今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

鰤(ぶり)の日

2006-12-20 | 記念日
今日(12月20日)は「鰤(ぶり)の日」。
FM長野の番組の中で提唱したことによるそうだ。
12月(師走)は「鰤」が魚篇に師と書くことから。20日は「ぶ(2)り(0)」の語呂合せだという。私は、今日の日が、FM長野の番組の中で「鰤の日」として、提唱されたと聞いて、正直その理由がよくわからなかった。海に面していない山ばかりの信州で、何故「ブリ(鰤)」が、話題になっているのか?。
私は、現役時代仕事で、年に2~3回は信州の松本を中心に、あちこちの地域へ出かけていたが、夜は温泉に使って地元の産物を肴に酒を飲むのが楽しみだったが、信州で、ブリなど食べた事がなかった。一度、炉端焼の店で、イカの焼いたのを食べて、食あたりかなんかで下痢をし、地元の病院で診てもらったら、何を勘違いしたか、明確な理由も明かされないまま、2日間も入院させられて、仕事で出張しながら、全く仕事をしないまま帰ってきたことがある。仕事の方は、数人のチームでやっていたので、私が入院中に他のメンバーがやってくれたので、ことなきをえたが、他のメンバーに聞いても何故私が入院させられたかははっきりとわからないままであった。当時どこかで赤痢が流行ったと聞いた事があるので、恐らく、赤痢とでも勘違いしたのだろうと思うが、2日目には下痢も治り、ピンピンしているのにそのまま入院させられた事を非常に腹立たしく思ったが、仕事の相手先にその会社の嘱託医をしている人の病院を紹介してもらったので、我慢していた。恐らく、誤診だろうと今でも思っている。ただ、用心のために入院させられてしまったのだろう。最初から、本題とは離れた話になってしまったが、信州にはいろいろ楽しい思い出やいい思い出が多く有るのに、たった一つ、山の中の信州の炉端焼屋で、海のものものなどを食べた事だけが今でも後悔していることなのである。しかし、今日の「鰤の日」のことを、いろいろと調べていて、信州と鰤の関係が分かった。では、本題に入るが、そのことは以下、書いてあることを読んでもらえば分かるだろう。
ブリ(鰤、学名 Seriola quinqueradiata )は、スズキ目 アジ科 ブリ属の魚。成魚は、全長 1.5 m、体重は最大で 15 kg ほど。体に背骨に並行する形で黄色い線があるのが特徴。日本からハワイ沿岸までの太平洋北西部および日本海の水深 100 m までの大洋に生息する。温帯域の回遊魚で、日本付近で漁獲されるものは、幼魚は春から夏に日本列島を北上し、初冬から春に南下する。
「ぶりおこし」と言う言葉がある。意味は、11月下旬から12月中旬にかけての富山湾沿岸に生ずる暴風雨で、その時に伴う雷鳴のことをいう。これが鳴ると、ブリ(鰤)がとれはじめるという。それで、雷鳴の伴うこの荒れ模様を「ぶりおこし(鰤起こし)」というのだそうである。
ブリは稚魚から成魚までの魚の成長につれて、異なる名前で呼ばれる出世魚の代表的なものである。江戸時代までは、武士や学者などは、元服の際や、出世に伴って名前を変える習慣があった。出世魚という呼び方は、「成長に伴って出世するように名前が変わる魚」として、これになぞらえたものである。縁起のよい魚として扱われ、めでたい席や門出を祝う席などの料理として好んで使われる。ブリのほかよく知られているものにスズキや、ボラなどがある。
関東では、ワカシ・ワカナゴ → イナダ → ワラサ → ブリ 。関西では、ワカナ・ツバス → ハマチ → メジロ(イナダ) → ブリ となるが、この呼び名は地方によって違うので実際には、100近い地方名があるという。魚屋や料理店では、養殖物であれば大きさに関わらずハマチ(魬)と呼び、一方、天然物をブリと呼んで区別している場合もあるという。
寒ブリといって冬(12月~2月)、この頃に一番たくさん採れ、卵を生むすぐ前の大きさ1m、重さ7~11kgくらいのものが最も美味しいとされているそうだ。
寒ブリは、脂が乗っており刺身や照り焼きなどにして喰べるが、また、ブリのアラを大根とともに煮付けたブリ大根や、表面を火で炙ったブリのたたきもある。
貝原益軒が「脂多き魚なり、脂の上を略す」と語ったということから、ブラ→ブリと呼ばれるようになったといわれている。又、火にあぶって調理する方法が一番美味しく食べることが出来ると言うことから「焙り=あぶり」が名前の由来に成ったという説もあるようだ。それに、「ブリ」は、まさに師走が旬なので「師」を採って「鰤」と書くが、漢字「鰤」には、老魚の意味があり、「老魚=年振りたる魚」から"ふり"が"ぶり"に変化したという説もあるという。
このぶり、東の横綱・さけ(鮭)に対して、西の横綱と呼ばれ、日本を二分する魚の食生活圏を形成している。昔、大晦日(おおみそか)は「お年取り」とよばれ、この日に食べる魚を「年取り魚」と言った。先の東日本では「年取り魚」はサケ(鮭)を食べるが、西日本ではブリ(鰤)を食べる。また、正月のお説料理にも使われる。
日本列島は南北に3000キロメートルにもわたっているばかりか、東西の経度差は三一度におよび、時差が二時間四分にも達する大国である。このような日本列島のなかで最も幅が広いのが中部地方である。長野県・信濃国は中部地方南北に212キロメートルにもわたり、存在している。
日本列島を地質構造上、東日本と西日本に分たっているのが、フォッサ・マグナ(大地溝帯)であり、ここは第三紀まで海溝であったが、その後陸化して筑摩山地となり、そこには八ケ岳をはじめ富士火山帯に属する火山が噴出している。このフォッサ・マグナを境にして、日本の民俗文化は東西に分たれているのだという。
詳しくは、以下参考の「鰤のきた道 越中・飛騨・信州へと続く街道」をみられると良いが、このフォッサマグナを境にして、「鮭文化圏」と「鰤文化圏」に分けることが出来るそうだ。
この「鰤文化」の東端が中南信(中信地方南信地方)だそうである。いろいろな食文化などに違いが見られるようだが、東西文化圏の接点を示す最も顕著なものが、年取り魚としての鮭と鰤の文化圏だという。この地方で、年取り魚として鰤を用いるようになったのは、中世の末、戦国時代のことらしい。京・大坂あたりの上方で、年取りのハレの食として北陸地方産の寒鰤を用いる風習が東漸して、信州の松本・木曽福島・諏訪・飯田あたりまで定着するようになったのは、江戸中期からだそうである。
信州の東北信(長野県の北信地方東信地方)は鮭の国「鮭文化圏」に属しているそして、松本平では肥沃な大地を潤す流域で鮭が獲れたにもかかわらず、年取りや正月に鰤を食べる、いわゆる「鰤文化圏」に属しているのはなぜであろうか?。
いろいろなルートが有るようではあるが、越中富山で取れた鰤は飛騨・高山までの「越中鰤」から、今度は「飛騨鰤」と呼び名を変えて、信州松本へ旅立つ。安房トンネルが開通するずっと昔のことである。鰤は高山や野麦のボッカ(歩荷)に背負われ、おおよそ17日目に信州松本へ到着したそうだ。勿論、いくら寒い地方の冬の時期であるからと言っても、生のものをそのままは運べないであろう。冷蔵設備のない時代でも、「新巻鮭」のように、塩鰤にすれば、日本海でとれた魚を遠路はるばる山国まで運ぶことが出来た。これが古くから鰤が信州で年越し魚として珍重された理由のようだ。当然、大変な苦労をして、運んでくるのだから、高価なものだった。 なんでも越中富山の浜値では鰤は米一斗で買えたものが、信州では米一俵にまで跳ね上がったという。さもあらん。今では、関西でも正月用には、「新巻鮭」を使う人の方が増えているのではないか。しかし、現代では、流通も発達し、脂ののった寒ブリを刺身や寿司で食べるには、今は最高の時期だね~。
今では、ぶりの年間出荷量は、養殖ものと天然ものの比率は2:1と、養殖ものの方が多いようだ。ぶりは成長段階(養殖か天然)、季節や年齢によってその成分に差があるそうだが、どちらかというと養殖の方が栄養価が高いのだとか。
何時かのTVの番組でも言っていたが、鰤の不飽和脂肪酸は血液中のコレステロールや中性脂肪を低下させ、動脈硬化の予防に効果があるそうだ。また、コレステロールの代謝促進や肝臓強化に優れた効果を発揮することで話題のタウリンが豊富。なかでも血合い部分には肉の3倍も含まれているとか。私のような者には一番良い食べ物のようだ。今の美味しい時期に確りと食べておこう。
(画像はブリの切り身)
参考:
ブリ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA
【ぶりおこし】
http://www.cap.or.jp/toyama_ben/a/a012.html
フォッサマグナ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8A
長野県- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E9%87%8E%E7%9C%8C
貝原益軒 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%9D%E5%8E%9F%E7%9B%8A%E8%BB%92
貝原益軒アーカイブ
http://www.lib.nakamura-u.ac.jp/kaibara/
ブリ・ぶり(鰤) / 旬マガ 旬の食材図鑑
http://www.shunmaga.jp/zukan/gyokairui/buri/buri.htm
鰤のきた道 越中・飛騨・信州へと続く街道・ぶりのきたみち市川健夫/監修・松本市立博物館/編
http://www.avis.ne.jp/~emu/syosai56.htm#pagetop
飛騨ぶりのみち
http://homepage3.nifty.com/shokubun/hidaburiroad.html
二村一夫『食の自分史』(22)お年取り料理《二村一夫著作集》書き下ろし連載
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/foodandme22.html
不飽和脂肪酸 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E9%A3%BD%E5%92%8C%E8%84%82%E8%82%AA%E9%85%B8
季節のたべもの [koyomi365]ぶり
http://bt.jmam.co.jp/koyomi/life_food/200501f.shtml

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2 コメント

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ぶり大根 (Linda)
2006-12-20 10:33:28
よーさん、お早うさんです。
子供の頃鰤の照り焼きが好きでしたが、今は鰤大根のホウが好きになっています。実をせせりながらチビチビやると旨いなーと思います。
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血身 (よーさん)
2006-12-21 09:05:19
Lindaさん、私には鰤は良い食べ物のようです。
照り焼きなど好きですが、近くのスーパーのブリは血身が多い。血身の方が栄養価も高く、好きな人は、身より美味しいというが、根があまり肴好きでないものだから、どんな肴でも煮魚や焼魚の血身はは、食べれないのですよ。そのくせ、刺身は食べるのにね。
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