今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

法の日

2007-10-01 | 記念日
今日(10月1日)は、「法の日」
最高裁判所検察庁日本弁護士連合会(日弁連)の進言により法務省が1960(昭和35)年の今日(10月1日)制定。
1965(昭和40)年、9月13日から20日までワシントンで開催された「法による世界平和第2回世界会議」で、9月13日を「世界の法の日」とすることが宣言された。
1961(昭和36)年、東京で開催された「法による世界平和に関するアジア会議」で「世界の法の日」の制定が提唱され、2年後の1963(昭和38)年アテネで開かれた「法による世界平和第1回世界会議」で可決され、第2回世界会議で「何人も正式な法律以外に支配されることはないという『法の支配』を国際間で徹底させることで世界平和を確立しよう」(国際間に法の支配を徹底させる)という宣言が採択された。このことは、前の9月13日「世界の法の日」で書いた。この日とは別に、日本では1960(昭和35)年から10月1日を「法の日」としている。
ところで、毎回、衆議院議員総選挙が行われる際に、最高裁判所裁判官国民審査が行われているが、皆さんも、この人達の投票には戸惑っている人が多いのではないか?。全然畑違いのこの人達について、広報紙などに書いてある経歴を見ても、誰を選んでよいか判断できず、白紙投票したり、投票せずに済ませたりしている人が多いように思うのだが・・・。しかし、この最高裁判所裁判官国民審査は非常に重要なことでもあるんだよね。そこで、この日を機会に、「法の日」について考えてみてはどうだろうか・・・。
「法の日」は、1928(昭和3年)10月1日に、陪審法が施行されたことによって,翌年から10月1日を「司法記念日」と定められたことに由来している。法務省では、民法刑法などの基本法や司法制度等を所管する立場から、を尊重し、法によって基本的権利を擁護し、法によって社会秩序を確立する精神を高めることを目的として定められた日であり、国民に法を尊重することの大切さについて理解を深めてもらうため、最高裁判所,最高検察庁,日本弁護士連合会とともに,10月1日からの1週間を「法の日」週間として、全国各地で、新聞やテレビ等による広報、講演会の開催、法務行政相談所や無料法律相談所の開設など、種々活発な啓発活動を実施しているようだ。 (第48回「法の日」週間における裁判員制度集中広報の実施について参照)
1928(昭和3)年10月1日施行(公布は、1923〔大正12〕年4月18日で、一部条文は先行して1927年〔昭和2年〕6月1日)された陪審法(ばいしんほう、大正12年4月18日法律第50号)は刑事事件について一般市民から選ばれた陪審員が評議をつける陪審制を定めた法律であり、現在アメリカやイギリスなどで運用されている。
この時の日本の陪審制では、法定刑が死刑又は無期懲役になる事件に限定しており、当事者が陪審制によるかどうか選択できた。法施行後、この法律によって484件が陪審で裁かれ、内81件に無罪判決が出たそうだ。
1943(昭和18)年4月1日以降は「陪審法ノ停止ニ関スル法律」(昭和18年法律第88号)により、その施行が停止された。当該停止法の附則第3項には「陪審法ハ今次ノ戦争終了後再施行スルモノトシ其ノ期日ハ各条ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム」との規定があるが、1945(昭和20)年に戦争が終わっても再開されないまま、今日に至っていたが、2004(平成16)年5月21日、「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」が成立し、5月28日に公布された。この結果、5年後の、2009(平成21)年5月までの間にこの法律に基づく”裁判員制度”がスタートすることになった。この”裁判員制度”は、いわば、施行が停止されていた「陪審法」に代わるものであり、国民から無作為に選ばれた裁判員が、殺人、傷害致死などの重大事件の刑事裁判で裁判官と一緒に裁判をするという制度である。この制度の導入により、国民の感覚が裁判の内容に反映されることになり、国民の司法への参加が大きく進むことになるだろうが、そのためには、国民の支持と協力が必要であり、「法の日」の制定も、国民に、この裁判員制度の理解を深めるために設定されたと言ってよいだろう。もう今年は2007(平成19)年、施行日が近づいてきた。好むと好まざるとに係わらず、アメリカなどの裁判の陪審員と同じ様に裁判員に任命され、刑事裁判に参加しなくてはならなくなるのである。
以前の陪審法のもとでの陪審審理の実施状況はあまり芳しくなく、被告人側の陪審裁判の辞退が相次ぐなど、いろいろ、問題があったようである。新しい”裁判員制度”は、中身もl改善されているが、実際に導入されれば、又、いろいろな問題が起こるかもしれない。
先ずは以下に記載のHPを読んだ上、裁判員制度について、詳しく知りたい人は「最高裁判所の「裁判員制度 | 資料集」などを見て勉強しておくとよいだろう。裁判なんて、難しいことは知らないとは言ってはいられない。法が施行されれば、早速、あなた自身が裁判員候補者に選ばれ、地方裁判所からの「呼出状」が送られて来るかもしれないよ・・・。
法の日を迎えて~裁判員制度実施に向けての具体的な取組~
http://www.courts.go.jp/about/topics/1910.html
(画像は裁判員制度シンボルマーク。最高裁判所HPより)
参考:
Category:法- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E6%B3%95
9月13日「世界の法の日」
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/e/9f24846fe949aa8421d4e243205339d6
法務省- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E5%8B%99%E7%9C%81
陪審法 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%AA%E5%AF%A9%E6%B3%95
陪審法ノ停止ニ関スル法律(公布:昭和18年4月1日法律第88号)
http://www.ron.gr.jp/law/law/baisi_te.htm
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律
http://www.ron.gr.jp/law/law/saibanin.htm
『法の日』週間記念行事の実施について
http://www.moj.go.jp/KANBOU/hisyo02.html
最高裁判所:裁判員制度 | 資料集
http://www.saibanin.courts.go.jp/shiryo/