牛の骨折内固定の講習で話したことのひとつ。
骨折をプレートとスクリューで固定すると、しっかり固定できているように見える。
しかし、スクリューはプレートの孔に刺し込まれているだけで、お互いの角度は固定されていない。
ガシャガシャ揺れる。
スクリューはプレートを骨に押し付けることで固定を作り出している。
このようにガシャガシャ揺れると、少しずつ浮き上がって、さらに固定力がなくなってしまう。
だから、遊びがないように、プレートは骨に完全に沿っていた方が良いし、
スクリューは遊びなくプレートを骨に押し付けていることが望ましい。
もうひとつは、骨折端どうしがしっかり密着していることが必要だ。
隙間があいている骨折部をささえる力はDCPにはない。
だから、compression をかけて骨折部を圧迫するのだ。
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ただ、子牛の骨折では4.5mmスクリューとDCPの固定力は十分に能力を発揮する。
LCPとLHSを使わなければならない症例はほとんどない。
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獣医学科へ入学したら、1年生のときから動物とその診療に触れる機会をもてるようにしてやってほしい。
馬に乗る機会も、授業の中でつくってやってほしい。
でないと、せっかく獣医学科へ入学しても、
高校の延長のような教養課程と、
どういう風に役に立つのかわからない基礎獣医学の講義と試験の連続で、
獣医科学生は夢や意欲を失ってしまう。
私は学生時代に馬に乗る機会があって、それも大動物臨床をやっている先生に馬乗りを教わることができて幸せだった。
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オラの小樽。