恒例の全国公営競馬獣医師協会の研修第一日目。
去勢を頼まれていたので、短い講義の後、プロポフォールによる全身麻酔とHenderson式去勢を観ていただく。
もちろん数名の人は術者、麻酔医としてやってもらう。
今年は、例年ほどの人数ではなかったので、見やすいし参加し易かっただろうと思う。
講義でも話したのだが、馬の去勢を立位でやるなら手技的には開放式去勢で行うことになる。
陰嚢を大きく切開しておかないと血液が溜まりがちなので、傷は必然的に大きくなる。
総鞘膜も切開するので、出血も多いし、疼痛も大きい。
鼠径輪は開いたまま残されるので、腸管脱出の危険が付きまとう。
腸管脱出したら、近くに開腹手術できる施設があってもその馬を助けるのは簡単ではない。
立位で開放式去勢をするなら、そのリスクについて説明しておくべきだ。
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午後は、
腕節のchip fractureの関節鏡手術の予後に影響する因子についての講義。
日本でもDJD変形性関節症、あるいはOA骨関節炎の概念が馬関係者に普及されるべきだ。
腸管吻合のデモと練習。
骨折内固定のデモと練習。
前頭洞BoneFlapの練習。
ほか、何やったっけ・・・・・
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きょうも何頭も解剖した。
生死の狭間、life and death、分けるのは獣医師ではないなと思う。
ただ、手伝えることがあるときには、失敗しないで自分の役割を果たしたい。