よし坊のあっちこっち

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銃社会の悲劇

2007年04月20日 | アメリカ通信
旅行中にとんでもない事件が、飛び込んできたものだ。今週起こったバージニアの大学での銃乱射事件である。何年か前のコロンバイン高校の乱射が記憶から薄れ掛けていただけに、またか、と言う感じだ。

事件が起こったブラックスバーグの近くに3週間前に仕事で行ったが、本当に何も無い山間の村というか町である。およそ、事件など、日常では起こらないと思わせるようなのどかな所。ある学生が、最も安全そうな土地だったからこの大学を選んだ、と言っていたのも頷ける。

だけど、良く考えてみると、どんなに安全そうな場所でも、狂気の一人が存在すれば、コレだけの事件になるということで、人間様次第だというところが怖い。そして、いつも思うことだが、アメリカがこのような悲劇を繰り返すのは、やはり、銃社会であるから。確かクリントンの時にかなりの銃規制をやったのだが、ブッシュ或いは共和党と言ってもいい、彼らはどちらかと言えば銃容認派だから、緩みつつある。要するに簡単に銃が手に入るのである。我が、ジョージア州も共和党の知事に替わってから、銃携帯(但し車の中で)法案を通そうと審議している(上院を通る見込みなので、早晩そうなる)。狂気に銃と揃えば、行き着くところ殺戮の文字。

同じ頃、日本の三重県での地震が報じられたが、アメリカと日本を象徴するような記事があった。地震当日、被害にあった某市の市長はお客とゴルフに興じ、報告を受けても指示はするが、そのまま続行、更には懇親会食までやっていたという。これがニュースになり、慌てて反省の弁の体たらくで、なんともお粗末の限り。
一方、前週からアジアを訪問し、乱射事件当日から東京で始まるアジアトレード会議に出席予定のバージニア州知事は即刻戻って、陣頭指揮の声明を発するのである。

危機管理能力は雲泥の差だろう。この差を生む一つは、ブレーンの充実とそのチームワークだろう。日本型の政治では、これが無いに等しい。その点、アメリカ型はすばやい行動力実行力を備えている。日本人はチームワークと和に富む人種だと巷間言われているが、こと、政治の世界ではアメリカのほうがはるかにチームワークに優れている。一般市民を含めたアメリカ人の政治の成熟度は日本と比較しては失礼な程高度であるというのが実感。

三重の某市長などは、次の選挙では引き摺り下ろすことだ。