分娩した馬が、分娩して48時間以上軽度な疝痛が続いているので来院。
この繁殖牝馬、6年前に結腸捻転で開腹手術を受けている。
colopexyもしていて、その後も受胎、分娩しているが疝痛はなかった、とのこと。
直腸検査すると、盲腸が異常な膨満、腸紐も緊張している。
軟らかい便とガスは抜けてきているが、開腹手術した方が良さそうだ。
ー
6年前も私が執刀しているので、また私がやることにする。
開腹したら、盲腸がひどく気脹していた。
ガスを抜く。
盲腸尖がcolopexy部近くに癒着していたので、これは切って剥がす。
colopexyは維持されていた。
固定部が伸びてきているし、固定範囲は短くなってきているかもしれない。
骨盤曲側が右へ変位していた。
引っ張り出すと、
骨盤曲近くの腸間膜が広い。
これは結腸捻転や変位の要因になることがある。
6年前はこうではなかったと思うので、腹側結腸が固定されていることで背側結腸の重みで腸間膜が伸びてきたのかもしれない。
どうしようか考えたが、腸間膜を縫い縮めてもうまく行かないことは経験済み。
温存することにした。
他に、脾臓の腹側部も腹壁に癒着していた。これも温存する。
6年間この状態で問題なく生きてこられたのだ。
今回はたまたま分娩(腹腔内が突然空虚になる)を機会に、盲腸のガスを出せなくなってしまったのだろう。
右腹側結腸(盲腸の内容やガスが次に流れていくべき部位)も膨満しているわけではなかった。
ー
after service は和製英語。
after-sale service とは言うらしい。
今回は強いて言うなら、colopexy のrepair service か maintenance service かな。
////////////
シメ。
スズメやカラ類よりちょっと大きいのを良いことに、エサ台を独占しようとする。
渡りでいなくなるか?
居座るのかな?