今日のことあれこれと・・・

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風邪の日

2006-01-09 | 記念日
今日(1月9日)は、「風邪の日」。
1795(寛政7)年、横綱・谷風梶之介が(たにかぜ かじのすけ)流感であっけなくこの世を去った。このことから、インフルエンザのことを「谷風」と呼ぶようになった。
インフルエンザは紀元前の時代からすでにあったといわている。また、インフルエンザは突如流行し、短期間のうちに広範囲で猛威をふるい数ヶ月で終息することや、大流行が同じ時期に周期的に発生することから、中世イタリアの占星術師たちは「星の影響(Influentiacoeli)」と考え、この感染症を「Influenza(インフルエンザ)」と呼んだ。18世紀の英国での流行時にこの名が使われ、その後世界に広まったそうだ。
日本でも、古くは平安時代の【増鏡(ますかがみ)」に、「しはぶき(咳)やみはして人多くうせたまふ」とあり、”しはぶきやみ”とはひどいせきのことで、現在のインフルエンザの流行をうかがわせる記録がある。それが江戸時代の半ばになると、悪性の風邪がはやるたびに、「稲葉風」や「お駒風」、「琉球風」などと流行によって世相を反映したさまざまな愛称をつけて呼ぶようになり、「谷風」のように、相撲取りの名前がついたこともあった。
ここに出てくる相撲取りの「谷風」とは、寛延3年8月8日~寛政7年1月9日(新暦1750年9月8日~ 1795年2月27日)の大相撲の力士・2代目谷風梶之助((たにかぜ かじのすけ) ことである。因みに、初代谷風梶之助(たにかぜ かじのすけ。1694=元禄7年~ 1736=元文元年)は、最高位は大関で、本名、鈴木善十郎。幼くして父を失った後、17歳で江戸大相撲に入る。讃岐高松藩主松平家のお抱え力士であったため、「讃州相撲」と呼ばれた。全盛期には9年間無敗という成績を残したそうだ。
2代目谷風梶之助の本名は金子与四郎。宮城郡霞目村(仙台市)生まれ。1769(明和6)年、19歳で江戸へ出て、関ノ戸(2代・伊勢ノ海)に入門。1774(安永3)年に前頭筆頭、翌年に小結。その翌年には関脇に昇進し、谷風梶之助を襲名。1781年、大関に昇進。1789(寛政元年11月)年、将軍家観戦の上覧相撲に際して、吉田司家19代追風より、小野川とともに横綱を免許された。明石志賀之助(架空の人物)を初代横綱とすれば第4代横綱だが、吉田家免許の横綱としては谷風が第1代だそうで、この時が実質の横綱制度の発祥とする見方が、現在では定説となっているようである。また同じ上覧で将軍家より弓を賜り、これを手に土俵上で舞ってみせたのが現在の弓取式の始まりともされる。
幕内44場所で、258勝14敗36分、63連勝を記録した(止めたのは小野川)。のち昭和の時代に双葉山が69連勝を達成するまで、約150年にわたって記録保持者であり続けた。7場所連続無敗の記録も2回ある。身長6尺2寸5分(≒189cm)、体重43貫(約161kg)というあんこ型の巨人。容貌・人格共に温和で人望を集め、小野川との取組が評判であったそうだ。仙台伊達家のお抱え力士。1795(寛政7)年1月9日(新暦2月27日)、はやり風邪(インフルエンザ)に罹り、現役中に逝去(45歳)。このときの流行り風邪を「谷風」と呼んだ。しかし、谷風が天明 4年頃に「土俵上で儂を倒すのは無理。儂が横になっているのを見たければ風邪に罹った時に来い」と豪語した時に流行った風邪が「タニカゼ」と称されていたもので、横綱・谷風の死因となった当時のはやり風邪は、正しくは、「御猪狩風」と呼ばれていたものだが、後に「タニカゼ」と混同されるようになった。兎に角こんな体力のある凄いお相撲さんでも、病気には勝てない時があり、そこで悪性のはやり風邪(インフルエンザ)のことを「風」にひっかけて「谷風」と呼ぶようになった。「無敵の風邪」という意味だろうね。そして、この谷風の命日が「風邪の日」となった。
20世紀にもたびたび世界的流行があり、なかでも最も有名な流行はスペイン風邪(1918年)で、世界で6億人が感染し、2500万人の死者が出たといわれている。その後もアジアかぜ(1957年)、香港かぜ(1968年)、ソ連かぜ(1977年)といった大流行があり、インフルエンザは今なお恐い感染症のひとつである。それに、近く「鳥インフルエンザ」が流行するかもという何やら怖い話も出ているが、この「鳥インフルエンザ」のことは、別として、普通の風邪とインフルエンザは症状が似ているのでよく混同されるが、インフルエンザは、ウィルスの種類が異なり、高熱がでるだけでなく、場合によっては重症化、合併症をも引き起こす恐れのある感染症である。 そのインフルエンザ対策のためにまず、インフルエンザと普通の風邪との違いを正しく認識することが大切だといわれている。
通常の風邪(感冒)の場合は概して鼻水や鼻づまりなどが先行するなど、鼻やのどに症状が現れるのに対し、インフルエンザは急に38~40度の高熱がでるのが特徴で、又、関節や筋肉の痛みを伴う全身症状があるかどうかだそうだ。健康な人もインフルエンザにかかると本人が苦しい思いをするだけでなく、ウイルスをまき散らして周囲の人に感染する原因にもなるので、十分に、予防したいものだね。兎に角、風邪にしてもインフルエンザにしても、「手洗い・うがい」が基本。外から家に帰った時には必ず実行しようよね。それと、インフルエンザの予防注射はしておいた方が良いのだろうね。勿論、我が家は、夫婦揃ってしておいたよ。それと、今冬のインフルエンザ総合対策について/平成17年度(厚生労働省)などは、目を通しておいた方が良いかも・・・。
(画像は、「東西土俵入りの図」勝川春章 筆。相撲絵シリーズ切手第2集・1978.9.9発行。土俵上の谷風(西方=左と小野川 )
参考
谷風梶之助 (2代) ( Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E9%A2%A8%E6%A2%B6%E4%B9%8B%E5%8A%A9_(2%E4%BB%A3)
大相撲 記録の玉手箱]
http://www.fsinet.or.jp/~sumo/sumo.htm
お相撲さんば
http://van-van-van.com/
厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/index.html
インフルエンザ総合対策(日本医師会ホームページ)
http://www.med.or.jp/influenza/index.html
 勝川春章 かつかわしゅんしょう
http://www.tabiken.com/history/doc/D/D183L200.HTM

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