今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

映画監督で俳優の伊丹十三が映画『ミンボーの女』に反撥した暴力団員に襲われ重傷を負った日。

2006-05-22 | 歴史
1992(平成4)年5月22月 、映画監督で俳優の伊丹十三が東京・世田谷区の自宅前で映画『ミンボーの女』に反撥した暴力団員に襲われ、顔に重傷を負った。
伊丹十三は、1933(昭和8)年、東宝の著名映画監督だった伊丹万作の子として生まれ、デザイナーなどを経て、1960(昭和35)年、大映東京に入社、永田雅一社長から「伊丹一三」という芸名を受けて俳優としてデビュー。以後、脇役の貴重な存在として活躍するが翌年大映退社。1963(昭和38)年「北京の55日」、1965(昭和40)年「ロード・ジム」と外国映画にも出演し注目されたほか、1962(昭和37)年からは雑誌「洋酒天国」「婦人画報」などにエッセイも発表し活躍の場を広げていった。その後、芸名を伊丹十三に改名、役者としても充実した存在感を示し、1983年(昭和58)には映画「家族ゲーム」「細雪」でキネマ旬報賞助演男優賞を受賞した。その一方、持ち前の多芸多才ぶりを発揮し、前述のエッセイとともに翻訳なども手がけるなど文筆活動でも異才を発揮したが、1984(昭和59)年には、自作脚本で、映画「お葬式」を監督・プロデュース。この映画の奇抜なタイトル「お葬式」に驚いた人が多いが、この映画は、最終的に10億円を越す配給収入をもたらしたという。映画化のきっかけは、前年の1983(昭和58)年9月に妻で女優の宮本信子の父親が亡くなり、伊丹が葬儀を取り仕切ったことにあった。そのとき、臨終から火葬に至るまでの全てが「そのまま映画だ」と思った伊丹は正月休みに1週間でシナリオを仕上げたという。この映画のヒット以降、俳優としてだけでなく多彩な人であった伊丹は色々な分野での活動から、映画監督の道を突き進むことになる。妻の宮本信子をヒロインに食欲と性欲の未分化な人びとを喜劇的に描いた『タンポポ』、国税局査察部、通称「マルサ」に対する徹底した取材を元にした『マルサの女』、ヤクザの民事介入暴力と戦う女弁護士を描いた『「ミンボーの女』などを製作、名監督・伊丹万作ゆずりの才能を発揮した。「日本映画を成功させるためには、ある程度その映画が社会現象化することが必要」と葬儀の後も、ラーメン、脱税、ヤクザ対策など、ユニークだが、庶民感覚に通じる身近なテーマーを次々に取り上げて観客を動員したが、反面、社会と鋭く対決した映画作りのせいで、暴力団対策法が施行された1992(平成4)年に「ミンボーの女」を発表。その公開直後、自宅近くで刃物を持った5人組に襲撃され、顔などに全治3ヶ月の重傷を負ったが、5月30日、伊丹さんは「映画は、自分の信条に従って作った。後悔はしていない」と宣言。 宣伝映像では、監督が入れ墨メイクを背中に施して登場したという。そして、同年12月には容疑者の暴力団員も5人が逮捕され有罪判決となった。また、翌年の復帰作「大病人」でも、反発勢力から公開劇場の上映スクリーンを切り裂かれるなど次々とトラブルに見舞われた伊丹は、1997(平成9)年12月20日事務所があるマンションから飛び降り自殺を図り、死去(64歳)しているが、いまだに、その自殺は、自殺をしたのではなく、殺されたのではないかとの「なぞ」につつまれたままである。なんでも、飛び下り自殺した翌日の21日、事務所から数通の遺書が発見され、22日発売の写真週刊誌「フラッシュ」に掲載される女性関係の記事を否定し、「死をもって潔白を証明する」というマスコミあてのメッセージが書かれていたという。「フラッシュ」の記事は「目撃撮!伊丹十三監督が援助交際!?26歳のOLとのデート現場」がの見出しで三頁に及んでいるという。私は、週刊誌などが書いていることを余り信用していないので、読まないし、詳しくは知らないが、あの伊丹十三が、単なる女性関係との疑惑を週刊誌に書かれたという理由ぐらいで自殺したなどとは思われないので、やはり、他殺の方が可能性が濃いように思っている。暴力団にとっては憎き人だろうからね~。それにしても、この頃のマスコミは、人の批判はしても、やってることは、程度が低いね。庶民にとっては、今の時点の情報は、新聞やTV,好きじゃないが週刊誌などで知るより手段がないので、いい加減な情報を流されると困るのだが、いつも、事件が起こってから、たいそうに、人のプライバシーなども関係なく色々詮索しているが、もう少し、そのような問題が起こる前に、ジャーナリストの使命として、将来予測される問題等を掘り下げ、そのためになにをすべきかといったテーマーなどに取り組んでもらえないものかね~。最も、出来てしまった結果だけを報道している方が、ただ聞いたことを報道するだけでよく、たいした努力をする必要もないし、楽だろうけど・・・。時には、ペンが人をキズつける暴力にもなりかねないことを肝に銘じてほしいものだ。
(画像は、DVD,映画の「ミンボーの女 」伊丹十三監督作品。製作 : 1992年)
参考:
ミンボーの女 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%A5%B3
ミンボーの女 - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD27662/index.html?flash=1
民事介入暴力 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%BA%8B%E4%BB%8B%E5%85%A5%E6%9A%B4%E5%8A%9B
暴力団ミニ講座その22民事介入暴力
http://www.web-sanin.co.jp/gov/boutsui/mini22.htm
伊丹十三監督の死とメディア
http://www1.doshisha.ac.jp/~kasano/FEATURES/ITAMI/itami-asano.html
伊丹十三監督が自殺
http://www.sankei.com/mov/db/97/1221itmjz.html
暴力団には負けへんで!/財団法人大阪府暴力追放推進センター
http://mic.e-osaka.ne.jp/boutsui/index.html


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
伊丹十三監督 (きっちん)
2006-05-26 22:14:45
こんばんは。

丁度今日伊丹十三監督の「たんぽぽ」のDVDを借りてきたところです。

確かに自殺は衝撃的でした。

もっともっと良い映画を撮って欲しかったから、残念です。
返信する
伊丹十三 (よーさん)
2006-05-29 06:19:43
きっちんさん、

ブログへの書き込みありがとう!

伊丹十三監督の死・・

私は、今でも自殺とは思っていません・・・

惜しい監督がなくなり残念です。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。