「自然界に於けるあらゆる「生きもの」は霊魂を有つ」
と書かれているが、
実はその視えない「霊魂」こそが実在である。
それは簡単にいうと、
現象世界は「視えない霊魂」(実相)であるということである。
(心と運命 谷口雅春)
【吾々はここに自然界に於けるあらゆる「生きもの」は霊魂を有つと云う充分の証明を得たのである。吾人は樹木に於いても、霊魂こそその「本体実在」であり、「生命原理」であり、「想念の形式」であり、内に潜んで樹木の観念として作用しながら、樹木としてその相をあらわすところの精髄であると云うことをはばかりなく言い得ると思う。樹木の霊魂、百合の霊魂、鳥の霊魂、人間の霊魂などとはそれに内在して各事物をその選択せる形に顕わしているところの本体・・・「心」・・・なのである。霊魂は「普遍霊」の固体化したものであり、全包容的「宇宙霊」の性質を分ちもつものである。それは生命の本体であり、吾々が実在と呼ぶところのものである。それを吾々が「渾一なるもの」「全身なるもの」として言おうとする時、吾等はそれを「絶対実在」又は「永遠実在」と呼ぶのである。それはその本質に於いて永遠であり、決して悠久に変化」せざるものである。それは恒に「今ある事物」である。】