ゴエモンのつぶやき

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障害者自立支援法訴訟:違憲訴訟和解 原告・弁護団「勝利的」評価 /和歌山

2010年04月11日 01時04分02秒 | 障害者の自立
 ◇「当たり前に暮らせないとだめ」
 ◇13年8月までに新制度
 原則として福祉サービス利用費用の1割を障害者に負担させる障害者自立支援法は違憲とし、和歌山市北出島の大谷真之さん(35)が国と同市に負担撤廃を求めていた訴訟が9日、和歌山地裁(高橋善久裁判長)で和解した。全国で4例目、西日本では2例目。国と原告・弁護団が1月に交わした「基本合意」に沿い、速やかに制度を廃止して遅くとも13年8月までに新制度を実施する。大谷さんは閉廷後の集会で「すごくうれしいが、まだ問題がある。さらに運動を続けていく」と話した。【平川雅恵】

 障害者らの尊厳を深く傷つけたことを国が心から反省する▽新制度制定に障害者を参画させる▽ヘルパーなどサービス支給量を障害の特性に配慮した選択制などにする▽低所得者本人と家族の負担を無料とする--など基本合意に沿って国が和解に応じたことを、原告弁護団は「勝利的」と評価した。一方で、山崎和友弁護団長は「新法についてまだ具体的な施策が明らかにされていない」と課題を指摘した。

 事業所を経営する大谷さんには収入があるため、ヘルパー利用料の月額負担は障害者自立支援法施行後、4500円から9300円に増額された。大谷さんは「どんなに重い障害者でも地域で当たり前に暮らせないとだめやと思っている」と訴え、「基本合意には支給量のことを盛り込んだ。それをバネに交渉を続ける」とし、障害者のニーズに沿った新制度が施行されるまで活動していくことを確認した。

毎日新聞 2010年4月10日 地方版


障害者の農業への就職支援 岐阜大と市教委が提携

2010年04月11日 01時01分49秒 | 障害者の自立
 知的障害者の農業分野への就職を促進させようと、岐阜大応用生物科学部(岐阜市柳戸)が、岐阜特別支援学校(同市小西郷)の生徒を1年を通じて受け入れ、農場で体験実習することになった。全国的にも珍しい取り組みという。

 9日、金丸義敬学部長と市教委の安藤征治教育長が同大で覚書に調印した。

 応用生物科学部は農学系の教育研究を行っている。キャンパス内に8ヘクタールの農場があり、水稲などの栽培や畜産を研究している。

 2008年に結んだ大学と県の包括提携などに基づき、同校生徒の2週間の職業体験を受け入れているほか、この2年で既に4人の県内特別支援学校卒業生を非常勤職員として採用している。

 本年度からは農場での実習を同校のカリキュラムに組み込み、週1回、農業系の作業訓練をする高等部2、3年生15人が、鶏卵の出荷や花の植え替え、清掃、草刈りをする。生徒の成長に合わせ、作業内容をレベルアップさせていく。

 岐阜特別支援学校の安田和夫校長は「臨機応変の対応が求められる農業への就職は例が少ない。しかし大規模農場なら活躍の場になる」と生徒の自立の可能性が広がることを期待する。

 農場で指導にあたる大場伸哉教授は「これまでの経験で、能力に差はあるが、知的障害者でも十分仕事をしていただけると分かった。大学としても障害者への指導方法を研究する新たな機会」と話している。


中日新聞

「車いす空の旅」参加の障害者ら、沖縄を満喫/神奈川

2010年04月11日 00時59分39秒 | 障害者の自立
.「車いす空の旅」参加の障害者ら、沖縄を満喫/神奈川
2010年4月10日
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 車いすを利用する県内の障害者に飛行機の旅を楽しんでもらう「車いす空の旅」が10日、全日程を終え、一行は羽田空港に到着した。参加者らは沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館や琉球村、亜熱帯ならではの風や海の青さを満喫した。

 神奈川新聞厚生文化事業団主催、「NPO法人フュージョンコムかながわ 県肢体不自由児協会」共催。

 同協会などから募った障害者17家族38人が参加し、ボランティア30人がサポートした。

 初日こそ曇り空だったが、2日目(9日)の昼間からは真夏のような日差しが照りつけ、抜けるような青空が広がった。9日に訪れた同水族館(本部町)では、ジンベエザメやマンタなどが悠々と泳ぐ巨大な水槽に見入った。10日は国登録有形文化財の琉球村(恩納村)を訪問。沖縄のパレード「道ジュネー」では、参加者らも踊りの輪に加わるなど、とびっきりの笑顔を見せた。

 今回が初の参加者(13)は「いろんな植物が見られて楽しかった」。母親は「この経験、体験をきっかけに行動範囲や考える幅が広がってほしい」と期待していた。

 「車いす空の旅」は1987年から始まり、春に沖縄、秋に北海道を訪問。県遊技場協同組合社会福祉部門の神奈川福祉事業協会、日本航空などが支援している。

カナロコ(神奈川新聞)

障害者の「罪と罰」:イギリスからの報告/中 段階踏んで、地域に復帰

2010年04月11日 00時57分56秒 | 障害者の自立
 ◇治療・教育から、常時見守りつき自立へ
 冬の日を浴びる広大な敷地に木々が立ち並ぶ。畑の作物を荒らす野ウサギがわなにかかって捕らえられていた。

 ロンドンから北へ空路1時間、ニューカッスルのノースゲート病院には約200人の患者が暮らしている。ほとんどに知的障害があり、自閉症の人も30人。重大事件を起こした発達障害者に対する矯正プログラムが日本の刑務所や少年院にはほとんどないが、イギリスにはさまざまなレベルの治療・矯正施設がある。

 病院の敷地内を案内しながら精神科医のオブライエン教授が語った。「まずその人にどのような支援が必要なのか、医療やコミュニケーション、身体感覚の面からのアセスメントを12週間かけて行い、個別支援計画を作ります。日常生活を営む基本的な能力が欠けている人が多く、園芸活動、室内作業、運動、認知行動療法などを行っています」

 入院患者のほとんどは2~3年以内に退院するという。病棟の周囲に高いフェンスが張り巡らされ、監視カメラが常時作動しているのを除けば、日本の知的障害者入所施設によく似た雰囲気だ。

 イギリスには保安の必要性の程度によって高度保安病院、地域保安ユニット、低度保安ユニットの3段階に分かれた治療施設がある。事件を起こした人は責任能力の有無にかかわらず、精神科のケアが必要だと認められると治療施設に収容される。地域保安ユニットであるノースゲート病院には中度保安病棟、低度保安病棟、自閉症専用病棟などがあり、高度保安病院から症状が改善されたとして移ってくる触法の患者たちもいる。

   *

 女性12人が暮らしている建物に案内された。全員が何らかの触法行為をして収容されたという。たかぶった感情を鎮めるための個室(クワイエットルーム)で若い白人女性が座り込んでいた。まゆをしかめてうつむいている。「何か特定のことが引き金になって怒りが爆発する。暴力が悪いという意識はあり、暴れた後で涙を流す。分かっているけれど自分で感情をコントロールできないのです」とスタッフは話す。

 ここでは軟らかいボールなどの器具を使って適切な身体感覚を身につける「センサリー・ダイエット」、髪をきれいに整えたりつめにネイルアートを施したり、菜食で肥満を解消する「セルフ・エスティーム・プログラム」などの心理療法が行われている。虐待を受けたり劣悪な環境で育ってきた障害者に対して、自分に自信を持ち、コミュニケーションや感情のコントロールができる能力を身につけることを目指している。

 発達障害者の中には相手の気持ちに共感することが苦手な人がいる。日本でもそのような人が事件を起こし、警察の取り調べや公判でのとっぴな発言を報道され物議をかもすことがある。「反省していない」「被害者をぼうとくしている」などと糾弾され、厳罰を求める声が高まったりする。

 こうした障害者に対する刑事政策や世論の問題は、ノンフィクション「死刑でいいです」(共同通信社)に詳しいが、共感や反省は苦手でも、法を犯さないスキルは身につけられるのではないか。そのための支援を研究し実践している専門家も多くはないがいる。

 「ノースゲート病院は認知行動療法を中心に自分のやったことを見つめることを重視している」とオブライエン教授は言う。刑罰ではなく治療や教育によって尊厳や自信を身につけ触法のリスクをなくしていく方針は、どのレベルの保安施設も一貫している。

   *

 緑が豊かな敷地内には小さな家もあり、家庭的な環境の中で地域社会へ復帰するための支援を受けている自閉症の人たちがいる。「症状が改善されて地域に戻すときには、スタッフが何度も地域に出向き、受け入れ態勢を綿密に整える」と女性職員はいう。

 イギリスは60年代から大規模入所施設が解体され、障害者は個々を対象にした福祉サービスによって街での自立生活が保障されてきた。重要事件を起こした障害者も例外ではない。法務省の教育・支援プログラムに基づき、6~12人がローテーションを組んで地域社会に戻った触法障害者の生活を見守る。

 触法リスクが低減したと認められてからも、「後見命令」に基づく24時間体制での見守り支援は続く。障害者の人権と社会の安全や安心感を両立させるためのコストなのである。

毎日新聞 2010年4月10日 東京朝刊

琉球新報

2010年04月11日 00時55分24秒 | 障害者の自立
 【八重瀬】八重瀬町内の障害者同士の交流拠点にしようと町は6日、「集いの広場づくり」事業を開始した。町具志頭老人福祉センター内の一室に専用スペース「集いの広場」も開設。当面はパソコン教室の講座を週2回開催し、障害者同士が交流を深めたり、情報交換をする。利用は無料で、町は「利用者が積極的に外出する機会を設けたい。広場もレクリエーションなどで自由に使い、交流に役立ててほしい」としている。
 「集いの広場づくり」は、「障害者同士が気軽に集まる場所がほしい」という当事者からの要望に応じ、実施された。
 肢体に障害のある伊集守弘さん(61)=屋宜原=は事業開始に向け、障害者の立場から町に意見、要望を伝えてきた。「脳卒中のため中途障害者となり、パソコン教室に通いたくても障害を理由に行けない人もいる。自宅に引きこもりがちな人などは居場所を求めている」と伊集さん。「一人では小さな声も集うことで大きくなる。その機会としたい」と期待した。
 町は「生きがい対策事業」として本年度50万円の予算を計上。6日はパソコン教室の開校式も開かれ、利用者約10人のほか、町や町社会福祉協議会の各職員が出席した。同教室は4月いっぱいまで。
 町は今後、陶芸教室やカラオケなども企画したいとしている。問い合わせは八重瀬町社会福祉協議会(電話)098(998)4000。


琉球新報