今回も又、『岡谷秋市』の特別企画とし「スカラ座」にて弁士「ハルキ」さんとピアノ演奏「新垣 隆」さんの
演奏付き『無声映画 ロイドの要人無用』の上映会があり観に行かせて頂きました
周囲の期待を一身に集め、田舎から都会に出て来た青年がいた。残してきた恋人には主任を任され……なんて手紙を出すが
実のところ、ただのデパートの売り子。それも度重なるドジで、首さえも危ない状態だった。そこへ彼女がやってきて
なんとか取り繕おうとしてますますドツボにはまり、ついに解雇通告を受け取ってしまう。だが、壁のぼりが得意な友人を
ビルに登らせる販促キャンペーンに借り出すことで、何とか汚名返上を果たそうと画策。しかし宿敵の警官に友人は追われ
ついに彼自身がビルに挑むことになる・・・・
ギャグ一つ一つはそんなに面白くは無いのですが、ちゃんとストーリーが通っており良いな~と思いました。
チャップリンやキートンのコメディ映画は一つ一つのお笑いありきなのに対し、ロイドはストーリーをまず組んで、その中に
笑を入れて面白く作っている(先にストーリーありき)、という印象を受けましたね
やはり一番の見どころはラストのビルを登るシーンでしょう。紐が結ばれてなかったり、時計のバネが足に引っかかってたり
風車に頭をぶつけそうになったりと、結構馬鹿馬鹿しくて単純な緊迫感なんですが、かなり息を呑んでハラハラしながら観て
ました(弁士ハルキさんが巧いんだ) また序盤で、フィアンセを安心させようとして、色々と贈り物をする心遣い「プレゼ
ント」を贈ることで、「こっちでうまくいっているという事を知らせなければいけないんだ」というセリフがちょっと格好
良かったかな 今回も「新垣 隆」さんのピアノ生演奏と弁士「ハルキ」さんの絶妙な合わせが素晴らしかったですね~
ジャッキー・チェンの代表作である「プロジェクトA」
の時計台からの落下シーンはこの「要人無用」に敬意を表したものだそうですよ~ ☆☆☆☆☆
当時の日本でも弁士が語ったのでしょうが、今回の様な「生演奏」と素晴らしい「弁士」だったとは限りません
今回も古き良き作品を鑑賞させて頂きました 代五回もある事を願います