発 オリ・パラ垣根越えて

2018年01月09日 11時10分34秒 | 障害者の自立

 金沢工業大(野々市市)の学生たちが、椅子付きのスキーで滑る「チェアスキー」の用具開発に取り組んでいる。パラリンピックの正式種目だが、競技人口は少なく、既製の用具は主に選手向け。学生たちは「立って滑るスキーとは違う面白さがある」と、乗り心地や操作性に工夫を凝らす。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、「自分たちが作った用具で、二つの大会の垣根を越える競技にしたい」と意気込んでいる。

  同大が分野を超えた研究を進めようと設けた「クラスター研究室」のプロジェクト第一弾。鈴木亮一教授(ロボット工学)が福祉機器開発に関わる縁からチェアスキーをテーマに選んだ。初心者も楽しめるようにと、競技用に比べて機能を簡略化し、成長期の子供が頻繁に買い替えないで済むよう、椅子の大きさを調整できる形を目指す。

 開発の中心メンバーは、機械工学▽ロボティクス▽応用化学▽心理情報--の4学科の4年生9人。「まずは競技と利用者を知ることから」と、昨年3月、新潟県南魚沼市であったチェアスキー体験教室にボランティアで参加した。体験者の多くは、障害で足が動かしにくい子供。学生たちは、スキー板をまたいで椅子に座ることが難しかったり、体に合う椅子を探しにくいといった現状を知った。

 学生たちは障害者と接した経験があまりない。教室に参加した機械工学科4年の村上勇太さん(22)は「特別な気遣いは必要ないと教えられた。障害がある子も一緒に競技を楽しんでいた」と振り返る。「スピードを出したい」などの希望を満たしつつ、安全なチェアスキーを作ろう、と意欲がわいた。

 4月には、チェアスキーの装着や滑走、リフト乗車など、教室の様子を撮影した動画の上映会を開いた。教員を交えて利用者のニーズを議論し、図面を作製。3Dプリンターで小型模型も作った。スキー板が1本のもの、2本のもの、ストックの先端に小さなスキーが付いた「アウトリガー」など、分担して仕上げていった。椅子と一部の部品は既成品だが、他は手作りだ。

 「車と同様、直感で操作しやすい作りに」「既成品の椅子部分に詰め物をして大きさを調整するのはどうか」。発想は尽きない。パラリンピック選手や、企業の技術者の助言を受けて改良し、今年2月のお披露目に向けて準備を進める。鈴木教授は「さまざまな分野の人と協力してチェアスキーを開発する経験は、社会人になってから生きるはず」。村上さんは「自分が滑って楽しい用具を目指した。健常者と障害者の『違い』を意識させない競技になれば」と夢を語った。

毎日新聞   2018年1月8日


2018ジャパンゴールボールオープンをPlayer!がリアルタイム速報!

2018年01月09日 11時05分07秒 | 障害者の自立

スポーツスタートアップ企業 ookami は、スポーツエンターテイメントアプリ「Player!」において、本日1月8日(月)に行われる2018 Goalball Japan Men’s Openのファイナルステージ全5試合をリアルタイム速報いたします。2020年の大舞台に向けて強化を続けるゴールボール日本代表を、Player!から応援しましょう!

iPhoneアプリ:https://itunes.apple.com/jp/app/id897872395
2018 Goalball Japan Men’s Open 特集ページ:https://web.playerapp.tokyo/competition/398

< Player! とは >
スポーツが持つワクワクをもっと身近に、人々の日常に感動を。Player! はスポーツの「リアル」を体験できるスマートフォンアプリです。Player! があれば、感動のあの「一瞬」を見逃すことなく、ライブの熱狂を語り合いながら、スポーツをもっと身近に楽しむことができます。あなたの興味にあったニュースやスケジュールもまとめてチェックできます。
スタジアム、テレビに次ぐ、第三の観戦ポータルへ。さぁ、Player! で新しいスポーツライフを始めましょう。
 
< ゴールボールとは >
ゴールボール(英語:goalball)は、目隠しをしながら鈴の入ったボールを転がし、ゴールに入れることで得点する視覚障害者の球技で障害者スポーツの1つ。第二次世界大戦の傷痍軍人のリハビリテーションとして考案され、ヨーロッパでは盛んに行われている。パラリンピック正式種目。(引用:Wikipedia)


< 2018 Goalball Japan Men’s Open 展望 > 
2020年東京パラリンピックに向けて強化を続ける日本ゴールボール界。今大会は、6月にスウェーデンで開催される2018 IBSA Goalball World Championshipsを前に、日本代表強化指定選手の選出に向けた重要な大会となる。川嶋悠太選手、安藤勇二選手らを筆頭に、世界ランク14位の日本男子が、世界ランクトップ10に名を連ねる強豪ベルギーを相手にどのような熱戦を繰り広げるか、注目が集まる。


< 2018 Goalball Japan Men’s Open 詳細 >
期間:2018年1月7日~2018年1月8日
会場:佐倉市民体育館(千葉県佐倉市宮小路町3番地)
参加国:日本 A・B 、ベルギー 、タイ 、オーストラリア 、韓国
競技方式:トーナメント方式
特集ページ:https://web.playerapp.tokyo/competition/398

2018年1月8日   PR TIMES (プレスリリース)


聴覚障害の中学3年生、英検2級に合格 浜松・特別支援学校

2018年01月09日 10時43分59秒 | 障害者の自立

 静岡県立浜松聴覚特別支援学校(浜松市中区)中学部3年の浅田尚輝さん(15)が、県内の聴覚特別支援学校の中学生で初めて実用英語技能検定(英検)2級に合格した。高校卒業レベルの2級の合格に「普通の中学3年生でも難しい。合格できてうれしい」と、笑顔で喜びを伝えた。
 生まれつき耳が聞こえない浅田さん。小学6年の頃に英語でコミュニケーションを取る楽しさに気付き、学校の授業に加えて英文の小説を読んだり、英語字幕のニュースを見たりと、日々英語に触れて英語力を培った。
 試験は聴覚障害者への特別措置として、リスニングは問題をテロップで一時的に表示する出題方式で、対面での面接は試験官が示す文字カードの問いに対する答えを紙に書く筆談形式で実施。浅田さんは2017年に3級、準2級と立て続けに合格し、2級に挑んだ。
 英検を主催する日本英語検定協会(東京)の担当者は、聴覚障害のある中学生が英検2級に合格したことについて「1年通してもこのような合格は珍しい。大変素晴らしいこと」と話す。浅田さんに3年間、英語を教えている小林高志教諭(50)は「英語は言葉。耳が聞こえない中、英語を学ぶのは大変だったと思う。よく頑張った」とたたえた。
 浅田さんの同級生、白沢秀磨さん(15)が準2級に、鈴木麻佑さん(15)は3級に合格した。白沢さんは「今まで頑張ってきてよかった。夢は教員になること」、鈴木さんは「(浅田さんとは)レベルが違うけど、素直にうれしい」とそれぞれの気持ちを表現した。
 進学に向けて勉強に励む浅田さんは「未定だけど、将来は英語を生かした職業もいいかなと思っています。例えば…先生?」と目標を紙に書くと、少しはにかんだ。

教員と手話などで会話する(右から)白沢秀磨さん、浅田尚輝さん、鈴木麻佑さん

2018/1/8   @S[アットエス] by 静岡新聞