五十の手習い足払い

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市町村合併の名前

2005年02月24日 | 日々のつれづれに
「平成の大合併」により誕生する、新しい市や町の名前について、紙面をにぎわせています。少し前は愛知県の「南セントレア市」の問題があり、最近では千葉県の「太平洋市」の例があります。

詳しいことはわかりませんが、いずれも住民の意見を十分反映したものとは言いがたく、どこか一部のメンバーで選んだことに問題があるようです。
それはともかく、選ぶにあたって、「新しい名前によって、いったい何を表現し、誰に訴えかけるのか」という視点での考察が不足しているように思えます。
新しい市の名前は、同じ県内の他市町村に向けてのアイデンティティの表現とともに、他府県へのアピールも当然考えての命名であるべきでしょう。

自分の故郷を引き合いに出して恐縮ですが、山梨県には従来、甲府市と山梨市という市がありました。(もちろん他にもあるのですがここでは省略)
県庁所在地はもちろん甲府市です。
明治の廃藩置県で、なぜ甲斐県でなく山梨県になったかは、明治維新の戦勝国側の報復措置とする説などがありますが、それはさておき、山梨市も律令時代にさかのぼる「甲斐国山梨郡(ごおり)」を発祥とする由緒ある市名なのです。

それが、今回の合併で甲斐市、北杜(ほくと)市、笛吹(ふえふき)市、甲州市、中央市などという市の名前が誕生しました(一部はこれからです)。
山梨県北部にある北杜市、笛吹川流域町村の合併によってできた笛吹市はともかく、甲斐市、甲州市などは「いつかは県庁所在地を奪うつもりなのかな」と思ってしまいますね。

中央市にいたっては、「山梨の中央だからどうなんだ?」とツッコミを入れたくなるような命名です。合併で百万都市になったときに安易にできる「中央区」と同じ考え方でしょう。
もう少しセンスのよい、名前は思いつかなかったのでしょうか?

実家のある市川大門町も、隣町の三珠町・六郷町と合併して「市川三郷町(いちかわみさとちょう)」となることが決まりました。何と安易なネーミング。
三つの町(郷)がひとつになるということに引っ掛けてのことのようですが、隣町もそれぞれ合併でできた名前であることを考えれば、「十郷町」じゃないか、とも思えます。

どうせならもっとシンプルに「みさと町」でもよかったと思いますが、選考委員の中には「市川という名前をぜひ残したい」と考えた人が多かったのでしょう。

合併するとひとつの自治体の面積が広がりますから、新しい市町村名の下に字(あざ)を表記することがよくあります。
願わくば、住所表記に「市川三郷町市川大門○○○番地」などと書かずにすむようにしてもらいたいものだと思います。

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