ＦＲＥＥ ／ ＢＥＮＮＹ ＧＯＬＳＯＮ

『I’ll　Remember　Clifford』『Five　Spot　After　Dark』等、数々の名曲を世に出し、ジャズテットを初めとした名コンボをゴルソンハーモニーと呼ばれるアレンジで操ったB．GOLSONだがSAXプレーヤーとしての評価は今一つである。実際彼のプレイを聴いてみると極端に音をレガートさせたソロは歯切れが悪く音程の移行もはっきりしない。特にアップテンポの曲に顕著で、この辺が不人気の要因ではないか。そんな中でこのアルバムは結構好きでよく聴くのだが、選曲が良いのとリズム隊が素晴らしい為GOLSONが何時に無くマトモに吹いている（気がする）。特に１曲目のCHACHAが絶品で、気に入る事請け合いと思う。ジャケットも好きだ。

◆MUSIC　DATA

1．SOCK　CHA-CHA　（King-Parker）　3：49

2．MAD　ABOUT　THE　BOY　（Noel　Coward）　7：19

3．JUST　BY　MYSELF　（Benny　Golson）　5：49

4．SHADES　OF　STEN　（Benny　Golson）　4：32

5．MY　ROMANCE　（Rodgers-Hart）　7：30

6．JUST　IN　TIME　（Comden-Green-Styne）　5：59

◆PERSONNEL

BENNY　GOLSON（Ts）

TOMMY　FLANAGAN（P）

RON　CARTER（B）

ARTHUR　TAYLOR（Ds）

◆RECORDED

1962.12.26　NJ

◆RECORDING　ENGINNER

◆LABEL

ARGO

ＩＮ ＴＨＥ ＷＯＲＬＤ ／ ＣＬＩＦＦＯＲＤ ＪＯＲＤＡＮ

 

このアルバムも音が悪いが前項とは別物である。録音された時代背景、レーベルの置かれた事情等考えれば納得できる事だ。尤も、音質が気になるのは最初だけで演奏に引き込まれて直ぐに気にならなくなる。結局の処、音の良し悪しとは聴いて気になるか否かであり演奏内容如何なのだ。

これはJORDANの自主制作で、元々発売枚数が少なかった事に加え、レーベル権利等の問題が絡み長い間幻盤と化していた。2006年にようやくCD化され世界中のジャズファンが狂喜乱舞した事だろう。レギュラーバンドではなくこの録音の為に集まったメンバーだが異様な纏まりを見せるのは共通した強い思いがあったからであり、それが見事に捉えられている。ここまで聴く者の心を鷲摑みにし、胸を締め付け、目頭を熱くする演奏はそう在るものではなく、参加したミュージシャン全員のベストパフォーマンスが刻まれている。

◆MUSIC　DATA

1．VIENNA　（Clifford　Jordan）　17：10

2．DOUG’S　PRELUDE　（Clifford　Jordan）　4：47

3．OUAGOUDOUGOU　（Clifford　Jordan）　11：00

4．872　（Clifford　Jordan）　7：14

◆PERSONNEL

CLIFFORD　JORDAN　（Ts）－1，2，3，4

JULIAN　PRIESTER　（Tb）－1，2，3，4

DON　CHERRY　（Tp）－1，2

KENNY　DORHAM　（Tp）－3，4

WYNTON　KELLY　（P）－1，2，3，4

WILBUR　WARE　（B）－1　left　ch．

RICHARD　DAVIS　（B）－1，2，3，4

ALBERT　”TOOTIE”　HEATH　（Ds）

ED　BLACKWELL　（Ds）－3，4　left　ch．　

ROY　HAYNES　（Ds）－3，4　right　ch．

◆RECORDED

1969．Spring　NYC　（Released1972）

◆RECORDING　ENGINNER

ORVILLE　O’BRION

◆LABEL

STRATA　EAST

ＩＮＴＥＲＡＣＴＩＯＮ ／ ＡＲＴ ＦＡＲＭＥＲ

それにしても酷い録音だ。テープヒスに加え、多分ギターアンプと思うがハウリングしている。とても大手レーベルの録音とは思えない。私が持っているのは日本盤の再発CDだがそれが原因なのか？オリジナルLPはどんな音なのだろうか？何方か教えてほしい。名盤の誉れ高くダウンビート5つ星で、実際内容は素晴らしいが折角の名演もミュージシャンが気の毒になってくる。多少の音質は仕方ないが、これより2年前のARGO盤『PERCEPTION』と比べても雲泥の差だ。この後数々の名演を残すARTとJIMのインタープレイの原点となる録音だけにキチッと作って欲しかった、残念。尚、S．LAFAROを彷彿とさせるS．SWALLOWのベースは必聴。

◆MUSIC　DATA

1．DAYS　OF　WINE　AND　ROSES　（Henry　Mancini　&　Johnny　Mercer）　6：49

2．BY　MYSELF　（Howard　Dietz　&　Arthur　Schwartz）　7：11

3．MY　LITTLE　SUEDE　SHOES　（Charlie　Parker）　5：02

4．EMBRACEABLE　YOU　（George　&　Ira　Gershwin）　7：02

5．MY　KINDA　LOVE　（Louis　Alter　&　Jo　Trent）　7：14

6．SOMETIME　AGO　（Sergio　Mihanovich）　6：26

◆PERSONNEL

ART　FARMER　（Flh）

JIM　HALL　（G）

STEVE　SWALLOW　（B）

WALTER　PERKINS　（Ds）

◆RECORDED

1963.7.25，7.29，8.1

◆RECORDING　ENGINNER

TOM　DOWD，PHIL　IEHLE

◆LABEL

ATLANTIC

ＴＥＴＲＡＧＯＮ ／ ＪＯＥ ＨＥＮＤＥＲＳＯＮ

冒頭の『Invitation』が人気で、この曲の為に在るアルバムかの様に言う人も居るがそんなことは無い。ハードバップから進化しモード～フリーの洗礼を受けた成果がここにはある。特にCD４曲目のタイトル曲以下がご機嫌で素晴らしい。半年余りを隔てた２つのセッションからなるがこの間の微妙な変化を聴き比べるのも良い（なぜか後の録音の方が保守的内容だ）。それにしてもジョーヘンよ、Tetragonのソロの終わり方の恰好いいこと！ゾクッと来ます。

◆MUSIC　DATA

1．INVITATION　（Kaper-Webster）　6：13

2．R．J　（Ron　Carter）　5：33

3．THE　BEAD　GAME　（Joe　Henderson）　8：36

4．TETRAGON　（Joe　Henderson）　5：37

5．WALTZ　FOR　ZWEETIE　（Walter　Bishop　Sr．　）4：25

6．FIRST　Trip　（Ron　Carter）　5：12

7．I’VE　GOT　YOU　UNDER　MY　SKIN　（Cole　Porter）　4：57

◆PERSONNEL

JOE　HENDERSON　（Ts）

DON　FRIEDMAN　（P）1，2，3，5

KENNY　BARRON　（P）4，6，7

RON　CARTER　（B）

JACK　DE　JOHNETTE　（Ds）1，2，3，5

LOUIS　HAYES　（Ds）4，6，7

◆RECORDED

1967.9.27　―　4，6，7

1968.5.16　―　1，2，3，5

◆RECORDING　ENGINEER

ELVIN　CAMBELL

◆LABEL

MILESTONE

2013渓流釣り③

日程　2013年4月13日（土）　　関東某谷

約1カ月振りの釣行。随分暖かくなったが今日は放射冷却の為、朝方は冷え込み薄っすらと霜が降りていた。入渓を予定していた沢に着いてみると先行者の車があり、確認するとやはり釣りとの事、仕方ないので近くの小渓（所謂隠し沢）へ向かう。ここに入るのは9年振りだ。この谷は中流部に連瀑帯があり、その上に岩魚が棲息する事はあまり知られていない。丁度良いので滝下の魚を上げるに事にし、のんびりと釣り遡行3時間程で滝場に着く。慎重に滝場を超えると谷は開ける。結構人が入った跡があってここも随分知られてきたらしい。それでも周辺の谷に比べれば岩魚は残っており、今日新しい血を入れることで強靭な個体群となるだろう。念のため魚止まり（水源近く）まで行ってから数か所に分けて確保した種魚を放流する。次に来るのは何時になるだろうか、それまで無事でいてくれと願い下山する。楽しい一日であった。