怒りのブログ

憤りを言葉にせずになんとしようか。

情報教育の必死

2005-07-28 06:20:21 | 教育
IT教育:ITの活用は学力向上に効果(毎日新聞=ネット上)

清水康敬・メディア教育開発センター理事長さんのインタビューなのだが、おいおいってカンジ。
結局、教師側の主観調査という偏った物を持ち出して、「学力が向上」をうたうのはヤバすぎないか?
向上したのかどうかは、各教科でいろいろ調査をやってみないとまずいし、各教科のカリキュラムに対して上手にすりよって行われているかの前提も説明が必要ではないのか?
結局、いわゆるIT授業(そんなものあるかという私の主張は棚上げにしても)をできる教諭かどうかで大きな隔たりがあるのじゃ、現場で導入推進なんてできないよ。

実際、情報教育に対するイメージというのは崩壊寸前だと思う。
学校で情報教育といわれても、結局は現場教師で、しかも教科として独立している高校の情報科でさえこんなイメージ。
日本教育工学会:情報教育の“核”を論議(やはり同毎日より)
注意を引いたのは
高校生と大学生をテストで比較し「高校での情報の学習は、今はまだ十分とはいえないが、今後基礎学力が高まっていくと考えられる。継続的に模擬試験を行い、大学のカリキュラム設計に生かしていく」との発言。
結局は不十分を確認し、その教科の独自性は大学のカリキュラムに依存する形であること。
いったい情報科はなにを目指しているのだろうか?

そう考えた一方で、
「情報教育の核は『生きる力』だ」との発言。
なんだこれは?
総合的な学習の時間の続きか?
世間の要求があたかもあるかのように出現した情報科。
私に言わせれば専門学校の強化の方がよっぽど情報科の内容に迫れると思うのだが・・・。
技能的にはデジハリなんていい線いってるじゃん!と思ってしまう。
高等教育にふさわしい情報科ってなんだろう?(あえて言っちゃう!)

実践事例として「メールの不審な点を見抜けるか」なんてものが出されていた。
これって、中学、へたすると小学でやってるぜ!
いや、継続や、その時々に応じた指導はわかるが、結局、ネットの業界が様々な問題を次々と噴出するものだから、対処療法をやっているだけにしか見えない。
教科指導ではなく、安全指導、もしくは保健指導だろう。(ちょっと暴論だが、情報科ではないように思う)

情報教育そのものが何をやっているのか、上手に伝えるサイトがないのが困った物だと思う。
すぐe-learningだとか、技術に飛びつくところをみても、いかがわしくもあり、教育的な側面を疑いたくもなる。
ITは非常に生活に食い込んできているものだが、子ども達に「何を」「どのように」伝え、その教育的理由は「こうだ」という、普通の教科には当たり前のものが抜け落ち過ぎている気がする。

英語教育などもそうだが、実学志向なのかもしれない。
そうならば、はっきりとそういう志向を打ち出さないと、日本の英語教育のように、高校でても会話はさっぱりになってしまわないだろうか。
英語教育と同じく、人員の技術的指導力向上が難しく、インフラも専門学校並とはいかない公教育ではちょっと無理があるなぁという印象は拭えない。