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今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

自縄自縛内閣

2009-11-05 | ひとりごと
今朝(11月5日)の朝日新聞のやくみつるの政治漫画は「自縄自縛内閣 苦闘す」・・・であった(冒頭画像参照)。
又、4面政治欄には「政務三役以外は暇・小沢氏が右と言えば右」の見出しで、民主党の前最高顧問であった渡辺恒三氏が、昨4日福岡市で講演し「与党になったと張り切ったはいいが、忙しいのは大臣・副大臣・政務官。それ以外はみんな暇で」と今の党内の様子を紹介したという。そこには「小沢一郎君が右と言えば右。左と言えば左。5足す5は15といえば『はい』といっていればいい」と語り、小沢幹事長への献言集中を皮肉ったそうだ。そして、党所属議員を地元回りに専念させ陳情の政府への取次ぎを党本部が仕切る仕組みにも不満を示した。「陳情は党(幹事長室)1本。議員は家に帰って毎日戸別訪問しているのかな。私は、体力ももたないし、困ったな」・・と。
民主党において、党首である鳩山由紀夫小沢一郎(幹事長)の関係に、権力の二重構造が起らないかについては、政権発足当時からマスコミや評論家の間で心配されていたことだが、「これだけは、絶対に無くさなければいけない。」・・・ことを、心配して書いたのが、9月27日のこのブログでのひとりごと「二代目は熱意で勝負」の中であったが、なにか、もう、それが現実となって現れてきたようであり、しかも、権力の二重構造と言うよりも、鳩山首相は単なる小沢氏の操り人形で、小沢院政 内閣の様相を呈し始めてきたようで、民主党に暗雲が漂い始めたといってもいいだろう。
前の「ひとり言」の中で、私は、”政権交代したことについて、世間やマスコミでは、「民主党には経験と実績がないので心配」・・・などと言っているが、何を、ナンセンスなことを言っているのかと、ただ、呆れるばかりだ。今まで、政権に就いたことの無い党が、初めて、政権について、最初から、何事も無く、上手く行くはずが無いのは当たり前ではないか・・・。先進の西欧諸国、イギリス、ドイツ、フランスなどでも、変革の痛みを味わいながら、それを何度も繰り返して今の時代に至っている。痛みを伴なわない変革などあるものか。”・・と、もう少し、長い目で、じっくりと民主党のやることを見守ってやらないといけない旨を書いてはみたものの、正直、私自身も内心では心配していたことではあった。
民主党政権への国民の期待は大きく、政権発足当時より世論調査での支持率も大変高く、民主党自身が国民との公約であるマニフェストを果たすべく一生懸命取り組んでいる姿を見て、頑張れ・・と応援もしていたし、政権交代により、これまで、自民党がいかに国民に見えないところで政治をしていたかと言う事が明らかになったことは非常に良い結果なのであるが、いざ実際に政権をとって公約に取り組もうとしてみると、外から見るのと中から見るのでは大違い・・・そう簡単なことことではなく、今頃、民主党が戸惑っているであろうことは想像に難くない。
しかし、民主党は時のマニフェストブームに乗せられて、マニフェストに具体的に細かいことを書き過ぎたともいえる。大体、マニフェストなどを真剣に読むでいるのは、マスコミ関係者や評論家などを主に民主党に対立する政党政治家ぐらいのものだろう。細かいことを書けば書くほどに利害関係者を意識したことを書かざるを得なくなる。選挙において、多くの国民にとっては、今後の日本をどのような方向へ導こうとしているのか、今の自民党政権のどういったところをどう変えようとしているのかが分ればそれで十分なのだ。しかし、「選挙に勝つ」ことを目的に、マニフェストを大々的にアピールしようとすれば、当然、有権者の歓心を買うものばかりが書き連ねられることになるのはいたし方ないことだろう。
曰「子ども手当や高速道路の無料化、農業の戸別所得補償だけでなく、高校・高等教育の無償化、介護サービスの基盤拡充、医療従事者の不足解消、若者の雇用就労支援、中小企業支援、商店街の活性化等々・・」、いずれも有権者の関心を買うものばかりでなる。だが、「その財源はどうするのか!」・・・。このことは、当時政権を担っていた与党議員の指摘であるが、マスコミや評論家ばかりでなく、理性ある多くの国民も心配していたところではあった。
そんな鳩山政権に、「直ぐにで着手してもらいたいことは何か?」また、「やってもらわなくても良いことはなにか?」といったことを、10月初旬頃、マスコミが世論調査をしていたのを思い出す。詳しいことは覚えていないが、直ぐにやってほしいことの断トツは、「官僚の天下りの根絶」で国民の70%以上が挙げていたはずであり、逆に、特にやってもらわなくて良いと思うことの中には、「高速道路の無料化」や「高校・高等教育の無償化」などは、今の大変な経済状況のなかで、無理して行うことにより、それがいずれ増税となって跳ね返ってくることを心配してまで望んではいなかったのである。
しかるに、来年夏の参議院選のことを考えてか、しっかりと政治を行うことよりも小沢氏は、”党所属議員を地元回りに専念させ陳情の政府への取次ぎを党本部が仕切る”体制をとり、鳩山内閣は、マニフェストに自縄自縛となり、財源の問題を抱えながら敢えて余り国民が望んでもいない、「高速道路の無料化」や「高校・高等教育の無償化」)「八ッ場ダム、川辺川ダム等の建設中止」といったことにこだわり、加えて外交の舞台でも、首相自ら海外に向かって「CO2など、二酸化炭素25%削減 」などを公約してしまった。まさに、冒頭掲載の風刺漫画の通り、公約(マニフェスト)の自縄自縛内閣となってしまったようである。
そのくせ、国民が最も望んでいた「官僚の天下り根絶」については、斉藤次郎元大蔵次官を郵政の社長に任命。これを公約反古と指摘されると天下りではないと反論しているがこの人事については国民の信頼をなくしかねない問題だという気がする。又、全国学力テストの予算削減など民主党の支持団体とも言われる日教組(日本教職員組合)の意向を踏まえての措置とみられているが、これも、参議院選を考えてのものかなにか知らないが、次第に、民主党の政治が左傾化しているのは、日本の今後にとっていささか心配されるところである。
確かに、沖縄の軍事基地問題にしても八ッ場ダム建設問題にしても、年金問題等多くの問題が今までの自民党政権のやって来たことの後始末であり、どれ1つとっても、簡単に解決できる問題はないが、何に取り組むのか優先順位をつけ、あせらずに、1つ1つ、じっくりと取り組んで解決して行って欲しい。景気の先行きも明るいところは見られず、最も心配されるデフレスパイラルに入らんとしているとき、税収にも限度がある中で公約(マニフェスト)を金科玉条にして無理をしない方が良いだろう。なにはともあれ、景気の回復と公務員改革を最優先にしてもらいたいものだ。
参考:
時事ドットコム:鳩山内閣の検索結果
http://www.jiji.com/jc/z?key=%C8%B7%BB%B3%C6%E2%B3%D5&submit=%B5%AD%BB%F6%B8%A1%BA%F7
民主党-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A_(%E6%97%A5%E6%9C%AC_1998-)
院政 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%A2%E6%94%BF
民主党の政権政策Manifesto2009
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/
日本教職員組合(日教組) - Yahoo!ニュース
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/japan_teachers_union/
日本教職員組合 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%95%99%E7%B5%84
デフレーション - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

古稀

2009-10-02 | ひとりごと
古希(こき。原文の文字は古稀。「稀」は常用漢字にはないので現在は「希」と書くことが多い)とは、70歳のこと。あるいは70歳の年寿を祝う儀礼を古稀という。
「古稀」は、中国盛唐の詩人で、同時代の李白と共に『詩聖』と称される杜甫の「曲江(きょっこう)二首」と題する詩の、その「二」の詩のなかにある以下の詩句に由来している。
「酒債尋常行處有
人生七十古來稀」
読み:「酒債は尋常行く処に有り 人生七十古来稀なり」
意味:酒代のつけは私が普通行く所には、どこにでもある。しかし、人生七十年生きる人は、古くから稀である。
(曲江詩について詳しくは、以下参考の※1:「杜甫詩百選」、※2:「小さな資料室:資料14 杜甫の詩「曲江」(「古稀」の語の出典)」など参照)。
杜甫は、712年(先天元年)河南鞏県(河南省鞏義市)で生まれる。祖籍は襄州襄陽(湖北省襄樊市)で、官を志すが適わず、安史の乱(安禄山の乱)やその後の諸乱に遭って、流浪の一生を送ったそうだ。
彼は、詩の中で「人生七十古来稀なり」と言っているように、彼も、770(大暦5)年、59歳の時に、襄陽を通り洛陽へ行き長安に帰ろうとしたが、湘江の舟の中で客死(かくし。旅先又、他国で死ぬこと)していると言う。(はっきりとした死因は不明らしい)。
日本では、京都・本能寺に宿泊していた織田信長が謀反を起した家臣明智光秀の襲撃に合い、奮戦するもかなわず、自ら建物に火を放ち、燃え盛る炎の中で自害し果てた(本能寺の変)のが、享年49歳(満48歳没)のことであった。その信長が幸若舞を好み、その中の『敦盛』の一節「人間五十年 下天のうちをくらぶれば 夢幻の如くなり ひとたび生を享け 滅せぬもののあるべきか」という部分は、信長の人生観と合致していたのか、特にお気に入りで、よく舞ったと言われている。
我が国の平均寿命は、1935(昭和10年)年でも、男性 46.92 歳、女性 49.63 歳(以下参考の※:「兵庫県健康増進計画(PDF)」参照)と短命で、「人生 50 年」の時代は長く続いたが、第二次世界大戦後、栄養状態の改善、保健衛生環境の向上や医学の進歩などにより急速に平均寿命は延伸。WHO(世界保健機関)が発表した2005年版「世界保健報告」によると、世界一の長寿国は、2004年に引き続き日本で、女性がモナコと並び85歳で最高、男性もスイス、スウェーデンと並び78歳で、これまた最高、男女を合わせた国別でも82歳で世界のトップである(以下参考の※:「日本、また長寿世界一/WHOが世界保健報告—四国新聞社)参照)。
日本一の長寿国ということは、それだけ長生きしている人が多いということで誇りにすれば良いのだが、この高齢化による医療や年金問題が少子化とも絡んで社会問題ともなっているのも事実である。
通常人口の年齢構造を分析する上で、0~14歳を年少人口、15~64歳を生産年齢人口、65歳以上を老年人口とする3区分が用いられているが、高齢化社会とは、総人口に占める老年人口(65歳以上)の比率が高まる社会のことを言う。国際連合(国際連合憲の下に設立された国際機構)では、当時の欧米先進国の水準を基に総人口にしめる高齢者の比率、つまり、65歳以上人口が全人口にしめる比率が7%を越えると高齢化社会(aging society)としているようだが、直近の2009(平成21)年8月21日に公表された人口推計(平成21年3月確定値,平成21年8月概算値)を見ると、65歳以上の男女総人口は22,4%(男19,7%、女25%)となっており、うち75歳以上の男女総人口が10,5%(男8,2% 女12,8%)にも達している(ここ参照)。兎に角、少子・高齢化は驚くほどの勢いですすんでいることについては、9月14日にこのブログ(ここ参照)でも書いた。
因みに、その中で、70歳~74歳は男子3、206、女子3,730、男女計6,936人、総人口127,567(平成21年3月確定値、単位千人)の5,4%を占めている。
先にも書いたように昔は70年生きる人は希であったことから、「古稀」は長寿の祝いとされている。お祝いの色は、喜寿祝(77歳)と同じく、紫色。長寿の祝いには、他に、盤寿、傘寿、米寿、卆寿、白寿、百寿などがある。年齢とその呼称についてはここを参照されるとよい。日本人の死因分析では、「癌」「脳血管疾患」「心疾患」の3大死因が依然として半数を超えている(厚生労働省:>日本人の平均余命4 死因分析参照)。従って、これらの疾患を克服できれば、平均寿命はさらに延びる可能性がある。あのテレビなどにもよく出ていた占術家の細木数子などは、人間120歳までは生きれるのだと言っていた。
我々の肉体面での平均寿命はどんどん長くなったが、精神面での成長はどうだろうか?
春秋時代の中国の思想家孔子は、晩年に自分の一生を振り返り、その修養のあとを述懐して述べたとされる有名な言葉が、『論語』二十編の中の「為政(いせい)第二」の中に以下のように書かれている(以下参考の※:「Web漢文大系 - 論語)参照」。
「子曰。吾十有五而志于學。三十而立。四十而不惑。五十而知天命。六十而耳順。七十而從心所欲。不踰矩。」
読み:子(し)曰(いわ)く、われ十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑(まど)わず。五十にして天命を知り、六十にして耳順(したが)う。七十にして心の欲するところに従って矩(のり)を踰(こ)えず。
「心の欲するところに従いて矩をこえず」というのは「心の思うまま(欲望のまま)に行動しても人の道にはずれることがない」というような意味。 孔子ほどの偉人でも70歳にしてやっと「矩をこえず」の心境に達したのだから、我々のような凡人が70歳にして未だに余迷いごとをいうのも致し方ないことかもしれないが、肉体的にが長生きできても、寝たきりや病気に悩まされたり、精神的に豊かな生活が送れなければ、折角、平均寿命が延びてもその意義は薄れてしまう。
今日、このような古稀のことを書いているので、私が、古希を迎えたからかと思われる方も居るだろうが、実は私は、大きな勘違いをしていたのだ。実は、私の古稀は昨年だったのである。
還暦は干支が60年で一回りしたこと、又それを祝うので、数えの61歳(満年齢60歳)である。今では、年令も、満年齢で言うのが普通になっているが、古来より日本では広く数え年での年齢計算が行われてきたので、古希も数えの70歳(満年令69歳)をいうのだが、私は、今日満70歳を迎えたので、数え年では71歳だ。正直言って、先行きの不透明な、老後に不安のある今の時代に、私は、余り長生きすることを望んでもいないので、取り立てて、長寿の祝い事などする気がない、これは家人も同様だ。だから、うっかりしていた。それを思い出したのは、市から、「敬老パス」の申し込みの案内が来たときである。市が行なっている福祉の一環で、申し込めば市内在住の満70歳以上の者は市バスや市営地下鉄等を優待乗車出来るのだ。突然、このような案内状が来て、「敬老パス」をもらえることよりも、ああ、これで、本当の年寄りと呼ばれる年代になったのか!・・・と、いつの間にかそれだけ年をとってしまったことに複雑な気持ちになった。私は、自分では、気は若い方だと思っているし、外見も年令よりは相当若く見られている。健康面では、昔の無茶な遊び(酒を飲むこと)で、肝臓が弱っており、血圧が少し高めなので、かかりつけの医師に薬を貰って飲んでいるが今まで、大病を患ったことも無く、昔あった気管支喘息もいつの間にか治ってしまい、若い頃より、健康なくらいである。昨年・2008(平成20)年4月から始まった、メタポ検診が始まったが、その前から、夕食後のウオーキングも始めているので、検診では、何も問題はなかった。体重や体脂肪も落としているので、今年も大丈夫だろう。私の飲兵衛友達は皆亡くなってしまっているのに、私だけはしぶとく生き残っている。そして、量は控えているが毎日晩酌も楽しんでいる。
しかし、生きている限り、健康で、ゆったりとした気分で過ごしたい。誕生日には、ちょっとした料理を食べながらなんとか無事・何事もなく誕生をむかえられたことの感謝をするようにしている。
御蔭で、今のところ経済面、精神面、ともに、何不自由もないので、食生活に気をつけ、ウオーキングだけは欠かさないようにしておけば、また、来年の誕生を何事も無く迎えることができるだろう。
(画像は、コレクションの酒器より面盃「翁と嫗」)
 古希 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E5%B8%8C
今日のことあれこれと・・9月14日、65歳以上の高齢者が全人口の1割を突破したと総務庁が発表した
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/e/a2795a44002a2304ab9d4f83a0e2ace0
厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/
厚生労働省:人口動態調査
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1.html
高齢化社会- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E5%8C%96%E7%A4%BE%E4%BC%9A
織田信長 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B9%94%E7%94%B0%E4%BF%A1%E9%95%B7
世界保健機関 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%BF%9D%E5%81%A5%E6%A9%9F%E9%96%A2
細木数子 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E6%9C%A8%E6%95%B0%E5%AD%90
論語 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%96%E8%AA%9E
孔子 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%94%E5%AD%90
メタボリックシンドローム - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A0
※1:杜甫詩百選
http://homepage3.nifty.com/t-tanken/toho.yusyu.mokuji.htm
※2:小さな資料室:資料14 杜甫の詩「曲江」(「古稀」の語の出典)
http://www.geocities.jp/sybrma/14toho.shi.koki.htm
※:Web漢文大系 - 論語
http://kanbun.info/keibu/rongo00.html
※:兵庫県健康増進計画(PDF)
http://web.pref.hyogo.jp/contents/000097201.pdf#search='昭和10年 女性49.63歳 男性46.92歳'
※:日本、また長寿世界一/WHOが世界保健報告—四国新聞社
http://www.shikoku-np.co.jp/national/main/print.aspx?id=20050407000190


二代目は熱意で勝負

2009-09-27 | ひとりごと
松下電器産業(現:パナソニック)を一代で築き上げ「経営の神様」とも呼ばれ、今なお多くの経営者に影響を与え続けている松下幸之助 が折々に語った人生や仕事、経営や国家・社会に関する英知と洞察にあふれる言葉を厳選して「一日一話」の形にまとめた語録集が、『松下幸之助 [一日一話]』 として、PHP研究所より発行されている。困難な時代を幾度も乗り越えた人生経験、また経営者としての数々の体験から得た考え方は示唆に富んでおり、多くの企業で、教育用にも使われている。
その9月27日の「1日1話」に「二代目は熱意で勝負」がある。内容は、以下の通り。
”先代が築いた基盤を受け継ぎ、若い二代目の人が社長に就任する場合、それなりのむずかしさが当然あると思います。
そこで、一つの行き方としては、まず、会社の古くからいる先輩の人に「私はこう思っているのだがどうでしょう」と、うるさいほど熱心に相談をもちかけていくことだと思います。そうしていけば、その熱心さが必ず相手に伝わり、信頼感を生むと思います。また、そういう熱意にあふれた姿に対しては、社員が頼もしさを感じて自然と助けてくれるようになります。ですから、そのような腹の底からの熱意を持ちうるかどうか、それが二代目社長としての勝負の一つの分かれ目である、という気がします。」・・・と。
私的なことになるが、私は、2度転職をしている。最初に就職をしたのは大阪の財閥系の企業であったが、そのため非常に古い体質である事から、自由奔放に仕事をやりたい私の体質には合わず、最初に転職したの、今まで仕事をしていた関係から良く知っていた、当時、最も急成長を続けていた東京の企業で、すでに、東証1部にも上場を果たしていた。トップには非常に先見性があり、急成長している新しい企業だけに社員の平均年齢も若く、明るく生き生きとした社風で仕事も非常にやりやすく今でも私の大好きな会社であったが、そんな企業にも弱点があった。それは、余りにも先進的であり過ぎたこと、そして、余りにも急成長をし過ぎたことから、企業としての管理の基本原則である成長性・安定性(安全性)・収益性のバランスを欠いたことである(これらの見方等は以下参考の※:「財務諸表の読み方 - 企業決算 - 株式 - goo マネー」参照)。細かいことは、省略するが、結果的に、特に在庫管理の不味さから財務面での問題を発生させ安定性に支障をきたした。財務面では、銀行その他企業の支援もあり、又、在庫管理面でも優秀な人材が派遣され問題は直ぐに解決し、今も立派に営業している。
しかし、私が転職したのはその後の更なる発展性に疑問をもったからだ。とはいえ、転職は、結婚をして6ヶ月程経った時であり、家人のお腹の中には既に我が2世ができているのがわかったときであり、しかも、バリバリの一流企業で、十分な成果をあげ、会社からも期待されていたにもかかわらず、当時はまだ中小の未上場企業へ転職するというのだから、家人をはじめ家族は非常に驚き、猛反対していたが、将来性を買い私は強引に決めた。まだまだ発展途上にある中小の企業であったが、非常に企業理念が確りしており、人(従業員)を大切にし、従業員教育を徹底していた。その企業のことは、取引もあったし転職する前に会社の内容等も十分調べておいたので、私は必ず成長すると確信していた。ただ、中小の急成長会社共通の弱点は人材不足であるが、そこにハントされ、自分の力が十分に発揮できれば十分満足である。転職に関しては支店長などから引き止めもされたが、最後には、私の熱意に負け支店長自ら推薦までしてくれた。しかし、外から、見るのと内から見るのとでは、かなりの差はあった、特に、人材の不足が目だった。しかし、中・長期の目標をきっちり立て、目的達成のために、単に数値目標だけではなく、企業を背負って立つ将来の幹部候補生を何時までにどのようなクラスを何人育成するかまで、確り計画し育成していた。企業にとって優秀な人材の育成が急務であること十分に認識していたからだ。そして、社風を守るため就業規則等社規を徹底。当時、普通の会社ではこのような規則はせいぜい数ページの簡単なものであったろうが、ここは、数十頁もあるもので、特に、懲罰規定がこと細かく決められていた。最初、それを見た者は、どうして、このような罰則規定をこと細かく定め、時間をかけて教育するのかと戸惑うのであるが、それには、理由があった。会社は、誰もが、前向きに自由に行動することを最も望んでおり、その為には、これだけは絶対に「してはいけないこと」を理解させ、それを犯さない限りにおいて、何でも自由にやってくれと言うのが本旨である。又、合理的に職務追行するための業務規定・マニュアルの教育と管理も徹底していた。それは、急成長会社である故に、人材の育成が間に合わず、それを補うため中間採用も多くしているが、それぞれ違った環境で異なった文化を持って育っている。又、プロパーの社員には経験・知識不足のものが多く、企業文化を共有し、誰にも最低限の仕事が出来るようにしておく必要があったからだ。そのような周到な企業が中・長期目標に向って、着実に地道な努力を重ねた結果、時流にも乗って、今では超一流の企業と言うよりもコングロマリット に成長し、グローバル化の中、今では世界のトップ企業を目指し、それに向けた目標を設定し邁進している。そのような企業へ家族たちの反対を押し切って転職したが、その企業の成長の基礎作りに、私なりの貢献をしてこれたことを非常な誇りに思い満足を感じている。同企業からは退職後もう10年以上にもなるが、今だに、毎月社内報等が送られてくるなど、退職者などとの繋がりも密接にしている。
その会社は、業界の中でも歴史的には古く、江戸時代から存在していたが、今のように発展させたのが創業者であるとすると、私がいた時、2代目が社長を務めるようになった。しかし、非常に先の先まで計画をし着実に、成長させ、バランスのとれた経営を進めてきた企業だから、創業者は従業員の教育だけではなく、ジュニアのことも十分に考えている。そして、帝王学を身につけさせるため、最初から自分の息子を自分の経営している会社に、入れたりはせず、他社で十分の経験を積ませる、昔で言うところの修行を積ませた後に入社させている。そして、社長に就かせる前には、現場でいろいろなポジションを経験させ、会社のこと、社内事情等十分に理解させながら、段階を経て社長に就任させている。私は、会社では入社当時から営業を主に担当していたが後に管理面の仕事もした後、上場する頃から社長スタッフとしての仕事を長年やっていたのでその辺の事情は良くわかっている。発展段階で合併業務が相次ぎ、その合併業務や管理業務に携り、後には私もそのような合併会社へ出向し、そこの役員を兼務するようになった。合併で、最も問題になるのは、2つ。先ず社風・文化の異なる人問題と、会計業務、コンピュータも含めたシステムの問題である。組織や制度・システムのほか文化(企業風土)の統一を早急に図らなければ非常にギクシャクした関係が出来合併の成果が出ない。その解決のための出向であった。
2世のことにもどるが、どこでも優良企業の場合、役員になると社用車で会社まで送り迎えするのが普通だろうが、この2代目は社長に就任してからも電車通勤を止めようとはしなかった。大企業の責任ある社長が、電車通勤では不測の事態があれば大変と、周りの者が気をもみ幾ら説得しても、社用車などで会社との往復をしていると、世間のことが分らなくなると言うのが理由である。関係者が総出で説得をして、やっと、社有車を使うようになるまでには相当の期間があった。
そのような、2代目だから、『松下幸之助 [一日一話]』に書かれている「二代目は熱意で勝負」のようなことは、まるで心配することなど無かった。親父が創業した会社だからと言って、偉ぶるようなところはなく、最初から非常に低姿勢で、誰の意見でもよく聞くし、逆に自ら周辺の者や専門のスタッフに質問し教わるようにしていた。
会社の従業員教育が徹底していることは、先にも述べたが、社員の評価に男女間格差や学歴・入社暦は関係なく、成果第一主義である。社是でもある絶えざる改革と新しいことへのチャレンジ精神とその実行力が最も評価される。決まりきったことを真面目にただ無難に処理はしても、失敗を恐れチャレンジしないものの評価は低い。その代わり、例え失敗しても必ず再チャレンジの機会は与えられている。又、上級職への登用も、全社員に平等に与えられており、資格試験をパスしないと上級職へは上れない。そのために普段からの自己育成が求められており、会社からは、絶えず、そのための機会を与えられるが、自己育成を兼ねて登用試験用の問題にも関連する図書などが多く紹介される。会社は常に、将来の為に自分自身への投資をすることの重要性を説いていた。今の時代、会社にとって、自分にとって必要なことが何かを悟り、的確に実行しうる知識を身につけておかなければならない。会社の急成長にあわせて、自分の能力も常にアップしてゆかないと、実力主義の中では後輩に直ぐに追い越される。松下幸之助のここに紹介の本程度のものは初級クラスの参考図書に含まれている。だから管理職と言われるもの読んでいないものはいない。ただそれを実行できるかどうかである。
何もないところからビジネスを作り上げるのが、創業者であるならば、2代目は、創業者の作り上げたものを受け継ぎさらに発展させてゆかなければいけない。
よく、創業の難しさよりも、それを守り育てる守成(維持継続)の難しさなどが中国の歴史上の人物、項羽劉邦を例に議論され、守成(維持継続)の難しさが説かれている。そしてそれが、2代目の役目のように・・・。
私のいた会社でも成長の過程で、一呼吸おき、体制を立て直さなければいけない時期が何度かあった。そして、そのような時期には司馬遼太郎の歴史小説『項羽と劉邦』が会社からの推薦図書となったりもした。
私が関係していた関連会社などでもあったが、普通の会社でよく見られる光景は、2代目が社長に就任しても、創業者である元社長が会長や相談役に留まっており、旧来からいる幹部連中は相変わらず会長(創業社長)の指示で動いていたり、また、会長自身は、2代目の社長に全てを任せているにも拘らず、幹部連中が絶えず創業者の顔色を窺いながら仕事をしていることである。もっと困るのは、会長と2代目社長の意見が一致せず、権力の二重構造(以下参考のYahoo!百科事典参照)が出来、幹部や社員が右往左往させられることである。何もこの図式は、初代と2代目の関係だけではなく、社長と専務、又、専務対常務などでもよく見られる構図である。このような、関係が堂々とまかり通っている会社が上手く行くわけは無い。
先の第45回衆議院選で大勝した民主党においても、党首である鳩山小沢の関係にこのような権力の二重構造が心配されている。これは、絶対に無くさなければいけない。
少なくとも、私がいた会社では、創業者である元社長と現社長の役割分担は明確に決まっており、また、思想や理念の違いがあるわけでもなく、創業者が蔭で社長とは別の支持を出すとか、2人から別々の指示が出るといったようなことは無かったが、やはり、当初は、幹部連中が小ざかしく、自分達の都合の良い方へすりよって、点数を稼ごうとする者は結構居た。これは、どこの企業でもある事だろう。ただ、その様な者の意見を採り上げるか採り上げないかは、創業者又社長の器の問題だ。会社の教育で、「あなたの上司はただ1人」であることは徹底されており、命令系統の混乱などは起らない仕組みになっている(命令系統の統一)。
それに、会社は、耐えざる変革(改革)と前進を目指しており、創業者が、つくり上げた会社を守成(維持継続)してゆくなどと言う考えは持っていない。その会社を絶えず変革させ前進させてゆくことが絶えず求められている。創業者の口癖に、“企業には寿命がある”。何時までも存続は出来ない。今の時代では、30年は持たないだろう。だから、絶えざる変革のもと新しいものに生まれ変わってゆかなければいずれ、滅び去るより仕方が無いだろう・・・と。
「経営の神様」とも呼ばれた松下幸之助が創業した企業でさえもも、刻々と日本及び世界の情勢が変化する中、世界展開において、企業名や、組織運営のこだわりがあったことから、「松下」「ナショナル」「パナソニック」などの名称を使い分けることによるデメリットが年々増大し、ブランドイメージの統一が課題となっていた。 そこで、幸之助氏の存命中から海外で知名度の高い「パナソニック」への統一が検討されていたが幸之助氏が激怒したため棚上げになっていたというが、その様なことは業績にも響いたであろう。そのような縛りから抜け出すために、2008年度定例株主総会にて社名を「パナソニック株式会社」とすることが承認され、新たな出発をしている。
改革とは、既存の制度・機構(組織を組み立てているしくみ)・組織等を改めることである。
今回の衆議院選で自民党が大敗したのは、国民が、今までの自民党を否定し、それに代る政権党として民主党を選んだのであり、民主党のマニフェストが優れている、又、民主党員が優れているからではないだろう。
小泉政権の後、安倍・福田・麻生と政権のたらい回しをし、特に麻生氏らの首相としての適性や人間性が問題視されがちだが、自民党大敗の根幹には、国民が大きな期待を寄せ、前回の第44回衆議院選挙で大勝した小泉首相(元)の構造改革路線がかつての輝きを失い、それにつれて国民の期待感もしぼんできたことであることは、以下参考の※:「権力の二重構造にメスを入れよ」に書かれている通りであろう。つまり、構造改革に一番必要な「意思決定の構造改革」に十分手が回らなかった。意思決定プロセスにおける権力の二重・三重構造が弊害になっていたのである。内閣の主導権を確立できなければ、どこの政権であろうと、どんなに素晴らしい構造改革のアイデアを持っていたとしても、それをスピーディに実行することは不可能である。小泉政権での郵政民営化問題や格差社会の拡大等が問題視されているが、日本の政治が、意思決定の主導権を確立できない以上、改革はなかなか進まないであろう。小泉氏はそれが出来ないまま政権を安倍氏に譲り、その後次々と政権のたらい回しをしてきた。しかし、世界情勢が大きく変化しているにも拘わらず、結局どの政権も最も大事な構造改革問題には着手しないまま今日まできたことが、55年体制以来続いてきた自民党崩壊に結びついたものと私は思っている。
民主党が政権をとり、政治主導内閣をつくり、霞ヶ関の改革をしようとしているが、これが、出来なければ、これからの日本は本当にダメな国になってしまうであろう。ただ、政治主導のあり方については、過度の官邸への権力集中で問題となっている英国のようにはならないよう留意が必要(以下参考の※:過度の官邸権力集中、こじれた英の「政治主導」参照)。
政権交代したことについて、世間やマスコミでは、「民主党には経験と実績がないので心配」・・・などと言っているが、何を、ナンセンスなことを言っているのかと、ただ、呆れるばかりだ。今まで、政権に就いたことの無い党が、初めて、政権について、最初から、何事も無く、上手く行くはずが無いのは当たり前ではないか・・・。
先進の西欧諸国、イギリス、ドイツ、フランスなどでも、変革の痛みを味わいながら、それを何度も繰り返して今の時代に至っている。痛みを伴なわない変革などあるものか。
日本人は、改革を嫌い冒険をしようとしない人が多いとよく言われる。何もかも、人任せ、そのくせ、何か、問題があると、政治が悪い、行政が悪いと人事のせいにするところがある。そもそも、55年体制以降、全く政権が変わらず、それでも何もおかしいと思わないのが不思議なくらいである。政治が悪い、行政が悪いのも結局、国民が改革に臆病で、変化を好まず、政治や行政にたいしても無関心すぎたことが今日の結果を招いたと言える。しかし、今回、初めて、国民が選挙において本気で、清き1票を投じれば政治が変わることを証明した。これから、改革の苦しみが始まる。
今までのような、古いやり方をそのまま継続するのではなく、改革を進めるのには、大変な苦労と痛みを伴なうことは覚悟をしなければいけないだろう。それを、望んで民主党を選んだ以上、たとえ、途中で失敗することがあっても、改革に真剣に取り組んでいる以上は、そのような政権を長い目で、暖かく見守り、応援してゆく必要があるだろう。細かいマニフェストの実行云々ばかりに気をとられずに、政治改革を進める手を緩めないか・・・そのことを、しっかりと監視してゆかなければいけないだろう。日本の将来の為に・・・。又、そのために、野党となってしまった自民党も今までとは違う、健全な野党として、何でもかんでも反対の姿勢ではなく、是々非々で協力すべきところは、協力する姿勢がないと、次の政権交代は望めなくなるであろう。
(画像は、PHP総合研究所編・松下幸之助 [一日一話] )
参考は別紙です。⇒ ここ

二代目は熱意で勝負:参考

2009-09-27 | ひとりごと
二代目は熱意で勝負:参考
松下幸之助 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E4%B8%8B%E5%B9%B8%E4%B9%8B%E5%8A%A9
松下幸之助 [一日一話] 9月9日 | お楽しみ | PHP研究所
http://www.php.co.jp/fun/matsushita/
日めくりカレンダー:hi-ho
>http://kurashi.hi-ho.ne.jp/cale/day5.html?year=2007&month=9&day=27
コングロマリット - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88
役員 (会社) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%B9%E5%93%A1_(%E4%BC%9A%E7%A4%BE)
項羽と劉邦 (小説) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%85%E7%BE%BD%E3%81%A8%E5%8A%89%E9%82%A6_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)
権力 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%A9%E5%8A%9B
改革 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%B9%E9%9D%A9
就業規則 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%B1%E6%A5%AD%E8%A6%8F%E5%89%87
グローバリゼーション - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E5%8C%96
帝王学 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%9D%E7%8E%8B%E5%AD%A6
システム - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
第45回衆議院議員総選挙- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC45%E5%9B%9E%E8%A1%86%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B7%8F%E9%81%B8%E6%8C%99
構造改革 -Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A7%8B%E9%80%A0%E6%94%B9%E9%9D%A9
構造改革への視点
http://www.res.otemon.ac.jp/~murakami/kouzoukaikaku01.htm
首相官邸 - 小泉構造改革
http://www.kantei.go.jp/jp/kouzoukaikaku/
※:二重構造-Yahoo!百科事典
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E4%BA%8C%E9%87%8D%E6%A7%8B%E9%80%A0/
※:財務諸表の読み方 - 企業決算 - 株式 - goo マネー
http://finance.goo.ne.jp/yuho/sonekikeisan.html
※:権力の二重構造にメスを入れよ
http://www.murc.jp/nakatani/articles/misc/20020404_fr.html
※:過度の官邸権力集中、こじれた英の「政治主導」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090906-OYT1T00842.htm

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奢(おご)れる人も久しからず

2009-08-31 | ひとりごと
昨実、つまり、2009(平成21)年8月30日 第45回衆議院議員総選挙の投票が行なわれた。結果は民主党が単独過半数(241議席)を大幅に上回る308議席を獲得。前回( 第44回総選挙)の52議席の獲得に留まった小選挙区(小選挙区制参照)では、221議席を獲得。比例近畿ブロックは全国最多の9議席を10党が争い民主は得票数で13議席を獲得するはずだったが、重複立候補議員の大半が小選挙区で当選を果たし、候補者が2人不足する事態となり、自民党公明党等に議席を譲る等の圧勝劇であり、これにより、民主党が政権交代を確実にした。自民党は公示前勢力の3分の1余に激減。保守合同)以来初めて第1党の座を失い、野党細川政権以来15年ぶり)に転落した。
祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の聲(こえ)、 諸行無常の響きあり。
 沙羅双樹(しゃらそうじゅ)の花の色、 盛者必衰(じょうじゃひっすい)の理(ことわり)をあらはす。
 奢(おご)れる人も久しからず。 ただ春の夜の夢のごとし。
 猛(たけ)き者も遂(つひ)には亡(ほろ)びぬ。 偏(ひとえ)に風の前の塵におなじ。
(平家物語序文・抄。冒頭部分より)
今回選挙で自民・公明連立政権が敗北したのをみて、有名な平家物語のこの1節を思い起した人も多いだろう。
この序文では、「盛者必滅」(栄えたものは必ず滅びる)、「奢れる者久しからず」(おごりたかぶる者は、長くは繁栄できない)といったことを表している(以下参考の「平家物語全文現代語訳」参照)。
今回の選挙では、各党がマニフェストを掲げて戦った選挙ではあるが、国民は、国民の人気取り的なことばかり掲げたマニフェストの中身がどうのこうのと言うよりも、もっと醒めた目で、投票に臨んだと思う。
そして、今回の総選挙では、民主党が信頼できるから、民主党政権を望んだというよりも、55年体制が成立以来政権の座を独占してきた自民党に「政権」の交代を迫ったものであっただろう。
冒頭の画像は、2009(平成21)年8月30日、選挙当日、朝日新聞朝刊に掲載されていた民主党の掲載広告である。
民主党代表鳩山由紀夫の写真と「本日、政権交代」」と題した広告記事には以下のように書かれている。
「あなたはいう。どうせ変られないよという。政治には裏切られてきたという。
しかし、あなたはこうもいう。こんな暮らしはうんざりだと。
私は言う。貴方以外の誰が、この状況をかえられるのか。あなたの未来は貴方が決める。
そう気づいたとき、つぶやきと舌打は、声と行動に変わる。
そして、貴方は知る。あなたの力で、世の中を変えた時の達成感を。」・・・と・。
今回の選挙は、若い世代にとりわけ大きな意味をもつ選挙であっただろう。
ここ十数年間国政選挙での20代の投票率は3割台で低迷していた。以下参照。
(財)明るい選挙推進協会・年齢別投票率の推移
http://www.akaruisenkyo.or.jp/070various/sg_nenrei.html
当時自民党総裁小泉純一郎が政治生命をかけた『郵政解散』をして、「 郵政民営化 賛成か?反対か?を問うた」選挙(小泉劇場といわれた2005年の第44回週銀選挙)こそ40%を超えたが、年代別で見るとやはり最低の投票率であった。
若者人口が減少しており、投票総数に占める若者票の割合が一層減っているのに、投票率が低いのでは、年々多くなる高齢者とその層の高い投票率がある以上、政治家は、高齢者の顔を見ながら政治をせざるを得なかったであろう。
そうして、若者が「選挙などしてもどうせ何も変わらない」・・として、政治に背を向けている間に、雇用の流動化で、急増した非正規社員の多くは若い世代だった。そして、世界同時不況で若者の多くが職を失った。
少子化の中高齢者が増えることによって、高齢者等への社会保障負担も若者の背中にずっしりと重くのしかかってくる。真面目に一生懸命働き定年を迎えてもまともな年金が受け取れるかどうかも分らなくなってきた。“55年体制のもと今まで、続いてきた、自民党族議員霞ヶ関官僚財界との癒着と言わないまでも馴れ合いの中で行なわれてきた政治構造を変革し、国民に目を向けた政治、特に、これから先の長い若ものの明るい未来を構築するためには、政権を交代させ、新政権に今のあらゆる出来上がったシステムの改革を委ねざるを得なかったであろう。
そういう意味で、この時代を覆う閉塞間の中で、結婚や出産をためらう人達や、いままでの政治無関心層といわれる人達、特に若者層に「貴方以外の誰が、この状況をかえられるのか。あなたの未来は貴方が決める」・・・という、民主党のこの呼びかけが、今までの政治の継続を断ち切り、変化に賭ける想いで投票行動を起させた結果が民主党の圧倒的勝利に結びついたものであろう。
しかし、これから、政権についた時に、どれだけ、その期待に応えられる政治が実行できるかが問われる。
マニフェストを見てもかなり、バラマキ的なものがあり、財源面での心配がされている。日本経済の状況も今だ不安定である。兎に角、政権に付いたことの無い政党に政治を委ねたのである。暫くは、暖かい目で見守るしかないだろうが、その行動は、厳しい目で見て行かねばいけないだろう。
だが、今回の選挙は、有権者の意思で初めて政治を変えたという意味で、日本の国政選挙史上で記念すべき日となったといえる。
(画像は2009年8月30日、選挙当日、朝日新聞朝刊に掲載されていた民主党の掲載広告)
参考:
第45回衆議院議員総選挙 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC45%E5%9B%9E%E8%A1%86%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B7%8F%E9%81%B8%E6%8C%99
平家物語- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%AE%B6%E7%89%A9%E8%AA%9E
平家物語全文現代語訳
http://kazeoto.com/heike-yaku001.html
(財)明るい選挙推進協会
http://www.akaruisenkyo.or.jp/
民主党 web-site
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2007/
マニフェスト - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%88
改革 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%B9%E9%9D%A9
マニフェスト-Yahoo!百科事典
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%88/
衆議院選挙 - Yahoo!ニュース
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/house_of_representatives_election/?1247287354
asahi.com - 2009総選挙
http://www2.asahi.com/senkyo2009/
新聞・雑誌コラム執筆/無党派層の出現防止
http://www2s.biglobe.ne.jp/~hiro_ino/seiron-jaron/report-politics-philosophy.htm