畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載314「カエルの歌が」(その1)

2024-05-28 04:29:28 | 
 先年手放した国道沿いの畑があった時代は、大きな温室を雪消えと共に作った。

 苗の育成が多忙になると、ハウスの中に照明を付けて夜間仕事でした。

      カエルの歌が(その1)

 田植えも順調に進みほぼ田植えは終わったかに見える田んぼ。夕暮れと共にカエルたちの大合唱が響く、今日この頃の農村風景。鳴いているのは「土ガエル」か「アマガエル」か。今は畑仕事の規模も縮小し、ハウスの中で「夜なべ仕事」をする必要もなくなった。
 百種類にも及ぶ野菜作りを、苗作り、種蒔きからすべてを自力でしたかった時代がしばらく続いていた頃だ。種をまいた野菜たちが電熱シートの上で一斉に芽吹き、双葉から本葉が出るころに忙しさもピークに近づく。
 日中の畑仕事、植え畝つくりなどに力を振り絞り、お定まりの晩酌をすると朝早くから働いた「つけ」が一気に体を襲い、テーブルで転寝をする始末。
 ふと眼ざめ、これではならじと、家から百メートルほどの距離に位置する簡易ビニールハウスに重い足を運ぶこととなる。苗を連結ポットから丸ポットに植え替えなければならなくなるのだ。時はカエルたちの恋の真っ最中。メスを呼び寄せるためか、やたら大きな鳴き声を交わしている。
        (続く)

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