福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

言論プレー

2006年02月10日 |   〇メディア・IT

韓国語の俗語に「언론플레이(直訳:言論プレー)」という言葉がある。
日本語に訳すのが難しい言葉であるが、要は自分を有利にするために
行われる「意図的なマスコミ利用」のことだ。そこには、多くの場合、
誇張や虚偽が含まれているので、当然、否定的なニュアンスを
帯びている言葉だ。

・・・・・・・

「私が核心技術を持っているのは確かな事実です。この技術は
我らが大韓民国の技術です。」

もうずいぶん前のことになるが、ES細胞関連論文の捏造が明らかに
なってもなお、堂々と大見得を切って国民の愛国心に訴える
悲壮感を漂わせたファン教授の姿をテレビ(衛星放送)で見たことがある。

それは白々しいというより、「ヲタク」が見ても、一見、高貴な殉教者の
姿を連想させるくらいに「りっぱな」ものであった。

現在、彼はお金の流れなども含め、当局の捜査を受けているわけだが、
彼について久しぶりに興味を引かれる記事を読んだ。

彼が例の「言論プレー」の達人であったと言う側面に触れた記事だ。

ファン教授に利用されたマスコミにも、ファン教授を様々に利用し
何らの検証もなしに持ち上げてきた責任があることは明白だが、
そうしたマスコミの姿勢は深く反省されることもなく、スケールは
小さくなったとは言え、捜査の進行と関連して、現在も似たような
事が繰り返されているらしい。

次に紹介するのは、検察当局がファン教授とマスコミ各社に行った
異例とも思える警告(?)について触れた記事だ。

ソウル中央地検が韓国のマスコミに要請した内容は、まさに
海峡の「向こう側」から韓国の報道を見つめる「ヲタク」の思いと
重なっている。

韓国のマスコミ報道の現実の一端が垣間見えてくる記事だ。
冒頭部分のみ翻訳して紹介する。

・・・・・・・

[특집] 황우석의 원천기술 ‘언론플레이’
[特集]ファン・ウソク教授の核心技術は「マスコミ利用術
(ニュースメーカー 2月10日)
 
화려한 언변·호기심 유도·애국심 자극/
국민을 현혹한 ‘특종 제조기’

華麗な話術、好奇心の誘導、愛国心刺激/
国民を惑わせた「特ダネ製造機」

“황(우석) 박사 쪽에도 개별적인 언론플레이를 자제하면 좋겠다는
의사를 전달했다.”줄기세포 조작 수사를 맡고 있는 서울중앙지검
박한철 3차장은 1월 17일 기자 브리핑을 통해 황 박사의
언론플레이를 지적했다.
「ファン・ウソク博士側にも意図的なマスコミ利用を自制していただき
たいという検察側の意志を伝えた。」 ES細胞捏造事件関連捜査を担当
しているソウル中央地検のパク・ハンチョル第3次長は1月17日開かれた
記者会見を通じ、ファン博士の意図的なマスコミ利用を指摘した。

“관련 당사자들이 상당히 언론플레이를 하고 있고 일부
특정 언론사하고 연결이 돼서 제보도 하고 그러는 것 같다.
실체하고는 아무 관계없이 자기 측에 유리한 부분을 일방적으로
내보내는데 그게 과열취재가 되어 수사진행 상황하고 아무 관계
없이 부각되고 있다. 일방의 언론플레이를 옹호하는 건 곤란하다.”

「事件に関与した当事者たちがかなり意図的にマスコミを利用しており、
一部のマスコミとつながり、いろいろと情報をリークしているようだ。
実体とは無関係に自分に有利な情報を報道を通じ一方的に流しているが、
それが加熱取材となり捜査の進行状況とは全く無関係にクローズアップ
されている。一方の側の意図的なマスコミ利用を擁護してもらっては困る。」

(以下省略)


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