怒りのブログ

憤りを言葉にせずになんとしようか。

これは教委が判断する問題なのか?

2013-08-17 00:34:30 | 教育
「はだしのゲン」閲覧を制限 松江市教委「描写過激」(朝日新聞) - goo ニュース

「風立ちぬ」ではNPO法人日本禁煙学会が「喫煙シーンが多い」ということを理由に、その立場でのクレームをつけていた。
これはそういう立場が独自に行ったとする見方ができ、話としてはそこまでで済ませてもいいような話に思えた。
(あくまでも私見だが)

今回の教委による「閲覧制限」は、この問題に似ているようだが、結果的には横暴、言語道断といっていいだろう。

確かに管理管轄は教委にあるかもしれないけれども、その権限を発するには、今回の場合相当の配慮が必要だろう。

すでに「原爆資料」としては評価のある作品であり、作者の想いもはっきりしているだけに、教委だからといって安易な判断は許されないだろう。

「過激な描写」があったとして、では、代替え的な資料は他にあるだろうか?
「原爆を伝える」という資料としては、当事者性の高いものとしては他にあり得ないだろう。
そういったものへの自由なアクセスが推進されてきた結果としての「図書館置きのはだしのゲン」であって、そういったアクセスが失われることの損失の大きさにこそ教委は慎重な配慮をすべきである。

(ましてや、「はだしのゲン」を読んで、何か大きな問題でもおきたのであろうか?)

さらに、今回は議会でも、一部の市民の意見を否決した経緯もあるわけで、そういったことも尊重されるべきではないだろうか?
教委はどこまで総合的に判断しているのだろうか?訝しむばかりである。

私は、いままでたくさんの「戦時下の生活」をモチーフにしたマンガ作品を読んできたが、「はだしのゲン」ほどに戦中、戦後の生活をいきいきと描いた作品を多くは知らない。
ましてや、子どもが読める作品となると、もっとだ。
そういった特殊性に鑑みても、「はだしのゲン」は大切にされるべきだろう。