山と岩魚と音楽と

セカンドライフ&キャンピングカーライフ

INVITATION/JACO PASTORIUS

2024-01-05 | Jazz

 ご機嫌なベースラインを『ウォーキングベース』と呼ぶ事があるが彼の場合2歩3歩も先に行っていて『ハイジャンプベース』とか『トリップベース』とでも形容したくなるプレイだ(冗談です)。アドリブメロディを弾きながらビッグバンドを牽引してしまうベーシストは他に居ない。

JACO PASTORIUSこの名前を聴くと心が洗われる気持ちと同時に物哀しい気持ちになる。フレットレスエレキベースを駆使し、ベースで「ジャコ~」と喋り、80年代フュージョン・ジャズシーンを駆け抜けた天才ベーシスト。又彼はアメリカ音楽業界の犠牲者でもある。ピュアな彼の音楽は大手レコード会社に莫大な利益をもたらしそれは現在も続いているが、JACOの手元には1セントたりとも残りはしなかった。同じく天才だったCHARLIE PARKERと同じ、バードの音楽もピュアだった(両人とも身から出た錆と言う者も居るだろうが)。奇しくも同じ35歳程で天に召された2人がオーバーラップして仕方ないファンも多いと思う。

 Jaco

https://en.wikipedia.org/wiki/Invitation_(Jaco_Pastorius_album)

 


LEROY VINNEGAR と “Walking” 

2022-01-08 | Jazz

①LEROY WALKS!

一切小細工なしのBIG TONEでバンドの地盤をがっちり固める『Walking Bass』の巨匠。その初リーダー作にして最高傑作と思う。Walkingに引掛けたタイトルとジャケ写真(歩いてます)に加え7曲全てWalk繋がりの徹底ぶりだ。冒頭から信じ難い低音が響き渡り何か違う楽器を使ってるのではなかろうかと勘繰りたくなる。ベースラインの音使いにして並者だったらダサい演奏になりそうな音をご機嫌に弾いてみせるし、ソロ迄Walking Bassで聴かせてしまう名手っぷり。(V.Feldmanによるアレンジは今一つだけど・・・)

ただ彼のBassにはひとつ難点があり、その音を正確に録音出来るエンジニアが滅多に居ないのだ。CONTEMPORARYの歴史的名録音技師ROY DYUNANこそ真にその人でスピーカーからリロイの音が次々溢れ出て来る様な再生音は見事。次に紹介する続編と比べても一聴瞭然(?)だ。

盟友CARL PERKINSの躍動感溢れるピアノプレイも聴きもの。彼はこの半年後に僅か29歳でこの世を去ってしまう。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/Leroy_Walks!

 

②LEROY WALKS AGAIN!!

前作の評判が良かったからなのか判らないが、およそ5年後にリリースされたモノで参加ミュージシャンも共通した人が多く内容も悪く無い。ただ残念ながら再生音のリアリティーは遠く及ばず手を伸ばせばリロイに触れそうなアノ感覚は得られない。前作録音後夭逝した盟友CARL PERKINSに捧げたLeroyのオリジナル『FOR CARL』が収録されているのが哀しい。

二つのセッションが入っているが、3曲だけに参加しているMIKE MELVOINのピアノが素晴らしく次作のTRIOアルバムに繋がって行く事になったのだろう。

https://en.wikipedia.org/wiki/Leroy_Walks_Again!!

 

③ JAZZ'S GREAT "WALKER."

前2作とは異なりシンプルなピアノトリオでの全曲同一メンバーによる演奏。なぜVEE JAYに吹き込んだのか理由は判らない。

残念ながら当LPはWikipediaにアップされていないので以下記載
尚、盤センターラベルの作曲者名は誤りが多く下記データが正しいと思う。

 

◆MUSIC DATA
side-A
1.Doing That Thing[Double Stopping]  (Leroy Vinnegar )  3:54
2.You’d Be So Nice To Come Home To  (Cole Porter)   5:07
3.If I Should Lose You  (Ralph Rainger )   3:55
4.The Love Nest ( Otto Harbach)   6:05

side-B
4.Kick, Laugh , Crawl (Mike Melvoin)   4:30
5.Persuasion  (Don Nelson)  3:46    
6.They Say It’s Wonderful (Irving Berlin)   4:35
7.Bees Seed (Mike Melvoin)  5:42

◆PERSONEL
Leroy Vinnegar  (B)
Mike Melvoin (P)
Bill Goddwin (Ds)

◆RECORDED
 1964.

◆RECORDING ENGINNER
 
◆PRODUCER

◆LABEL
 VEE JAY

 

 


IN A NEW YORK MINUTE / RONNIE CUBER

2021-12-25 | Jazz

私の中ではTHE GADD GANGのメンバーだったころの印象が強くラテンタッチのフュージョンをイメージしてしまいどちらかと言えば敬遠してきたのだが、このアルバムにEmilyが入っている事を知りバリサクでどんな演奏をしているのか興味を惹かれ入手した。
HARDBOP、LATAIN、BALLAD多彩な内容で、恵まれた体格をフルに使った鳴りっぷりの良い吹奏は適度な刺激もあってバリサクの王道と言えると思う。オリジナルが5曲入っているが魅力的な曲ばかりでコンポーザーとしての才能も素晴らしい。特にタイトル曲は英文が意味する「あっという間」というより、この街の気怠い午後の気分を感じさせる演奏。又、レジェンドを父に持つピアニストもキレキレで親顔負けの演奏を聴かせてくれる。傑作と言えるアルバムだ。

 

残念ながら当CDはWikipediaにアップされていないので以下記載

◆MUSIC DATA
1.Dig  (Miles Davis)  5:39
2.In A New York Minute  (Ronnie Cuber )  6:05
3.Con Passion  (Ronnie Cuber )  6:04
4.Bu’s Beat  (Ronnie Cuber )  8:40
5.Sophisticated Lady  (Duke Ellington)  8:12  
6.For Bari & Bass  (Ronnie Cuber )  5:35
7.12/8 Thang  (Ronnie Cuber )  9:47
8.Emily (Johnny Mandel) 6:38
9.Caravan  (Duke Ellington) 7:22

◆PERSONEL
Ronnie Cuber  (Bs)
Kenny Drew Jr. (P)
Andy Mckee (B)
Adam Cruz (Ds)

◆RECORDED
 1995.4

◆RECORDING ENGINNER
 Josiah Gluck 

◆PRODUCER
 Nils Winther

◆LABEL
 Steeple Chase


BLUESY BURRELL / KENNY BURRELL

2021-12-23 | Jazz

ちょっと赤面してしまう様なベタな演奏だがカッコ良い冒頭曲『TRES PALABRAS』、スペイン語で『三つの言葉』という意味らしい。この曲には『WITHOUT YOU』という英語名のタイトルがあり確認すると自分のコレクションにも何枚か入っている。興味のある方は調べてみては如何?
さて、当アルバムの共演者であるCOLEMAN HAWKINSだが1904年生(明治37年)何と日露戦争が始まった年だ。

ジャズは常に変化し発展する音楽とされトレーンやマイルスは常に前進を続けた偉大なミュージシャンと云われているけれどホーキンスは時代を超越したスタイリストと言ったところか。彼の凄さは一にも二にもそのTONEだと思う。

 

アルバムデータはこちら⇒https://en.wikipedia.org/wiki/Bluesy_Burrell

ジャズディスクを聴く上で自分が知りたいと思う情報(曲名、作曲者名、収録時間、ミュージシャンと演奏楽器、録音年月日、録音場所、録音技師、レーベル)をこれまで記してきたが、Wikipediaの情報は必要にして充分、此れがリンクフリーであれば正確で詳細な情報が得られるので今後はURLを記載します。

 

 


ALBUM DATA

2021-12-23 | Jazz

此処にJAZZアルバムを掲載しているのは自分のコレクションに対する感想・印象を書き残したかったのは勿論だが、レコーディングデータを正確に理解したかった為である。LP・CD棚の大半を占める米輸入盤のそれは実にいい加減でレーベル・録音年月日・演奏メンバーと楽器・レコーディングエンジニアといった基本情報や収録曲名・作曲者・演奏時間等の記載がジャケ裏、解説文、ディスクのセンターラベルに分散している程度はまだマシで、欠落していたり、相違していたり解り難い事この上無い。1950年代のアルバムはぶっつけ本番で録音し、曲名もオリジナルなどはその場で適当に付けたりしていたのも多かったらしくマア製作費の関係等からも仕方かったのかも知れない。ならば自分のコレクションのデータ位は整理して一目で判る様にしたいと考えたのだが近頃は多くのJAZZアルバム情報が『Wikipedia』にデータアップされるようになり手間を掛ける必要が無くなてきた。これからは『Wikipedia』にリンクを張りデータ記載は補足にとどめ、データの無いものは今迄通り記載しようと思う。