ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

安心はどこに 震災1年の現場<2> 自主防災

2012年03月08日 01時40分19秒 | 障害者の自立


 「ここは住宅が密集し、地盤も悪い。阪神大震災は人ごとではなかった」。富士見市水谷東三丁目の町会長清水実さん(72)は振り返る。


 水谷東地区は、もともと新河岸川と柳瀬川に挟まれた水田や沼地だったが、一九六〇年代から宅地開発が急激に進み、狭い道の両脇に木造住宅が密集。八五年、三丁目で十二棟を焼く火事が発生したほか、排水設備などが整った九一年までは、毎年のように水害に見舞われていた。


 清水さんら地区住民有志は九六年、震災で壊滅的被害を受けた神戸市長田区で、住民の自治組織が一小学校区単位で救出や食糧分配、避難所運営から復興までに取り組んだ真野地区を視察。その後、市立水谷東小学校区の四町会に自主防災会ができた。四防災会は連絡会を組織し、九七年から五百人規模の合同防災訓練を毎年行っている。


 住民たちは「行政がやらないなら自分たちがやる」と二〇〇六年から、市に先駆けて高齢者や障害者ら自力で避難できない「災害時要援護者」の名簿作りにも取り組んだ。昨年の3・11では、民生委員が要援護者の自宅を回って全員の無事を確認。名簿が初めて活用された。清水さんは「登録者からは『気にかけてもらっていたことが分かって安心した』という声が寄せられた」と話す。要援護者の自宅を赤で色分け表示した住宅地図は、町会長と民生委員が保管する。


 清水さんは「国のガイドラインでは、要援護者をあらかじめ登録した支援者が助けることになっているが、支援者が帰宅困難者になったらどうするのか」と疑問に思っている。清水さんの腹案はこうだ。「地域で家族の安全を確認した人から集会所に集まる。そこで地図を開いて『あなたはここに行ってくれ』と指示する。その方が合理的だし、現実的じゃないですか」


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 昨年十月二十二日夜、鶴ケ島市立鶴ケ島第二小学校の体育館で避難所宿泊訓練が行われた。参加したのは同校区内の障害者を含む住民約百人。救急医療訓練などの後、電気、ガス、水道が使えない避難所を想定した体育館で、参加者はランタンの明かりを頼りに炊き出しのカレーライスを食べ、六十五人が宿泊した。


 「行政の訓練では、住民は動員されるだけ。より実際の災害に即した訓練をしたい」と、訓練の中心になった「鶴ケ島第二小学校区地域支え合い協議会」会長の柴崎光生さん(69)は言う。


 同協議会は四年前、柴崎さんが同校区内の十自治会に呼び掛けて立ち上げた「避難所運営委員会」を母体にして、市が昨年七月、「地域の課題を地域で解決するプロジェクト」として発足させた。防災のほか、高齢世帯の見守り、子育てサロンなどの事業も展開していく。


 学校側も協議会に全面協力し、教室の窓ガラスに「上広谷第2」などと通学班を大きく書いた紙を張り、災害時には地域住民も通学班ごとに教室に集まり、名簿に名前を書いて安否確認をしやすくしている。


 水谷東、鶴ケ島第二ともに共通しているのは、祭りや体育祭、文化祭などの地域活動が活発なところだ。


 清水さんは「防災だけに特化してはだめ。ふだんの行事を活発に行えば、延長線上に災害に強い地域ができる」と強調した。


 <自主防災組織> 1995年の阪神大震災では、倒壊した建物から自力で脱出したり、近隣住民らに救助されたケースが98%に上り、消防隊などに助けられた人が1.7%だったという調査結果があり、大規模災害では消防隊などが到着する前の自主防災組織による救出・救護活動の重要性が再認識された。全世帯に占める自主防災組織の組織率は上がり続け、全国平均で95年の43.1%から2011年(4月1日現在)は75.8%になった。県内の組織率は81.5%。

2012年3月7日












施設入居者の「避難可」6割

2012年03月08日 01時37分05秒 | 障害者の自立
 島根県は、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故を想定した原発30キロ圏内の社会福祉施設入居者の避難について、30キロ圏外にある県内施設の受け入れ可能人数が入居者全体(約7千人)の65%にとどまるとの調査結果をまとめた。

 入居者には、いったん県内のホールなど大型公共施設に避難させた後、社会福祉施設に移ってもらう考え。35%に上る収容不足を解消するため広島、岡山、鳥取の3県に受け入れを要請する。

 特別養護老人ホームや障害者支援施設、児童養護施設など原発30キロ圏外の県内11市町398カ所(隠岐諸島は除く)を調べた。約1カ月の避難生活を前提に、空き部屋や食堂など受け入れ可能なスペースの床面積を尋ねた。

 占有面積を1人当たり5平方メートルと算出した場合、受け入れ可能人数は4529人で、30キロ圏の施設入居者の64・7%を占めた。1施設当たりの収容人数は1~162人だった。

 県は2月、原発30キロ圏の松江、出雲、雲南、安来の4市の避難先について、県内に加え広島、岡山、鳥取の4県71市町村とする案を提示。現在、4市が受け入れ側の市町村と詳細な行き先などの調整を進めている。

中国新聞 - '12/3/8

情報共有で「孤立死」防げ 電気・ガス業者と連携探る

2012年03月08日 01時34分14秒 | 障害者の自立
 障害者や高齢者らの「孤立死」が札幌市など各地で相次いだことを受け、北海道は7日、行政と電気・ガス事業者が連携を強化し、保護が必要な人を把握して再発防止を図るための初の検討会議を開いた。

 この日の会合では、事業者が料金滞納者への供給を打ち切る際、市町村と情報共有し、支援が必要な困窮者らと確認できないか意見交換。個人情報保護法が、緊急時の情報提供の足かせになっていないかなど課題を洗い出す。

 札幌市では1月、知的障害がある妹(40)と世話をしていた姉(42)の遺体が自宅マンションで見つかった。生活保護や福祉サービスは受けておらず、公共料金の滞納情報も生かされなかったため、市は窮状を把握できなかった。

MSN産経ニュース - 2012.3.7 13:55

創作で伝える元気と希望 徳島で交通事故障害者作品展

2012年03月08日 01時31分06秒 | 障害者の自立
 自動車事故で重度の後遺障害が残った、自動車事故対策機構(ナスバ)の介護料受給者の福永喜久夫さん=徳島県藍住町=の力作を集めた「ナスバ介護料受給者作品展」(同機構主催)が6日、徳島市のヨンデンプラザで始まった。11日まで。入場無料。ナスバでは、自動車事故で重度の後遺障害を持った人に介護料支給や、自宅を訪問しての「訪問支援サービス」などを行っている。

 同作品展は、「同じような障害で悩む人々の励みになれば」との福永さんの思いを伝え、市民に元気と希望を届けようと企画された。

 福永さんは平成13年、勤務先への出勤途中に事故に遭い、脳の一部を損傷。失語症や右半身マヒの後遺症が出たため、リハビリを兼ねて切り絵などを制作。会場では、「不苦労(ふくろう)」と題したフクロウの陶芸作品や阿波踊り題材の切り絵など約80点が公開されている。

MSN産経ニュース -2012.3.7 02:10

録音図書作って30年 視覚障害者支援の飯田「声の輪」

2012年03月08日 01時26分32秒 | 障害者の自立
 飯田市追手町の市立中央図書館を拠点にして、視覚障害のある人などを対象に「録音図書」を作っているボランティア団体「声の輪」が発足30周年を迎えた。11日に同館で開く記念朗読会では、会員が文学作品や東日本大震災で被災した子どもの作文を朗読する。集まった人に聞いてもらうことで、これまでの歩みを振り返るとともに、障害者支援の新たな一歩とする。

 飯田下伊那地方の住民有志が1981(昭和56)年12月、朗読奉仕の会を発足。その翌年に会の名称を「声の輪」にした。現在の会員数は68人。会員の朗読をかつてはカセットテープ、今はCDに収めて作る録音図書は、年間100タイトル(作品)に上る。

 収録する作品は利用者のリクエストなどで選んでいる。太宰治の「惜別」や夏目漱石の「三四郎」などの名作や「奥の細道」などの古典もある。吉川英治の歴史小説「私本太平記(しほんたいへいき)」は60時間に上る作品になった。信濃毎日新聞の斜面や社説は毎日録音しているという。

 現在貸し出している録音図書は約2800タイトル。カセットテープ約2万5千本とCD約570枚に収められており、飯伊地方の約100人などが利用している。

 同館によると、長野市立図書館、県上田点字図書館(上田市)など県内の5図書館と社会福祉法人1団体が2010年度に作ったデジタル録音図書は計248タイトル。このうち飯田市立中央図書館分(109作品)は44%を占めた。

 同会の松下敏子会長(69)=飯田市=は「会員はみんな本が好きで朗読を楽しんでいる。喜んでくれる利用者がいる限り続けたい」と話す。

 記念朗読会は「いま、ここから…」と題して午後1時半から。一般の人も無料で参加できる。


「声の輪」が視覚障害者用に作った「録音図書」を収めたカセットテープ

信濃毎日新聞 - 03月07日(水)