祈りの実現するもう一つの条件は、「なくてならぬもの」が実際に「なくてならぬもの」である必要があり、さらに「摑み」を放して人のために「愛行」に専心する心境になる必要があるのである。
要点を上げます。
・吾々が祈りを実現する上に必要な、もう一つの条件は、真に自分が求めているもの、なくてならぬものというものが、実際に「なくてならぬもの」であることを必要とするのである。
・それとともに求むるに先立ちて与えなければならないということである。「摑んでいる」ものを心から「放して」他の人のために自分の問題を忘れてつくしてやっている中に、自ら事件が好転して、自分が以前求めていたもっとも自分に好適な職業に転ずることができたのであった。
(祈りの科学 谷口雅春)
【吾々が祈りを実現する上に必要な、もう一つの条件は、真に自分が求めているもの、なくてならぬものというものが、実際に「なくてならぬもの」であることを必要とするのである。それとともに求むるに先立ちて与えなければならないということである。先の法律家の実例に於いても彼が自分の事件を心に「摑んでいる」限りはその事件は好転しなかったが、それを心から「放して」、更に他の人のために愛行を行おうとして自分の問題を忘れてその人のためにつくしてやっている中に、自ら事件が好転して、自分がかねがね求めていたもっとも自分に好適な職業に転ずることができたのであった。】