ホルムスは宇宙というものの本質について
先ず説明している。
次に彼は人間は真理を知ることによって
宇宙の主人公と成れるというのである。
・吾等は全包容的な「心」の宇宙の真只中に生活しているのである。
・それは、到るところに愛と美の形式に於いても顕われているが、又畏るべき地震や暴風の力となっても現われているのである。
・神は凡てのものの神であって、彼の意志を離れて、この大宇宙に展開をつづけて行く何ものもない。
・自然界の大激変なしには、この驚くべき変化の力を備えた客観世界は存在することは出来なかったのである。
・しかも人は此の自然界の真只中にいながらも、何者も恐るる必要はないのである。
・何故なら彼は霊的理解の翼に打ち乗って翺翔(こうしょう)することが出来るからである。
・彼は自己の魂の支配者となることによって、あらゆる危険からのがれることが出来るからである。
・彼は自己の行く道を指示する魂のより高き直覚に依憑して、選択を決定せねばならない。
(心と運命 谷口雅春)
【吾等は全包容的な「心」の宇宙の真只中に生活しているのである。此の全宇宙を包容している「宇宙の心」は眼には見えないが自然界の微妙な叡智となって一切所に充ち満ちているのである。又それは、到るところに愛と美の形式に於いても顕われているが、又畏るべき地震や暴風の力となっても現われているのである・・・彼等は今明らかにこれを知るのである。何故なら、神は凡てのものの神であって、彼の意志を離れて、この大宇宙に展開をつづけて行く何ものもないからである。「空間」と云う大海原に宇宙を浮かべたのも彼である。そしてまた「宇宙」と云う無限の競争路を通じて、十万の恒星に駈けくらべせしめたのも彼である。自然界の大激変なしには、この驚くべき変化の力を備えた客観世界は存在することは出来なかったのである。
しかも人は此の自然界の真只中にいながらも、何者も恐るる必要はないのである。何故なら彼は霊的理解の翼に打ち乗って翺翔(こうしょう)することが出来るからである。彼は世界の移りかわる波濤の上を歩む事が出来るからである。彼は奔流にも焔にも、溺れず傷つかずに進むことが出来るからである。彼は自己の魂の支配者となることによって、あらゆる危険からのがれることが出来るからである。彼は選択するだけでそれが可能となる。彼は自己の行く道を指示する魂のより高き直覚に依憑して、選択を決定せねばならない。そしてまた自己にまで具体化されることを希(こいねが)うところのその「善」を選択すべき心の守護神に信頼して、その選択を決定しなければならない。】